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「ボノ父さん」の記事を書いてる途中に引っかかったサイト、アウトサイダーボイス 黒いTシャツと青い人生相談がおもしろいので引き続き紹介。 黄色いキャブとの対話というビデオシリーズがあるのだが、5分×13話、全部一気に見てしまった。休日の早い時間でよかったよ〜。 「ニューヨークのタクシードライバー4人の言葉を記録したのは、/1994年8月、季節はずれの冷たい雨が降る夜だった。」という文章で始まる前文のあと、インタビューのVがある。インタビューアは「青い人生相談」と同じチップ・エクトンさん(この人のプロフィールもよい)。 アメリカ人女性ドライバーに始まり、同男性、セネガル人、バングラディシュ人というのが4人の内訳。タクシードライバーというのは主に移民の仕事らしいのだが(とVの中で女性ドライバーが言っている)、そのせいか、アメリカ人のふたりのVがより印象的だった。ただ単にそのふたりを先に見ているからかもしれないけど。 ニューヨークというくくりで見た場合は移民のほうがマイノリティだけど、タクシードライバーの世界ではマジョリティとマイノリティが逆転する。そういう場におかれた「マジョリティ=アメリカ人」はやはり何かしらの屈折をもっているのだろう。 私は人類みなマイノリティという考えを持っている。全くのマジョリティなど存在しないからだ。もし自分はマイノリティだと思ったことがない人がいたら、それはただ単に気づいていないだけだと思う。 ただ、特に「差別問題」を取り上げる時に――それは人種でも民族でも性的指向でも同じことが言えると思うが――はっきりと人は2つに分けられ、マイノリティとそれに賛同する少数のマジョリティ(この時点でもはやマジョリティとはいえないのだが)によって問題が語られる。 しかしながら多くの場合において、「差別」とはそれをする側の認識や心もちの問題である。マイノリティの問題ではなく、マジョリティの問題である。ゆえにマジョリティ側からのアプローチがなければ、問題の解決は非常に困難だ。 たいていの人が小学校の先生から「差別はいけません」と聞かされ、「思いやり」がいかに大切かということを説かれるが、生命体というのはなんにせよ基本がエゴイストである。人間だけがその基本から逃れられるわけもない。だから「相手の身になって考える」と言い換えるわけだが、これが実行しやすい場合としにくい場合がある。 例えば老人問題だったら、いずれは自分の身にも降りかかってくることだから相手の身にもなりやすいだろう。しかしホームレスの問題となるとそうはいかない。なぜだかわからないが世の中には「自分は絶対にホームレスにはならない」と確信している人がやたらと多いのだ。老人に比べて人口が少ないからだろうか。ホームレスは年齢に左右されないのだから、「老人」に比べてもっと身近に感じてもいいと思うのだが。 (多くの人は「幸福な未来」を描くことはできても、その逆はしないということかと、書きながら思う。幸せであれば年をとる。老人にならない人は不幸な人だ。幸せであればホームレスにならない。ホームレスになるのは不幸な人だ。そういうことなのか? それともこれは正しさの問題なのか? 正しい人は老人にはなるがホームレスにはならないと思っているのか? ともかくも私の場合は老人になった時の不安よりもホームレスになった時の不安のほうが大きい。) 結局のところ、差別の問題をマイノリティの側から捉えていると(「相手の身になる」も同様である)、解決への道のりは長いということだ。まずは差別する側の問題として捉え、なぜ差別するのかという視点で解体していくべきだと思う。まあ、これは本当に「差別問題」をなくそうとするのなら、という話だが。 タクシードライバーの話からずいぶんとずれてしまったが、マジョリティとマイノリティの境界線上に立つふたりのアメリカ人を見て、そんなことを思い出したのだった。 閑話休題。(←座右の銘?) 人間的な好みでいえば女性ドライバーなのだが、二人目のアメリカ人男性ドライバーのVが非常に興味をひく。彼は「詩人」なのだ(あくまでカギ括弧付き。本物の詩人の皆様、すみません)。「詩的」なのではない(それは6$のオムレツに6$のチップを払う女性のほう)。「奇妙な人間ほど面白い。これがオレの主義さ」、「"裸の街"では無数の物語が生まれ、その多くをタクシーが拾っていく」など(いずれも字幕より)、どこで読んだ/聞いたんだ的なせりふを連発するのである。 それでも彼がかわいらしく見えるのは自分の中の醜い部分に気づいたことがある、と正直に語るからだろう。あるいはワタシ自身、「詩的な人」にはなれないが、「詩人」にはなりがちだからかもしれない。 セネガル人、バングラディシュ人の話も面白いので、ぜひサイトを訪ねてみてください。 黒、グレー、ピンポイントに赤を使ったサイトデザインはちょっとU2フレンドリーです。 ああ、なんだか1,2を争うとっちらかった文章になってしまった。考えをまとめる前に書いてはいけないという見本のようですが、いまのワタシに考えをまとめられるほどの集中力があるはずもなく、書きながら、読み返しながら考えようと思った次第です。
いつにも増してのお目汚し、大変失礼いたしました。 |

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