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監督 デニス・ホッパー
脚本 ピーター・フォンダ デニス・ホッパー テリー・サザーン
製作 ピーター・フォンダ
出演 ピーター・フォンダ(Captain_America) デニス・ホッパー(Billy)
ジャック・ニコルソン(George) アントニア・メンドザ(Jesus)
ジャンル ドラマ
製作年 1969年
製作国 アメリカ
配給 コロムビア

アメリカの真の姿を求め、自由な旅を続けた2人の若者の物語。監督は俳優出身でこれが第一作のデニス・ホッパー。脚本は、製作を兼ねたピーター・フォンダとデニス・ホッパー、テリー・サザーンの共作。撮影はラズロ・コヴァックスが担当。全編に流れるニューロックを、“ザ・バンド”、“ステッフェンウルフ”、ジミー・ヘンドリックスなどが演じている。製作総指揮はバート・シュナイダー。出演はプロデュース第一作に張り切るピーター・フォンダ、「OK牧場の決斗」に出演していた、監督のデニス・ホッパー、ジャック・ニコルソン、アントニオ・メンドザなど。テクニカラー、スタンダード。1969年作品。

コカインの密輸で大金を手にしたキャプテン・アメリカ(ピーター・フォンダ)とビリー(デニス・ホッパー)は、大型オートバイを買い、旅に出た。2人は、自由の国アメリカの幻影を求めて、フロンティア精神の母体、南部をめざし、気ままにオートバイを走らせた。途中、一人のヒッピー、ジーザス(アントニオ・メンドザ)を同乗させた二人は、彼の案内でヒッピー村に入っていった。しかし、村の住人たちは、行動で自由を表現する2人を拒絶するのだった。再び旅を続けた彼らは、ラスベガスで警察に留置されてしまった。それは、許可なしでパレードに参加しただけの理由だった。そこで知り合った酔いどれ弁護士ジョージ(ジャック・ニコルソン)と意気統合した2人は、彼をつれて謝肉祭を見物すべく、ニューオリンズへオートバイを走らせた。3人は、マリファナを吸い、野宿をしながら旅を続けた。そんな3人を、保安官をはじめとする沿道の村人は悪口と殺意をもって迎えた。 (gooより)
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1970年度キネマ旬報ベストテンの第1位に輝いた作品。アメリカン・ニュー・シネマの流れを決定付けた映画でもある。ちなみに第4位は『明日に向かって撃て!』で、僕は作品的には圧倒的に『明日〜』の方が好きである。『イージーライダー』は最初は多分TVで観たが、正直何が面白いのか分からなかった。今回久々に観直した訳だが、今回も楽しめたとは言えない。その時代のアメリカという国を知らなければ、この作品への理解は深まらないのではなかろうか。

監督・脚本も兼ねるデニス・ホッパーの役名はビリー。製作・脚本のピーター・フォンダはワイアット。これはビリー・ザ・キッドとワイアット・アープからとったもので、馬の代わりにバイクで旅する西部劇なのだとホッパーは語っていた。しかしワイアットはビリーからキャプテン・アメリカと呼ばれ、背中には米国旗を背負い、国旗をデザインしたヘルメットを被っている。革新的なアメリカの象徴を自認する男は、やがて保守的なアメリカの暗部に呑まれていく。

旅の資金はコカインを仕入れて高く売った金。本人達も終始ラリっている。この辺りも僕には感情移入出来ない理由であろう。キャプテン・アメリカは旅立つ前に時計を捨てて行く。時間に束縛されないで生きること、それが自由への第一歩なのだろうか。

バイクでの移動シークエンスはステッペンウルフ、ジミ・ヘンドリックス等の音楽で綴られる。「ワイルドで行こう」は、この時代の音楽に疎い僕でも知っている。何もない、だだっ広いアメリカの風景は素晴らしい。この作品自体の理解には及ばなくとも、こういう場所でのこういう移動手段はさぞかし解放感があるだろうと思い馳せることは出来る。自由の一端を感じ取れたかも知れない。

しかし、この時代、あの派手なチョッパー・ハンドルのバイクと長髪を見ただけで、ホテルにも泊めてもらえない。自由を求めているのに、何と言う不自由か。

途中ヒッピーのジーザス(アントニオ・メンドザ)と出逢い、そのコミューンに立ち寄る。自給自足の共同体にあるのは、マリファナとフリーセックス。しかし、二人は馴染んでいる様子でもない。特にビリーは浮いている感じだ。早くここを出たがっている。

このコミューンから次の場所のパレードへのジャンプ・カットには意表を突かれた。てっきりまた音楽がかかると思っていたのだ。ここで知り合うのは市民自由連盟の弁護士と名乗るジョージ。演じるジャック・ニコルソンの顔つきは、やはり時折狂気が宿るようで怖い。酒を飲んだ時の奇妙な口癖とポーズは忘れられない。

このジョージを含めて野宿する三人の会話が興味深い。UFO談義でジョージは金星人が地球で活動していて、多くの人と既に接触していると言う。そういえば、たま出版の韮澤編集長も以前そんなことを「TVタックル」で言っていたのを思い出した。神のように自分を抑制すれば人間は飛躍し平等に進化できる、と言うがどう解釈したらいいのだろう。

また、「自由を説くことと自由であることは別だ。うっかり相手を自由でないと言ったら、自由を証明する為に人殺しだってする」とも言うが、後にこの言葉が証明されてしまうから怖い。

ルイジアナのカフェでは一触即発の雰囲気だ。若い女の子たちは三人を見てカッコいいと思うが、年配者にはその長髪やバイクが気に入らない。あからさまな悪口に、新しいものを認めようとしない狭量さや、偏見の恐ろしさが脅威に感じられる。どうしてそこまで敵意をむき出しにするのか分からない。南部へ行けば行くほど保守的な土地柄だという。ここにも彼らの居場所はなさそうだ。

その夜の悲劇の後、ニューオリンズの娼館へ行き、謝肉祭を見物する。その娼館の豪華な絵画を眺めるシークエンスで、突然関連の無いイメージショットが挿入される。それはラストで気付くことになるが、彼らの運命の暗示だろうか。

娼婦たちと過ごすシークエンスは、幻覚のイメージである。宗教絡みも感じられ、僕にはついていくことは出来なかった。彼らの求める自由とは、こういうことでいいのだろうか。それとも求めているものとは違ったので、また新たな土地に向かおうとしていたのか。

エンディングはまた唐突であった。何故こういう結末なのか。結局彼らの求める自由など、幻想に過ぎなかったのか。それともこれしか自由になれる方法がなかったのか。これで彼らが自由を手にしたと言うなら、やはり病と闘っていたアメリカの象徴といえるかも知れない。


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低予算で作られインパクト大の作品でした。公開当時、リアルで観てやはり衝撃受けました。ピーター・フォンダはその後あまり活躍の機会がありませんでしたが、D・ホッパー&J・ニコルソンはインパクト大の役で活躍しましたよね!
TBさせて下さいね。

2012/8/16(木) 午前 10:53 アンダンテ 返信する

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アンダンテさん
本当に低予算ですが、映画史に残る傑作が生まれました。
たくさんお金をかければ良い映画が出来るとは限らないということですね。
あ、リアルタイムでご覧になられましたか。僕の方が少し後輩のようですね(笑)。

2012/8/16(木) 午後 5:16 出木杉のびた 返信する

こんばんは〜

ナイス&村ポチです。

2012/8/16(木) 午後 8:38 asa*i0*0107 返信する

このバイク姿ポスターは、記憶があります。
かっこいいですよね。
コメント聞いていますと、また見たくなりました。
有難うございました。

2012/8/16(木) 午後 8:44 asa*i0*0107 返信する

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もともと旅行好きですが、
それが一層強まる作品ではありました。
ジャック・ニコルソンは若い頃から
インパクトありましたね。
意外とアメリカって閉鎖的な面も
あるんだなあって思いながら見てました。
ポチポチ

2012/8/16(木) 午後 8:56 ディンドン 返信する

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TBさせてくださいね。

2012/8/16(木) 午後 8:57 ディンドン 返信する

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asahiさん
ナイス&村ポチありがとうございます。

2012/8/17(金) 午前 6:34 出木杉のびた 返信する

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こういうバイク、ひところ流行ったような気がします。
極端にハンドルの位置が高くて、面白いですね。

2012/8/17(金) 午前 6:35 出木杉のびた 返信する

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でぃんどんさん
これもロードムービーですね。
各地を転々としながら、様々な人と出逢い、経験していく物語はとても面白いですね。

2012/8/17(金) 午前 6:37 出木杉のびた 返信する

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TBありがとうございます。

2012/8/17(金) 午前 6:37 出木杉のびた 返信する

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これ、名画座で観ました。
懐かしい〜。
D・ホッパー、この映画で知りました。強烈でした。
あと、マリファナのシーンが記憶に残ってます。
私も『明日へ〜』の方が断然、好きです〜。
(多分、若い頃だったからあまり理解できてなかった。)ポチポチ☆

2012/8/17(金) 午前 8:23 iruka 返信する

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irukaさん
この作品は強烈な印象を残しましたね。
正直、歳取った今でも、ちょっと理解できていません(笑)。
アメリカン・ニュー・シネマは、僕の中でも、得手不得手の開きが大きい映画が多いです。
ポチポチありがとうございました。

2012/8/17(金) 午前 9:44 出木杉のびた 返信する

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キャッ!この映画大好きです

未だにストーリー覚えてますよ

2012/8/23(木) 午後 6:04 [ - ] 返信する

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ヒイロさん
この作品、人気がありますね。
エポックメイキングな作品でした。

2012/8/24(金) 午前 8:04 出木杉のびた 返信する

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これもリアルタイムで劇場で見ました。
ベトナム戦争の疲弊しきった時代のヒッピー風俗を描き、内容はドラッグ、長髪などで反体制の若者を描きましたが、ラストシーンのインパクトが衝撃でした。

ジャック・ニコルソンもこの映画から、スターダムにのし上がっていきました。「ファイブ・イージー・ピーセス」「愛の狩人」など。

村クリック&ナイス!

TBさせてください。

2012/11/18(日) 午後 11:41 fpd 返信する

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fpdさん
これもリアルタイムでしたか。
それはさぞかし印象に残っているでしょうね。
ラストシーンは強烈でした。
ニコルソンも刺激的な役者さんですが、「ファイブ・イージー・ピーセス」「愛の狩人」は観ていないので、何れ是非鑑賞したいと思います。
村クリック&ナイスありがとうございます。

2012/11/22(木) 午前 6:14 出木杉のびた 返信する

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