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終戦記念日 敗戦記念日か 終戦記念日か? 自然にでてくるのは終戦記念日。 亡き父なら 迷わず敗戦に、従軍看護婦だった亡母ならどうだろう。 空襲で額に大きな傷をつくり、恋人は戦死し、後妻となり四人の子持に嫁ついだ母にとっては。 母のコックのような帽子に赤十字マークをつけた、白衣姿の写真に子供ながら眩しかった。 助産婦になった母は、きっと自分の夢を捨て、子供を抱え四苦八苦する、風采の上がらない父に 同情し結婚したのだろう。 阿修羅のように働き、晩年は父亡き後、脳梗塞で半身麻痺になったがリハビリし不死鳥のように 回復した。 その後、亡くなるまで坂東、秩父、西国、と百観音を巡礼姿で訪ね歩いた。白い巡礼すがたも 看護服同様美しく 遺影に選び、苦しい時の母頼みをしている。 亡くなった時 箪笥の奥に西脇順三郎などの、青春時代の詩集が遺されていた。 今を盛りの、白むくげの楚々とした花の風情に母を偲び、戦争に奪われた母の青春、その悲しみ が染み入るように思われる。 巡礼の母が手をふる白むくげ |
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