3日目 熊野市→東京(2/2)
 
ガソリンスタンドで1,000円ちょっと給油してから、新宮駅の駅レンタカーに返車。構内を見渡す限り駅弁屋さんもないようなので、駅前のローソンで小腹満たしとアルコールを調達する。お買い物。それからしばし、ベンチに腰掛けクールダウン。
 
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紀伊勝浦始発の「ワイドビュー南紀8号」は、17時31分、名古屋へ向け新宮を後にする。いちばん混雑する便とのことでグリーン車を取ったけれど、こちらも中高年の団体の乗車があり思ったよりは混んでいた。
 
とは言え隣に人がいるわけでもないので、気兼ねなくプチ打ち上げでも始めようかね。
 
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列車は20分ほどで井戸川を渡り、熊野市駅に到着。それからいくつかのトンネルをくぐって、初日に訪れた大泊駅を通過していく。充実した旅(聖地巡礼?)だったから、この瞬間がすごく寂しい。時間距離的に、そうそう来れるところでもないしね。
 
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名古屋までは3時間強の道のり。途中ですっかり日が落ちたので、道中半分ぐらいは睡眠学習していたような…。グリーン車に乗っても、お尻が痛くなるのは相変わらずだった(笑 20時49分名古屋着。ここまで来ちゃうと、東京と変わらなくてつまんないんだよなぁ。
 
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名古屋ではお弁当を選ぶ時間がほしかったので、あえて「のぞみ」を1本見送ってみた。とは言え、売店ももう売り切れ間近。まぁ贅沢は言わないけれど…。携帯の充電と荷物の整理をして、21時12分発「のぞみ58号」に乗車。満席ではないものの、夜遅くまで結構混んでるな。
 
運よく隣が空席だったので、気兼ねなく「松阪牛食べくらべ弁当」(1,350円)で夕食と行こうかね。
 
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ほんとはもう少し、さっぱりしたものが食べたかったんだけど(笑 すき煮と焼肉は濃い目の味付けだけど、付け合わせのわさび菜がわりとアクセントになっていたような。
 
不思議と新幹線では一睡もせず、22時53分東京駅到着。ここからがまた長いんだよ…。
 
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熊野市で買ったお土産、賞味期限が4月なのは(平成)31年、5月なのは(令和)元年なのエモくない? 「うぶた餅」はこってりお餅の入った大きな最中で、質量とも職場で評価高かった。「和三盆ほろり」は熊野のお米でできた落雁のようなもので、口の中ですっと溶けていく。
 
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思い立ったが吉日というか、こんなに早く実現するとは思わなかった熊野市訪問。発端となった「徒然日和」の連載はまだ続いてるので、完結したころにまた聖地さらいに行こうかな?(笑 熊野古道に岩石信仰に、まだまだ奥は深そうだから。
 
 
2019/4/13 タイムスケジュール
8:20〜8:50 朝食
9:45 チェックアウト
10:45 木本高校
11:20 要害山
12:00 熊野市駅
12:25 七里御浜(獅子岩)
12:55 花窟神社
13:35〜14:20 昼食「熊野古道おもてなし館」
14:30 うぶた堂
14:50〜14:55 宿泊先→花窟神社
15:05〜15:25 花窟神社→熊野速玉大社
15:45〜16:10 熊野速玉大社→神川神社
16:40〜16:50 神川神社→新宮駅
17:31〜20:49 新宮→名古屋「ワイドビュー南紀14号」
21:12〜22:53 名古屋→東京「のぞみ58号」

南紀 徒然な旅(2019/4/11〜13) その6 熊野市→東京(2/2)
南紀 徒然な旅(2019/4/11〜13) その5 熊野市→東京(1/2)
南紀 徒然な旅(2019/4/11〜13) その4 熊野市(2/2)
南紀 徒然な旅(2019/4/11〜13) その3 熊野市(1/2)
南紀 徒然な旅(2019/4/11〜13) その2 東京→熊野市(2/2)
南紀 徒然な旅(2019/4/11〜13) その1 東京→熊野市(1/2)

3日目 熊野市→東京(1/2)

7時ごろ起きてみると、窓の外は最終日のご褒美のような青空。手前に亀齢橋、中央の白い建物が大石病院、その奥が駅前にそびえる岩ゴツの要害山。その全てが、優しい空気に包まれているような。

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8時過ぎに食堂に下りて、今日も「日本の朝食」をば。あまり観光客が泊まるホテルではない気もするんだけど、この「ありふれた日常感」が次第に愛おしくなってくるな。

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10時前にチェックアウト。車はホテルの駐車場に置かせてもらって、徒歩で市街地散策というか聖地巡礼(笑 井戸川沿いの桜並木はとうにピークを過ぎたとは言え、まだ淡く風景を彩っている。紀勢本線の橋梁、いちばん右の橋脚が新しいのは、8年前の台風被害の復旧のため。

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熊野市駅を通り過ぎて、市街地のいちばん北を流れる西郷川沿いへ。熊野市の市街地は、3本の川の河口付近の平地が繋がった上に形成されている。普通に田舎街なんだけれど、それでも西の地方は活気があると思う。

片手に「徒然日和」、そんな三日間だった。

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木本高校のあたりまで行って、引き返し。川には小さなトラスの橋がかかって、無造作に横切る鉄道橋に古びた家並み。箱庭感のある風景だけど、鉄道模型とかやってる人はいいんじゃない!?

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聖地巡礼はこれで終わり。残り時間どうしようかと、先ほどの要害山へのアタックを企図するも、頂上への登り口を見つけられず敢え無く断念。数多いアプローチは中腹の廃屋へが殆どで、そこに取りついている姿を見つかったら不審者としか思われない(笑

右手に熊野市駅、左奥にイオン、右手前は廃屋の屋根。

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旧熊野街道で市街地を抜け、防波堤を越えて海岸へ。熊野灘は、混ざりものがないというか、すごく綺麗な青い海。だけど、外海に面した砂浜にぶつかり砕け散る波は激しく、過去には引き波にさらわれ戻れなくなった事故も少なからずあったとか。

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そんな砂浜に突き出しているのが、「獅子岩」と呼ばれる岩ゴツの山。正直、第一印象は「ひよこ岩」だったんだけど(笑、見る向きで印象が変わるようで、向かいの観光駐車場からだと確かに獅子岩だった。ほんと熊野の旅は、岩に次ぐ岩だ。

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それから、徒歩では少しあるかなと思ったけれど、海岸線をもう少し南下して花窟(はなのいわや)神社へ。ここは伊弉冉尊(いざなみのみこと)の墓所であるとされ(諸説あり)、高さ約45mの巨岩をご神体としているところが特徴になっている。

そしてここで気づく、御朱印帳を車の中に忘れてきた件(笑

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雰囲気のある参道を戻ると、鳥居と駐車場との間が小さな物販スペースになっている。めはり寿しなんかを提供する食堂に名産品を扱う売店もあって心動くものの、昼食は市内に戻りたかったのでここは自重。強い日射しの中を痛めた膝で歩いたので、さすがにちょっと疲れが出たみたい。

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海岸沿いの国道をとぼとぼと(笑)戻り、旧熊野街道にある「おもてなし館」を訪問。「お土産も扱う無料の休憩所」と謳われているけれど、引き戸を開けると数組テーブルが並んだ普通に飲食店の佇まい。3、4組の先客がいたため、促されるままお座敷に上がり独り占め。

窓から差し込む陽射しに、ほっと息をつく。

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セルフサービスと書かれながらも、店員さんが運んできてくれた「めはり寿し定食」(650円)。見た感じお食事系のメニューはそれほど多くなく、ほかには「熊野地鶏&古代米カレー」(700円)が気になったくらいかな。

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しばらく休んだあと熊野市駅に出て、並びにある和菓子屋「うぶた堂」でお土産の調達。「全国観光土産品審査会」で優勝したとか何とかで、店頭には値段もそれなりだけどこだわりのある洒落た商品が並んでいる。これはちょっと、味に期待が高まるね。

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それから駐車場に戻って、放置していた車に乗り込んだところ、すっかり真夏の車内になっていた(笑 エアコンを最大に入れて、まずは先ほどの花窟神社へ。そう、忘れてばかりの御朱印帳、ここで二年ぶりの活躍(笑

そして海岸線の国道を、新宮に向かって南下する。

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熊野川を渡ると、そこは和歌山県新宮市。15時ごろ新宮速玉大社に到着すると、お土産品の紀州みかんに和歌山を感じる。御朱印は神倉神社のものとあわせて…って、これから参拝する時間あるのかな!?(笑

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急きょ訪れることになった神倉神社だけど、ナビにも写らずすっかり道に迷う。そんな折、見上げた電柱に貼られた矢印に気づき、促されるまま住宅地の道路をクネクネ進むと、そこに小さな駐車場をようやく見つける。

そしてこの、残りわずかな時間の中、階段を見上げて途方に暮れる気持ちをわかって(笑

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とっかかりの石段が恐ろしく急で焦ったけれど、拝殿まで上ればそこは風景の開けた特等席。新宮の町並みをこうやって見渡すと、熊野市の市街地って本当に小さいものだったんだなって思う。

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ここ神倉神社は熊野速玉神社の摂社で、標高120mの断崖絶壁の上に建つ。ご神体はゴトビキ岩という巨岩で、花窟神社と同様に岩ゴツ信仰の産物だ。件の階段は538段あるということで、お祭りの際は屈強な男たちがそれを駆け下りるらしいけれど、あれ落ちたらケガじゃ済まないような…。

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時計は16時30分。そろそろこの旅も、纏めの時間になってきた。

 
南紀 徒然な旅(2019/4/11〜13) その6 熊野市→東京(2/2)
南紀 徒然な旅(2019/4/11〜13) その5 熊野市→東京(1/2)
南紀 徒然な旅(2019/4/11〜13) その4 熊野市(2/2)
南紀 徒然な旅(2019/4/11〜13) その3 熊野市(1/2)
南紀 徒然な旅(2019/4/11〜13) その2 東京→熊野市(2/2)
南紀 徒然な旅(2019/4/11〜13) その1 東京→熊野市(1/2)

2日目 熊野市(2/2)
 
入鹿の集落は観光には便利なところにあって、千枚田もこれから訪れる赤木城跡も車で10分程度とほど近い(とは言え宿泊施設とかあるわけではない)。集落から少しだけ山を上がって刑場跡を折れ、そこから下ると赤木集落の入口あたりに赤木城下の駐車場がある。

ちょっと雑な扱いの由来看板(笑
 
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怪しげな空に向け、階段を上っていく。
 
赤木城は、1500年代後期頃に一揆勢力への対抗のため造られたと言われる。1615年に廃城になったとのことで、さすがに建物は残っていないが、石垣や郭が崩されないまま残されており、山に囲まれた周囲の風景と相まって雰囲気がありすぎる。
 
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1614年に起こった北山一揆では、3,000人の群衆のうち363人が処刑され、また残党仮で捕えられた160人が先ほどの刑場跡で斬首された。城というと国同士の争いが思い浮かぶけど、こういう内乱で多くの人の命が失われたんだなと思う。

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山の緑と、灰色の空と、散り残った桜の色と…。
 
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しばらく機を伺っていたものの、天気がころっころ変わるため止む無く休憩は車中で。めはり寿しは、高菜の葉でご飯を巻いた熊野地方の郷土食。中に入ってるのは軸の浅漬けかな? ごはんをお新香で食べてるだけなので、漬物好きならとりあえずおいしい(笑
 
敷いてある風呂敷が、昨夜イオンで入手したもの。

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夕暮れの時間を気にしながら、最後の目的地へ。
 
赤木城跡から北山川沿いの国道までは、相変わらずの1車線に鋭角分岐やら集落の中の生活道路など、とにかくローカル色溢れる隘路。これが県道だったことは、家帰って地図見るまで気づかなかった(笑
 
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川沿いに走る国道に出ると、立派な2車線道路になって少し安心する。しかし、それも虫食い状の整備であり、地形の険しいところでは1車線に戻り、また七色ダム手前のトンネルはとても良く知る国道の姿とは思えない…。
 
対向車が来ないかヒヤヒヤしたけど、まぁそうならない程度の交通量なんだろう。
 
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少し陽が傾いたころ、七色ダムにほど近い空き地に車を停める。
 
このあたりは、1954年まで神川村だったところ。1960年代の七色ダム開発を機に広範囲に渡ってソメイヨシノが植えられ、「神川町の桜」として熊野市を代表する桜の名所になった。まぁ、電源開発のお金の匂いがプンプンするところがアレではあるんだが。
 
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北山川支流と斜面とに挟まれた細長い敷地、それを取り囲むように植えられた桃色の木々。とうに見ごろは過ぎているのだけれど、谷間に差し込む夕日と相まってここもまた綺麗で。満開の時は相当なものなんだろうなと、一人想いを馳せてみたり。
 
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この地区では毎年、春になると桜まつりが開催される。その会場となる旧神上中学校の校庭には、1950年の創立以来の木造校舎が残り、山に抱かれたその風景もなかなか趣が深い。
 
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聖地巡礼を兼ねた山間部探訪はこれで終わり。
 
神川町を後に熊野市街へ向かう県道は、またしても1.5車線あるかないかの隘路。熊野市って海岸線の道路は整備が進んでいる一方で、山間部へのアクセスはあまり重視されていないような。それでもトンネルを抜け海側に出ると、2車線のしっかりした道に変わる。
 
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昨日のローソンに寄ってから、ホテルの駐車場に車を入れて18時前に帰着。ご飯が冷めていた昨日の反省を生かし、18時過ぎに夕食に行くと、今日の厨房は二人態勢で予想外に温かい鍋料理が振舞われた。昨夜とはだいぶ趣が違って、連泊には嬉しい限り。
 
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まぁ若干、謎肉ではあったけどね(笑
 
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夕食後は、市街地北部の高城川沿い(聖地)を探索。まぁ普通に住宅地なんだけど、それでも見上げた空には東京とは比べられないほどの星が輝いていて。明日の今頃はまた、街灯りでほの白い夜空を見上げることになるんだなーと。
 
ローソンでアルコールを調達しつつホテルへ。川面に光を落として、今夜も列車が渡っていく。
 
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ベッドの上で寛いでいたらエアコンからゴキブリが落ちてきて、声にならない叫びを上げたのはここだけの話(笑 就寝は25時ごろ。明日、最終日はどこを歩こう。
 
 
2019/4/12 タイムスケジュール
8:10〜8:40 朝食
9:30〜9:35 宿泊先→熊野市駅
9:50〜10:21 熊野市→新宮
10:45〜11:05 新宮駅→紀伊市木駅
11:20〜11:40 紀伊市木駅→道の駅パーク七里御浜
12:10〜12:40 道の駅パーク七里御浜→丸山千枚田
13:05〜13:15 丸山千枚田→入鹿集落
13:25 入鹿小学校
13:30 入鹿八幡宮
13:40〜14:00 入鹿集落→赤木城跡(昼食)
15:20〜16:05 赤木城跡→神川集落
16:40 旧神上中学校
16:45〜17:40 神川集落〜宿泊先
18:05〜18:45 夕食
19:05〜20:05 高城川周辺

南紀 徒然な旅(2019/4/11〜13) その4 熊野市(2/2)
南紀 徒然な旅(2019/4/11〜13) その3 熊野市(1/2)
南紀 徒然な旅(2019/4/11〜13) その2 東京→熊野市(2/2)


2日目 熊野市(1/2)
 
7時ごろ起床。支度をして8時ごろ食堂に降りると、捻りのない日本の朝食。旅先では凝ったものになりがちだけど、時にはこういうのもいいかもね?
 
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9時半前にホテルを出て、熊野市駅までは5分程度の道のり。空には分厚い雲が出ていて、辛うじて雨が落ちていない状態かな。天気予報だと、昼ぐらいに好転するそうなんだけど。
 
井戸川を渡る亀齢橋から上流を眺めると、桜並木の風景を「南紀」がゆっくりと横切って行った。
 
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9時50分発の普通列車(決して「電車」ではない)に乗って、まずは新宮へと向かう。というのも、レンタカー屋さんが熊野市にもなくはないみたいだけど、メジャーなところで安心したい安定志向(笑)なので。そしてこれに乗り遅れると、次は2時間先になる。
 
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この路線を走る列車は、それでも数年前に新しい車両に入れ替えられたそう。総ロングシートは面白くないけれど、結局爆睡したから同じことだな(笑 新宮には10時21分の到着、駅員に起こされる一歩手前だった。
 
7年前に熊野大社を訪れて以来だなぁ、紀勢本線新宮駅。
 
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駅レンタカーのカウンターで、妙に丁寧なおじさまの説明を受けて出発。レンタカーって使うたびにその進化に驚かされるんだけど、今日のはルームミラーがデジタルでバックの時とか超便利だった(普通?)
 
国道に乗って熊野市方に向かうと、風景はすぐ市街地から砂浜沿いのそれに変わる。沿道に2つほどある道の駅はパスしながら、まずは熊野市駅から4つ隣の「聖地」紀伊市木駅へ。数少ない列車がやって来たので、桜の木も絡めてとりあえず撮り鉄。
 
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それにしても、駅前通りからの風景が田舎過ぎて(失礼)すごい! しかし、そんな田園風景を横切って、ここでも国道バイパスの工事が着々と進んでいる。
 
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お腹の状態が怪しくなってきた(定期)ので、さっき通過した「道の駅パーク七里御浜」へ。もはや旅先あるある(>_<) 平日で閑散とした店内で、名産のみかん製品に気を引かれながら、郷土食「めはり寿し」(200円)と、何故かフランクフルト(300円)を購入。
 
外に出ると、あんなに厚かった雲の隙間から太陽が顔を出してきた。
 
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また少し熊野市方に戻ってから、県道を内陸方面に左折する。市木川沿いを遡る道は、時々開けた集落に出るものの、集落間は1.5車線かそれ以下の山道。それでいて、意外と対向車が来るから困ってしまう。
 
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時折、桜の花びらが路面を彩る素敵な風景にも出合うんだけど、整備は部分的で、平地が途切れるとやっぱり山道に戻ってしまう。
 
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国道の長いトンネルを抜けて、再び狭隘な県道をしばらく上り詰めると、唐突に小さな停車スペースが現われる。反応できず通過したのをバックで戻ると、眼下に広がるは丸山千枚田の風景。段々畑(田圃)マニアとしては、何としても来たかったところ。
 
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さらに少しだけ車を走らせると、県道は千枚田のいちばん上あたりに出る。そこからつづら折れの道を下りると、随所に駐車スペースや散策路があって、たぶん時間があれば一日ここでのんびりできちゃいそう。最高所で標高250m程度ながら、山あいの雰囲気もいい。
 
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この田圃がいつ拓かれたものかは定かでないが、1601年の検地時点で2,240枚ほどあったという。当時は近隣に銅鉱があり、鉱山労働との兼業により運営されていたという。
 
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その後、鉱山の閉鎖による人口流出などで1982年には530枚まで減少したが、保存活動の結果現在は1,340枚ほどに戻ったとのこと。現在も地域の団体を中心に維持されていて、今日も遠くエンジン音を響かせ、田植えをしている姿が見られた。
 
それにしても、この一枚一枚の小さきことよ!
 
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千枚田からほど近い、入鹿(いるか)の集落へ。熊野市山間部のこのエリアは、2005年まで紀和町、1955年までは入鹿村だったところ。「いるか」という地名も面白いけど、全国的に見ると「山に入った処(ところ)」を意味する言葉ではあるらしい。まさにそんな。
 
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川沿いに田圃が広がる小集落は、熊野市街地から山道を30分はかかる。ここ入鹿八幡宮は1432年からの歴史あるものとのことだけど、来訪者に特にアピールするものもなく、地域のための神社という印象を受ける。おみくじの一つでもあれば引きたかったけど。
 
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7年前は変わりやすい天気に翻弄されたけど、今日もまた空は怪しくなってきた。
 
 
南紀 徒然な旅(2019/4/11〜13) その3 熊野市(1/2)
南紀 徒然な旅(2019/4/11〜13) その2 東京→熊野市(2/2)
南紀 徒然な旅(2019/4/11〜13) その1 東京→熊野市(1/2)

○新宮駅関係の過去記事

1日目 東京→熊野市(2/2)
 
先ほどの三叉路まで引き返し、松本峠道を大泊方面へと下る。南向きだった上りと比べ、北側斜面はひんやりとした空気に包まれ、苔むした石畳が一層趣きを増す。紀伊半島南部は降雨量の多い土地でもあるので、それもここの湿度に影響しているだろう。
 
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古道は国道に突き当たって、唐突に終わりを告げる。鬼ヶ城方面は国道を右折だけれど、ここは一旦道を渡って海辺の集落にお邪魔してみる。
 
熊野市は1950年代の大合併で概ね現在の市域となっていて、この小さな平地は合併前の泊村の中心部だった。廃墟の目立つ旧国道沿いから畦道のような小道を歩いていくと、線路沿いに咲き残る桜の並木と小さな駅舎が見えてくる。
 
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大泊駅は、旧泊村が消滅した2年後の1956年に開設された。1986年に無人化されたが駅舎は残され、窓口の跡など有人時代の痕跡が残る。小さな集落と海水浴場に隣接するこの駅には、列車は一日10往復程度やっては来るけれど、それを利用する客数は10に満たない。
 
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そんな田舎駅から坂を下り、防波堤を越えるとそこか大泊海水浴場。さほど広くはない砂浜は両脇を稜線で固められ、この時期の平日とあってアプライベートビーチ感満点。見渡す限り漂着物のひとつもなく、蒼い海の色もすごく綺麗。
 
南側の稜線には、先ほど越えてきた松本峠の鞍部が見える。
 
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時計は16時と、わりと予定どおりないい時間になってきた。ここから熊野市街に戻るには、往路の松本峠、国道旧トンネルという選択肢もあるけれど、ここは海沿いに穿たれた鬼ヶ城の遊歩道を使うことにする。
 
鬼ヶ城の入口となる「鬼ヶ城センター」は、国道から分かれた少し先にあるが、途中歩道のない橋があったりとあまり徒歩でのアクセスは考慮されてないみたいだ。
 
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鬼ヶ城の遊歩道は、岩ゴツな熊野市の景観を代表するもののひとつ。波の浸食作用により創造された奇岩が、隆起作用により海面上に現われたもの。寂れた地方の観光地然とした入口付近から、踏み込んでしまえばもう岩と海しかない非日常空間。
 
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500mほどの遊歩道の上には、ホールのような千畳敷から、心細い断崖の道まで、変化に富んだ岩の造形続々と現れる。打ち寄せる波はけっこう強く、波音が反響して陸地側から聞こえたりと、脅かされるのはさすがに鬼ヶ城と言ったところか。
 
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鬼ヶ城センターに駐車して探索する観光客が多いからか、遊歩道の道筋は次第に怪しくなって、足元の目印をよく見ていないとコースアウトして進退窮まる危険性もある。
 
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ここが地獄と現世との境目かな。紀伊半島東岸に続いてきたリアス式海岸は終わりを告げ、緩やかな弧を描く砂浜へと一変する。ただ、奇岩続きの風景もこのぐらい見ると馴れてきて、「早く帰りたいなぁ」とか思えちゃうのが人間だ(笑
 
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市街側の入口は、鳥居がひとつあるだけで普通に道路に繋がっていく。道なりに国道に出て、信号を右折するとアーケードの商店街に出る。「聖地」ローソンに寄ってから、観光案内所で荷物をピックアップ。
 
夕暮れ時の熊野市街は、ありふれた田舎町なんだけどどこか愛おしいような。
 
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駅にほど近い「ビジネスホテルみはらし亭」には、18時前のチェックイン。およそ観光で使ったことのない(学生時代以来かも)地方都市の格安ビジホだけど、まぁ選択肢も限られているので。
 
19時半ごろ食堂へ降りると、厨房ではおばあちゃん一人が切り盛り中。そのためか、しばらくして運ばれてきた夕食は冷えたものが多いかな。
 
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夕食後は、アルコールを調達しに近くのイオンへ。イオンの隣にはオークワ、ツタヤなんてのもあって、市街地で生活する分には日本全国そう変わらないのかもね。そして、景品目当てで場違いな缶コーヒーパック買い(笑
 
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明日は少し早目なので25時には就寝。それにしても壁薄いなぁ、このホテル…(笑


2019/4/11 タイムスケジュール
8:10〜9:47 東京→名古屋「のぞみ15号」
10:01〜13:17 名古屋→熊野市「ワイドビュー南紀3号」
13:30〜14:00 熊野市駅→松本峠道(熊野市方登り口)
14:25 東屋
15:00〜15:10 松本峠道(大泊方登り口)→大泊駅
15:20〜15:30 大泊駅〜大泊海水浴場
15:50〜16:15 大泊海水浴場〜鬼ヶ城(東入口)
17:00〜17:35 鬼ヶ城(西入口)〜熊野市駅
17:40〜17:50 熊野市駅〜宿泊先
17:50 チェックイン「ビジネスホテルみはらし亭」
19:00〜19:25 夕食
 
南紀 徒然な旅(2019/4/11〜13) その2 東京→熊野市(2/2)
南紀 徒然な旅(2019/4/11〜13) その1 東京→熊野市(1/2)
 
○熊野古道関連の過去記事


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