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プルメリアの花のように 神聖な名気持ちで・・・

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椿

長崎の険しい道に
血の染めがある
殉教者の足跡
椿



祖母に抱きつくと

紬の帯がちょうど顔のあたりで

そのざらついた感じと一緒に

椿油のかほりがした。

正直 そんなに好きではないかほり

そんな感じがしていたのに

もうずいぶん前から

五島産の椿油を

髪につけている自分がいる。

髪は短いけれど

それでも少し長くなれば

整髪も兼ねて

黒々とした髪に生まれ変わる。



昨日 久しぶりに26聖人の碑と

記念館へ足を運んだ。

ここにきたら

隠れ切支丹だった祖母の家系の

なにがしかが感じ取れる。


天草 島原 平戸 五島と

貧しい生活の中で

すがるもの
こころに灯火を持つ

そんな質素で慎ましい生活が

信仰心へ火をつけたのだろう…

たとえ命と引き換えになっても。



いつの間にか

僕は冬の森へ入り込み

山椿 姫椿の真っ赤を探して

歩くようになった。

冬枯れの真紅
深緑の真紅

これを見ては

あぁとこころの中に

なにか灯火が灯るのを覚える。



椿油を毎日髪になじませていた祖母

26聖人記念館には

椿を施した

ステンドグラスにこう書かれていた



長崎の険しい道に
血の染めがある
殉教者の足跡
椿



今朝は雨

通りに面した

オープンカフェテリアで

椿の歌を想いながら

コーヒーを飲んでいる。

イメージ 1

とーちゃん

イメージ 1

イメージ 2

イメージ 3

とーちゃーん
不安げな声で電話がかかってきた・・・
こんな言葉から始まるときは
清流に何かがあったとき
どうした?
・・・

朝玄関を開ける・・・
クロはやっぱり戻ってきてない
そうやって2ヶ月がたった・・・

日曜日には教会に行く
僕の場合コントラクトではなく
柔らかいコミットメント
そんな感じなのだろうと
日曜ごとにどこにいても
自分に合った教会へと 足を向ける・・・
朝日が昇る前に
小さかった植木鉢にプルメリアを植え替えて
ガジュマルも新しい鉢を買ってきたので
ついでに植え替えた。
メダカちゃんも
水温が上がらないようにお水を少し足して
フンと汚れをホースで取ってやる。
彼らはもう僕を怖がらないので
ホースにまでまとわりついて逃げないから困る!
このやろ!じっとしてろ!
吸い込んじゃうぞ!

植え終わって水をあげていたら
それは見事な
クロアゲハがひらひらとやって来た・・・
 あぁ〜クロちゃんどこいったかなぁ〜
近づいてくるクロアゲハに向かってひと言
クロアゲハは僕にずんずん近づいてきて
僕の頭の真上を
三回回って・・・家の屋根を飛び越えるように
高く舞い上がって
消えてしまった。
今のが・・・クロちゃんなのかなぁ〜・・・
 いつでも待ってるから帰ってこい!
 もう他の動物は飼わないと決めたけど
 クロはいつでも帰って来て良いから
 ・・・

教会で話を聞いたあと
今日は僕が出なきゃいけない話し合いがあると言うけど
先約があり
お昼にはちょっと熊本の郊外に行かなくてはいけない。
申し訳ありません
と謝って急いで車に乗り込む。
ずいぶん遅れていったが待っていてくれた。
・・・
緑の深い山の中でランチをして
帰り際の運転中に電話があった。
相手は 清流 とメーターに出る。
ステアリングの電話ボタンで電話を受けると
開口一番
と〜ちゃん
気分が悪くなった〜
どこいる?
デパートのトイレで倒れてる・・・
戻しちゃって動けない
という
ドア開けられるか?というと
無理 と弱々しい
待ってろ!
心配するな!
電話1回切るよ
うん・・・
彼女は気が強い
それでも困ってしまうと
と〜ちゃん・・・元気なく弱々しく話すから
すぐに何か起こったと理解できる。
まだ幼稚園の時
彼女は別府の地獄で迷子になって
と〜ちゃん と〜ちゃん
つぶやきながら
ぽろぽろ涙を落として
泣いていたのを思い出す・・・

電話を一旦切って
路上駐車してハザード
デパートを検索して2階に倒れているから
様子を見て
住所氏名電話番号聞いてもらって
答えを 言えなかったら
すぐに 救急車呼んでもらって良いですか?
対応してもらい
すぐに国立病院へ搬送すると
国立病院へ電話を入れた
救急隊から電話・・・
おとうさんですか?
今は比較的落ち着いています
国立病院とのことですが
呼吸もあるし
意識もしっかりあるので
こういう状態では
救急車は国立病院に搬送できませんが・・・
と言われたので
解りました
来て頂いたのに
大変申し訳ないのですが
もう国立で受け入れしますと返事受けてますから
タクシーに乗り換えて
向かわせてください。
とせっかく来てもらったけれど
電話口で謝罪して
タクシーで向かわせてもらった。
・・・
僕がいるところから熊本市内まで
約40分・・・
ちょっと不安だった気持ちが
救急隊の救急処置で少し気が楽になった・・・
きっと熱中症なのだろう。
昨日も休みだったのに日勤に出て
夏休みだから旅行関係の会社はいそがしい。

国立病院に着くと
もうすっかり良いようで
立って歩けるという。
問診を受けて診察へ
・・・
身体が弱ってるところに
生理始まりが重なって
暑い中
さまざまな要因で
急に気分が悪くなったと考えられます。
べつだん悪いところはないようで
涼しいところで水分をとって
ゆっくり休んでください。
それから薬を処方してもらい・・・
元気になったと思ったら
待合室なのに
お昼にパスタをレストランで食べたんだよね
それ全部戻しちゃった・・・
もったいね〜ぇ〜
このやろう!
ポカリ!( -o-)/(#ToT)アウ!
元気になるとこういう口の利き方をする。
待合室には
ちょうど清流が別府で迷子になった時と
同じくらいの女の子が
おかあさんに抱かれていた。
清流・・・
おまえもあんなに小っちゃかったんだぞ
あのころはちゃんと
言うことを聞いてたのにな・・・
・・・
明日は仕事休め
やだ!
年休消化してしまったから
給料減る!
熱下がってたら行く!
はぁ〜┐(´-`)┌
・・・
帰宅して夜・・・
芋の煮物が食べたいという・・・
夜中 何度か起きて
清流の部屋で額に手をやると
熱は下がったようで・・・
ぐっすり眠っている。
はぁ〜・・・┐(´-`)┌
そして
陽が昇り明るくなってきた
5時になって ジャガイモの皮をむき始めた・・・
俺 どこまで甘いんだよ・・・
┐(´-`)┌
お弁当には
ランチポットにお粥とウメボシ
小さいボックスに
ジャガイモの少し甘みを付けた煮物
ソーセージ ゴーヤ ピーマンを焼いて
ダージリンティーを淹れる
ハチミツをたっぷり入れて
マグポットへ移す・・・
送り出して
布団シーツを替える
布団干し
ランドリー・・・
はぁ┐(´-`)┌
わしどこまで甘いんや!
・・・
清流25歳・・・┐(´-`)┌
とーちゃん52歳・・・
   今朝は寝不足・・・_| ̄|〇 il||liガクッ

幼い日

https://youtu.be/XvkQ8xzBPxE



徹夜近い作業が終わると

帰宅したのが朝の四時

このまま横になると・・・

寝入っちゃうので

その前に 娘清流の弁当を作り始めた。

そのまま少し外に出て

眠るのを逸してしまった・・・

月末だし 銀行へ引き落としの

不足分を入れとかなきゃとテクテク銀行へ

・・・

僕は生活公共料金引き落とし通帳と
住宅ローン引き落とし通帳は

カードなどを作っていない。

例えば
住宅ローンには5万
公共料金には自動車の保険などもあるので10万

毎月定額を入れるのだけれど

ボーッとしていて

これをあべこべに入れてしまったことに気が付いた・・・
_| ̄|〇 il||liガクッ

印鑑家に取りに行って

テクテク歩いて帰って

テクテク歩いて印鑑を持って来て

払い戻し二枚を書いて

番号順に呼ばれて

(¨)/ハイと受付に行ったら

あんさん 印鑑ちゃいまっせ!

_| ̄|〇 il||liガクッ

歩いてテクテク印鑑を取り替えに

歩いてテクテクまた銀行に来た

ポケット探って入れてた印鑑

ない!なーい!
あ! さっき玄関出るときに
ちょこっと玄関に置いて
帽子取りに行ってたんだよね。
玄関に置き忘れちゃったんだ・・・
_| ̄|〇 il||liとほほ

歩いてテクテク帰って
今度は
ブーンと自動車で来た。
ポカリ!( -o-)/(#ToT)アウ!

無事に金額の入れ替え終わって

車に乗り込もうとしたら・・・

まだ小学1年生と幼稚園の男の子

それぞれに・・・

同じ格好で兄弟であろう

半パンに半袖Yシャツ

麦わら帽子をかぶって

肩には虫かご

片手に細長い竹の先についた
虫取り採集アミ

・・・

銀行の駐車場前を歩いていた。

どこに行くんだろう・・・
夏だよなぁ〜
(´○`; ポカーン

彼らが視界から消えるまで

ずっと見入っていた。



振り返れば

僕らといえば

隣のテツロウくん
いつも学校の時は寝坊する
近所のユウジ

こいつらが僕の眠っている

部屋の扉を

トントントントン叩いて

朝早く

まだ薄暗がりの中

甘い砂糖水を持って

樹々のある山に出掛け

砂糖水を木の切り節にかけて回った。

翌朝も早くやって来て

スズメバチをかいくぐりながら

カブト虫やクワガタを捕まえた。

お昼はハエ取り紙のネバネバを

竹の先に付けて

鳴いている蝉の背中にポトリと落とすと

セミは竹の竿にくっついてきた。

ときどきは失敗して

セミはおしっこを僕にひっかけ飛んだ行く。
ひえ〜
( 艸`*)ププッ

山道を歩いていると時々

山の樹々と緑のすき間から

町の一望が垣間見えて

その向こうには青く広がる海があった。

その町並みに見入った。

2人は先にずんずん歩いて行く

おーい 待てよ!はえーんだよ!

なんて叫びながら・・・

それから山を下りれば

そのまま海に泳ぎに行って

夕陽が落ちる前まで泳いで

家に帰れば薪を割る

それに火を入れて

お風呂を沸かしたら

ご飯を食べたらそのまま眠ってしまい

朝になったら・・・

いつになったら勉強やるんだい!
毎日 新聞ぐらいは読みなさい!

小言を祖母に言われて

朝から瓶牛乳を牛乳屋さんに買いに行った。

僕は冷たい牛乳で朝がはじまった。



幼い日
少年の頃の想い出は・・・

こんな大人になった今でも

永遠だ!

いつも大事にしている。

いつもこころの片隅のどこかで

その輝きは眠っているから

時々ふっと思い出す事が出来る。

夏休み・・・

思いきり

おひさまの上がっている時間は

仲の良い友だちと外に出て

山や川に海へと

夕ご飯を食べたとたん

バタンと寝入るくらい

遊んで欲しいと

そう願ってその兄弟を見送った・・・



https://youtu.be/XvkQ8xzBPxE

あいちゃん

イメージ 1

イメージ 2

イメージ 3

朝から腰が痛くて

整骨院へ・・・

交差点で停まっていたら

横断歩道を小さな小さな赤ちゃんを抱いて

サンダルにTシャツジーンズ姿の若いお母さん

普通のなにげない光景だけれど

本当に小さな赤ちゃんで

薄着のその子を

いま流行の抱き上げ紐もなく

ただ両手で抱っこしていたので

つい目に留まった。

その女性が僕の車の方へ振り返ったとき

あ!
・・・そうだったんだ!

そうなんだねぇ〜・・・



もう15年くらいだろうか

僕は公営のプールで臨時職員として

夕方から夜まで 働いていた。

管理士も持っていたので

教えるだけじゃなく 

水質検査もやれば

プールの点検掃除などもやれば

もちろんお客さん相手の

受け付けもする。

・・・

公営なので当然厳しい 

それなりのルールがあった。



ちょうど今頃の夏のはじめ・・・

学校が終わると友だちを誘って

子どもたちがプールへやって来る季節。

夕方6時前に入場すればセーフ

それ以降は親の同伴

もしくは送り迎えが必要になる。

子どもたちはそれを良く知っていて

お母さんが迎えに来る 言って入るけれど

迎えに来る親は少なかった・・・

当然 帰りは危ないので

僕が一軒一軒子どもを玄関先まで送っていく。

・・・

そうじゃないとプールへ入れてはいけないのだ。



そんな季節に

まだ小学一年になったばかりの

愛ちゃん(仮名)がやって来た。

この子は身体が小さくて

そのせいじゃないだろうけれど

内気でいつもひとり

友だちが少なかった・・・

両親が共働きでいつもひとり

ときどき 虐められたと

しくしく泣きながらプールへやってくることもあった。



とある夏の日 

やはりひとりでやって来た愛ちゃんだけど

もう7時を過ぎていた・・・

他の職員が6時過ぎたから

 入場はできないから帰りなさい と

そう言っていた。

ちょうどプールから上がってきた僕は

幼稚園の頃から知っている愛ちゃんに

間に入るように 声をかけた・・・

 こんばんは 
 愛ちゃん ひとりで来ちゃった?

・・・うつむいて返事がない。

 あのさ お母さん家にいるかな?

首を振る 愛ちゃん

僕は電話番号を前に聞いていたから・・・

愛ちゃん待ってね!と

・・・
ぷるぷるぷる施設の電話から
僕の財布から10円を出して
電話を入れる

電話を呼び出しても誰も出ない。

帰りなさいと言っていた職員に

小さな声で

 もう6時過ぎてさ
 家に誰もいないんだよね
 ひとりで帰す方が危ないからさ
 俺が送るから
 入れさせてもらえるかな
 責任は俺がとるから・・・

 ・・・

 ねぇ愛ちゃん
 本当は規則違反なんだけど
 せっかくここまで1人でやってきて
 6時過ぎてちゃって入れないんだけれど
  ここからまた
  1人で帰るのはそれも危ないんだよねー
 ・・・
 車もいっぱいで 危ないからさ
 おじちゃんが送ってあげるから
 プール入って良いよ。
 9時過ぎになっちゃうけど 良いかな?
 お母さん まだその頃帰ってないんだよね?

うん と首を縦に振る。

口に人差し指を立てて
 小さな声で
 他の子には内緒だよ
 今日だけ特別・・・

なんて受付にいる人に聞こえるように

愛ちゃんに耳打ちする。



愛ちゃんは気が小さく

男の子からプールでも水をかけられると

隅っこでしくしく泣いちゃうような子だった。

僕はプールから上がってきたばかりだけれど

監視も兼ねて入ることにした。

僕は愛ちゃんには

水遊びと浮くことの大切さを

泳ぐという行為よりも大事なんだよと

小さい頃から時間があれば教えていた・・・

彼女はそのせいで

泳げなくてもゴーグル無しで

目を開けて 浮くことが出来た。

うまいうまい!

そうやっていつも手を叩いて上げると

恥ずかしそうに下を向いて

はぁ・・・なんて笑顔を見せた。



プールが終わるのが 夜8時30分

早めに終わらせてもらって

受付の〆をしたら

プールの掃除をチャチャッと済ませ

一緒に愛ちゃんと手を繋いで帰る・・・

彼女は僕と2人になると

会話が成立する・・・

プールにやって来るようになってから

ずっとそうだ。

手を繋いで帰る・・・その道すがら

その日の事はちゃんと覚えている。

 ご飯は食べたの?

 うん 
 ハンバーグとジュースを食べてきたの
 おかあさんが
 これ食べておきなさいって
 用意してあるの

 あいちゃんは偉いね〜

 言われたことをちゃーんと出来るんだ!

僕を向いてニコリとする・・・

 おかあさんも自慢の女の子だねぇ〜
 もうすぐ七夕だよ
 七夕って知ってる?

 うん・・・

 笹の枝に願い事を書いた紙を下げて祈るんだよ
 知ってる?

 うん 学校で作った・・・

 愛ちゃんは なにをお願いしたかなぁー

 ・・・ニコリとして うーんと

首をかしげた。

結局その時は 解らなかった。 けど・・・

 ピノキオって知ってる?

 うん ビデオ家にあるよ 見たことあるもん。

そうか〜

 おっちゃん 
 ピノキオのお話が
 大好きなんだよね!
 
 キツネとか猫とかに
 欺されちゃうだろ?

 うん

 でもね
 ちゃーんと反省するし
 虐められても
 めげなかっただろ?
 ゼペットおじいちゃんが
 やっぱり好きで
 それはおじいちゃんだけど
 ピノキオを作ってくれたお父さんなんだねぇ・・・
 お父さんがいなくなって
 探しに行っちゃって
 ちゃんと
 おじいさんを助けるんだよ
 そして心配かけたことを
 ちゃーんと
 あやまるんだよね
 ごめんなさいって
 すごいねー

 ひとりで考えて
 悪い事 
 良い事
 クリケットの話を聞きながら
 ケンカしながらも
 やさしっくなって
 人に欺されないようになって
 最後に本当の
 人間になっちゃったもんねー

 うん! 
 クリケットって光るコオロギの
 小さいお友達でしょ

 そうそう
 光ってたねぇ
 学校の先生みたいなものだよね〜!

 それにさ・・・
 たーららーららら〜♬
 って
 音楽知ってる?

 うんしってる!
 たららら〜・・・

 そうそう
 あれはね 英語で歌ってるのかな?

 でもねおっちゃん
 日本語も知ってるんだ・・・
 星に願いをっていうんだ
 なんだか
 七夕みたいでしょ〜
 あのね・・・
 愛ちゃんがこころに願ってるものを
 星にお願いすると
 それが正しいことなら
 ちゃんと敵います!
 正しい願いに無理な願いはありません!
 わかるか?
 だからー
 星にお願いすれば
 ちゃ〜んと敵いますよ!

 って・・・そんな歌なんだよね。
 ビデオは英語かなぁ
 難しいね!

 うん・・・
 愛はね・・・
 
口に手をあてて
僕の顔においでおいでするから

耳を口の近くにかがんだら
ちーさなこえで

 愛ねっ
 おはなやさんになりたいの

ちーさな声でささやいて

にこっとはにかんだ・・・

アパート前で別れて

ひらひらと手を振っている。



バスを待ってため息ひとつ・・・

バスにゆられて帰る僕には

車内の灯りで天の川なんて見えなかったのだけれど・・・



それから数年

ぼっーと街をあるいていたら

 水泳の先生だ!だよね!ね!
 愛だよ!

すこしぶかぶかの中学の制服を着ていた

彼女は・・・少し輝いて見えた。



そして今朝 横断歩道を

赤ちゃんを抱いて歩いていたのは

確かに愛ちゃんだった。

彼女が花屋さんになったのかどうかは解らない

でも

軽やかにサンダルにジーパンTシャツで歩く

その赤子を抱いた姿は

確かに

昔の小さく内気な愛ちゃんではなかったように感じた。



 むとうさーん どうぞー
 腰にお灸からでーす・・・
 はい
 あつくなりまーす!

 あちちちちち

目を閉じる 
我慢する・・・

終わったあとも目を瞑ったまま

ベッドに横たわって

施術を待っていた・・・



映画ミュージック 

星に願いを・・・が流れはじめた。

いつかまた大会出るんだろ?

頭の中の小さなクリケットがささやく・・・

うるせえーよ
でもなぁ〜・・・

僕がつぶやく

出るよな?
出るって決心してるって
いつもいってるじゃん?
下位でも良いじゃん!

そうなんだよねぇ〜・・・



あの頃から比べると

ずいぶん シワだらけになった

握りしめたこぶしを見つめて・・・

僕はは口ずさむ



 When you wish upon a star
 Make no difference who you are
 Anything your heart desires
 Will come to you
 ・・・

 全ての人が心を込めて願うのなら
 きっと夢はかなうでしょう・・・

https://youtu.be/t4OhrkllRsM



ちょっと残念だな・・・

そう思ったのは 

若い世代の人が全く 

ひとりもいなかったこと。

周りは僕よりもひとまわりも年配のひとばかりで

いつものそれより

客席は十分埋まっていたのに・・・。


確かに 平日の午後

まぁこんなものかなと思っても

町並みを歩くと

レストラン カフェ・・・

そしておしゃれな

ファッションブティックモールには

若い奥様たちであふれていた。

もっとこんなステキな映画を

時間を割いてでも

見て欲しいなと・・・



僕は 先日すごく

あぁ・・・もったいない事しちゃったなと

あらためて悔いることになった。

あんな事しちゃったら

レストランなんて入る資格ないよね と。



 そんなに作るのに時間掛かるんですか?

 良いじゃない
 オモテナシなんだから・・・

 お客さんにですか?

 違うわよ 
 小豆によ
 せっかく遠いところから
 ここまで 来てくれたんだもの・・・

夢見るようなやさしい笑顔で

小豆の言葉に耳をすますという。

そのあとにも言葉が続いた・・・

 どんな気候で
 どうやって育ったのか
 小豆たちと
 いつも対話をしながら
 作ってるから・・・
 いいのいいの ゆっくりで・・・
 急がないでいいのよ。

1回きり観ただけなので

正確には覚えていないけれど

その言葉と樹々と鳥と対話をする

樹木希林さん演じる徳江さんに

本当にこんな人がいるんだなと

現実でもないのに

いや実際

そういう人は存在するはずなんだと

僕は・・・

感動して涙があふれて止まらない。


日常のなかで 

周りの噂に塞き止められ

悪いこともしていないのに

守られないで

あそこに行っては危険だわよ と

人々は風評に去って行く

残されたものはただそれを受け入れるしかない。

・・・

こんな経験はしない方が良いのだけれども

僕は幼い頃からこうやって

阻害されて育ってきた・・・

家族に親戚に。

順風満帆だった会社でも

一機に周りは去って行き

職を追われた。

そうされた人間は ただただ

なにも言わず無抵抗に 

その辛さ 哀しさ 悔しさを

受け入れなくてはいけない。

そういう

厳しい現実がある。

それでも・・・

 ねぇ店長さん
 私たちはこの世を見るために
 聞くために生まれて来たのよ
 だとすれば・・・
 何かになれなくても
 私たちは生きる意味があるのよ。



今朝は雨で歩きそこねた

生まれたての朝を 歩かない日の僕は

一日中うまく行かない気がしている。

時間に間に合うように

用を済ませて

走って走って映画館へ急ぎ

映画 あん を見て・・・

・・・

先日 お友達とレストランに入って

残してしまったサンドウィッチを

思い出してしまって

どうしてあの時

食べきってしまわなかったのだろう・・・

食べられなくても

包んで持って帰って
外で食べても 良いですかとか

ちょっとお店の人に聞いてもよかったのに・・・

サンドウィッチは

パンを作る人がいて
チーズを時間をかけて作る人がいる
レタスもトマトも
今日植えたから
明日には出来ます・・・
そういうモノでは・・・ないのに。

そのサンドウィッチには
パンに
チーズが挟んであり
レタスが挟んで
好物のトマトだって入っていた・・・

どうしてもっとそれを見ながら

お友達と会話をしなかったのだろう。

お友達に対しても

大変失礼なことをしてしまったかもしれない。


僕はそのお店にも

作った人にも

パン職人
チーズ職人
お百姓さん

この人たちの苦労を

いとも簡単に

その人たちが観ていないことを良い事に

起き去ってしまったと

この映画を見て

今さらながらに反省して・・・

とぼとぼと宿に帰り

そうそうに床についてしまった。


きっとそれを作ったそれぞれの人が

目の前にいたら

残すことはなかったはずなのに・・・



守るべきものは自然であり

そこから生まれてくる 命を

いただきます と繋げていく

 自分自身が 
 それを守り切れなかったと
 周りよりも 
 それを守ってあげられなかった
 自分自身が悔しい。・・・と

店長さんは悔やんでいた。

決してその思いは

僕のそれとは重なりはしない比較だけれど

それでも・・・

周りの人が見えないモノでも

周りの人はそこにあって当然と思っているものを

見つめ
対話し
そのものの中に入ってみたくて・・・

その歴史や現在を

見つめながら暮らしてみる。

そのこころが

僕には足りなかったのだろう・・・

人に笑われたって

静かに暮らすなかに

見えない大事なものと

対話が出来るような気がした。

樹木希林さん 徳江さん
永瀬正敏さん 仙太郎さん

そして
河瀬直美 監督
うつくしい映像と言葉を

ありがとう。

いつもとは逆転になりましたが

ドリアン助川さん

明日 あん 買いに行きます

何度も繰り返すように

読みたいなと思っています。

僕に足りないモノが

そこにはたくさん詰まっているのでしょう・・・



https://youtu.be/t4OhrkllRsM

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