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ハーブ

 仕事部屋の小さなベランダで、大切に育てているバジルに花がついた。このベランダは、2階の西向きで、今の季節はたいへん暑い。厚手の洗濯物がたちどころに乾いてしまうくらい暑い。植物にとっても相当な体力が要求される場所だと思われるが、シソ科の植物であるバジルはとても丈夫で、水さえあげておけば、平気でぐんぐん育って行く。おかげでパスタやサラダに多いに活用させてもらっている。特に、トマトを薄切りにして、バジルのみじん切りを散らし、レモンと塩を振りかけたサラダは、この季節に、とてもよくあって美味しい。あ、それとウイスキーの水割りに浮かべてもよい。

 バジルの他には、ローズマリー、レモンバーム、ミント、イタリアンパセリがあるが、イタリアンパセリ以外は、全部シソ科の植物である。(イタリアンパセリはセリ科)シソ科の本家、シソ(アオジソ)は庭に沢山生えている。別に植えた覚えはないのだが、どういうわけか毎年夏になると、雑草のごとく群生し、おかげでスーパーでシソは買わないですんでいる。(雑草扱いされているホトケノザやオドリコソウもシソ科である。やっぱり丈夫なんだね。あと、サルビアやラベンダーもシソ科です)
 実際のところ、フレッシュなハーブがいつでも手に入るというのは、料理をする立場としては、とても便利なことだし、世話の手間もほとんどかからないので、これはかなりおすすめです。

 と、こんな風に書くと、ベランダでハーブなんか育てちゃって、エコお洒落路線でも狙ってるのかこのやろう、と突っ込まれそうだが、別にそういう訳ではなく、ただ、なんとなく身の回りに植物を置いておきたいだけで、たまたま夏はハーブの類いが多くなるだけだ。なんといっても、やたらと丈夫なので、手間もかからないし。
 本来地面に生えているはずの植物を、鉢植えにして自分の手元に置いてしまうというのは、本当はすいぶんと自分勝手な、植物にとっては迷惑このうえない行為なのだと思う。でも、やっぱり手元において世話をしたい。瑞々しい葉の緑は、眺めていて気持ちがいいし、花でも咲けば単純に嬉しい。ましてや食卓に彩りを添えてくれるとなれば、これはもういっしょに暮らすしかないだろう。

 今年も猛暑の夏になりそうだが、植物達と暮らしていられれば、なんとかやっていけそうな気もするのである。



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