手づくり雑貨店を作るまで

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開店!

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 開店までに、20名ほどの作家さんたちの作品が集まった。陶芸作品にしろ、洋裁にしろ、ビーズ細工にしろ、どれも本当に上手にできていて、仕上がりのレベルの高さには驚かされた。ここにもディープな世界を見つけたと思った。
 陳列棚も完成し、商品を並べてゆく。十分な量とはいえないが、なんとか体裁は整って来た。外の看板もついて、店内の照明も終わり、植栽も揃えた。
 最後の商品陳列と、値札付けを徹夜でこなして、9月23日の開店日を迎えた。ちなみに23日は秋分の日だ。太陽が真東から昇る日。なんとなく縁起がいい。
 開店の告知は地元の新聞に出してはいたが、まあそんなにお客さんは来ないんじゃないかねえ、などと若干弱気な予想をしていた。ここは土浦だもんね、自由が丘じゃないんだもんね、友達だけでも来てくれればオッケーさ、などとのんきに構えていたら、商売の神様はそんな油断をけっして見逃してはくれなかった。
 10時の開店時間を過ぎたとたん、突如店の電話が鳴りっぱなしになった。新聞に出した告知の場所案内がわかりにくかったらしく、ほとんどすべてが場所を教えて下さいという電話だった。奥さんと義母は来店したお客さんの対応があるので、電話対応は僕がしなければならない。両手に受話器をもったまま、午後の遅い時間まで、場所案内を叫び続けた。
 店は駅から遠いので、みんな車で来るものと思っていたが、中にはバスで行きたいので、行き方を教えてほしいなどという人もいた。バス停のチェックなどしていなかった僕は、その度に、オフサイドトラップに失敗したディフェンダーのように窮地に追い込まれた。
 ろくに食事を取る時間もなく、疾風怒濤の時間がすぎて、あっというまに閉店の17時を迎えた。最後のお客さんがいなくなる頃には、みんなボーゼンとしてろくに口も聞けない有様だった。
 でもまあ、スタートは切れたのだ。よかったではないか、とスタッフ一同(家族だけだけど)お祝いの夕食を食べに出かけたのだった。

ここまで読んで下さった方、ありがとうございます。次回から時間を現在に戻して、店の様子を書いて行きたいと思ってます。
 (週末北海道へ出張なので、更新は来週です)
生地と手づくり雑貨の店アートビート http://web.mac.com/artbeat.inc/

開店準備2

 店の内装は、床を貼り、間仕切り壁を立て、窓枠を塗装しなおして、というふうに順調に進んでいった。僕も苦労しながら、陳列用の什器を作った。苦労はしたが、この作業は楽しかった。自分でやってみると、大工さんてすごいなあと改めて思った。
 内装工事は進んでいたが、問題なのは商品だった。こちらは奥さんが担当した。奥さんのお母さんが趣味で陶芸をするので、その作品を並べる事は決まっていたが、いかんせん量が足りない。そこで地元のタブロイド判の新聞に、「作家さん募集!」の小さな広告をだした。そしたら、ビーズ細工や洋裁など、けっこう反響があって、作家さんにまだ工事中の店に来てもらって、作品を見せてもらったりした。
 商品は徐々に集まりつつあったが、それでも全然足りないので、リネンやコットンなどの生地も揃えることにした。そのため奥さんは、生地に詳しい友人と一緒に、あちこちかけずり回って、生地を仕入先を探した。
 9月に入ると、僕は壁のクロス貼りに取りかかった。パテで下地を作り、ホームセンターでカットしてらい、糊までつけてもらった、ビニールクロスを貼ってゆく。多少は経験があるだが、しばらくぶりの作業なので、最初は手が思うように動かなかった。三日ぐらいかけて100メートル以上のクロスを貼り終え、それだけで体重が3キロ減った。「クロス貼りダイエット」として、世の中に広めようか、などとしょうもないことも考えた。
 開店の9月23日が近づいてきた。
(つづく)
 生地と手づくり雑貨の店アートビート http://web.mac.com/artbeat.inc/

開店準備1

 僕が自分のデザイン作業を行うスタジオは、土浦市の港町というところにあった。土浦駅の東口、土浦港のすぐそばにアパートを借りて、そこを仕事場にしていたのだ。駅に近く、趣味の釣りをするにも、思い立ったら釣場まで歩いて3分という、とてもナイスな環境だった。
 雑貨店を開くために借りたテナントは、国道125号線(地元の人はなぜかワンツーファイブと呼ぶ)沿いで、土浦駅まで車で10分。16坪の路面店だ。ここに僕の仕事場も移す事にして、その日を9月1日に決めた。さらに開店日を9月23日に決めて、それまでに内装やら、商品の準備を整える事にした。
 と、ここまでの事を決めたのが7月の半ば。2ヶ月ちょっとの準備期間。
 内外装はまず奥さんがイメージし、それを僕が図面にしていちいち確認していった。ディスプレイデザインを本業にしているので、こういうことは手慣れているのだ。
 だいたいのプランが出来上がったところで、タウンページを開いて、内装屋さんを何件かあたり、見積もりを依頼した。内装業者の人と打ち合わせをしていると、自分が施主だということをつい忘れてしまい、奥さんに向かって「この予算じゃあ、無理ですねえ。」なんて事を口走ってしまい、ひんしゅくを買うこともしばしばだった。
 一番対応のよさそうな業者さんに工事を頼むことにしたのだが、いかんせん資金がたりないので、展示用の什器の製作と、壁のクロス貼りは、僕が自分でやることになった。
 まだ残暑がきびしい2005年8月半ば、内装工事が始まった。

(つづく)
  生地と手づくり雑貨の店アートビート http://web.mac.com/artbeat.inc/

丁度去年の今頃。

 丁度去年の今頃、奥さんが雑貨店を始めたいと言い出したのだ。その時は「本気か?」と思ったけれど、人生は挑戦なのだ、と腹に力を入れて計画を作り始めた。
 ちなみに夫である僕の仕事はフリーのデザイナーだ。そちらの収入があるとはいえ、「店を持つ」ということになると、それなりの決心がいる。資金が十分にあった訳ではないし、第一店舗経営のノウハウなんかまったくなかった。冷静に考えれば、いや考えなくてもこれは少々無謀な話ではあるまいかと、自分たちでも思った。当時九歳と四歳の二人の子供もいたし。
 しかし僕らの年齢からいっても、始めるとしたら、早い方がいいと思った。リスクを極力抑える方法も、無くはないだろう。
 こういう時は最初の一歩なのだ。その一歩を踏み出してしまえば、あとは転がる石のように物事は進んでいくものなのだ、と無理矢理自分たちを納得させて、さっそく不動産屋を何件か回って、テナントを探し始めた。
 そしたら、幸か不幸か、けっこうすぐに、いい物件が僕らの前に現れてしまったのだ。場所は土浦市の並木。本当はつくばが良かったのだが、あっちは人気スポットだけに、賃貸料がやっぱり高い。
 一ヶ月ほど悩んだあげく、賃貸契約を結んだ。ついに始まってしまったのだ。

(つづく)
 生地と手づくり雑貨の店アートビート http://web.mac.com/artbeat.inc/
 

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