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11.Sunday Bloody Sunday(snippet:Rock The Casbah) 静寂をうち破るラリーのドラム。ウオオーーという叫びがアリーナ中にこだまして、やがてコーラスに変わる。 Badのあいだ腰に携えていたハチマキをボノが額に占めた。 あ。CoeXisTの「o」が、赤く塗られている。こんなの初めてだ。この文字の中に、他のイメージを入れるなんて、たぶん初めて。もちろんワタシたちのことだ。 snippetの「Rock The Casbah」はちょっと反応悪かったかな。 ボノはジョー・ストラマーから受けたレッスンについて何か言っている。 (U2Japan.comの書き込みによれば「伝えるべきことがあるならばそれを書き留めて、そして頭に刻めと」と言っていたそうです。) そのあと、「CoeXisT」speech。 「ぼくの額にある文字はCoeXisT。影の中に生き、祝福を受けられない命がある。先週になってもまだイラクで失われている命のことを考える。CoeXisT」 LEDスクリーンの「CoeXisT」が、「共存」という二文字に置き換わる。 「ジーザスも、ジューも、マホメッドもみんな真実。みんなエイブラハムの息子たち。父なるエイブラハム、どうしたって言うんだ。あなたの息子たちにNo Moreと言ってやってくれ」 No Moreはコール&レスポンスと言うよりは、割と穏やかにボノが歌った。 そして「Sing for us!」、Sunday Bloody Sundayの大合唱。 ボノの叫びは「Show Yourself!」かな? 12.Bullet The Blue Sky(snippet:When Johnny Comes Marching Home, The Hands That Built America) ボノがマイクスタンドを槍のように投げるアクション。 背後では赤い空を切り裂くように飛ぶ戦闘機。そう、Vertigo Tourでは、この曲のモチーフは銃ではなく戦闘機。アフガンやイラクの空爆を彷彿とさせる。 snippetで歌われる「Johnny」も兵士の歌。 ハチマキを目隠しにして、アダムサイドの花道を移動。何が起こっているかは知ってるけど、まるで見えない。 ボノはBステージで発煙筒を燃やすパフォーマンス。煙の中で曲の終わりを迎える。 13.Miss Sarajevo 目隠しをとって、素顔の美しいパフォーマンス。見えないけど。 ほんと、ボノがいないと淋しいです。 ときどき嬌声が上がる他は、静まりかえるオーディエンス。みんなの胸にしみる声。 とくにパヴァロッティ・パートのボノの声は、深く美しいテノール。オペラの先生にほめられたことを恥ずかしそうに言ってたけど、うん、分かる。 「Is this time for Human rights」の声に導かれるように、世界人権宣言が日本語でスクロール。第3章からはスーチー女史のナレーション付き。 14.Pride(In The Name Of Love) ラリーのカウントで、軽快に始まる。 ボノはOneTシャツとジャケットに着替えて登場。久しぶりに目の前にやってきた。 うう、美しいです。 「Love!」の大合唱コール。ボノがハートを投げる。 「ドクター・キングのために歌おう! 彼の夢は、アメリカだけの夢じゃない。アイルランドの、アジアの、そしてアフリカの夢なんだ。アフリカのために、歌おう」 「オッオオッオ」のコーラスは苦しい。喉が痛い。それでも歌い続けていると、遠くから美しいイントロが聞こえてきた。 15.Where The Streets Have No Name 「富士山からキリマンジャロへ。日本海から喜望峰(Cape of Good Hope)へ。Drop The DebtからHottokenaiへ。平等の旅は続く! 続く!!」 アリーナのボルテージは最高潮。歌詞の最初から大合唱が始まる。ああ、嬉しい。 ボノは間奏でアダム・クレイトンとキス。まさか目の前で目撃するとは! アダムの楽しそうな表情が印象的だった。 「Love, Love, Love!!」 エッジ側へ行ってしまって、見えなくなる。ともかく歌いまくる。 スポットライトとエッジの視線が、ボノがいる場所を指し示す。 16.One ステージに戻って、ボノがギターをかついだ。 ふと、我に返る。ああ、もうこの曲か。メインセットが終わってしまう。 「This is crazy!」とボノ。大喜びのワタシたち。 「Thank you. ドーモ、ドーモ、ドーモアリガト」と続ける。 ギャラクシーでクリスマスツリーな時間なのだけれど、ワタシは後ろに回したウエストバッグから自分の携帯を取り出すことができない。うう。 「携帯を取りだして。ここをクリスマス・ツリーに変えよう」 スタンドもアリーナも、カラフルなイルミネーション、星の海に変わる。すごい。この場所には天井なんてなくて、そのまま天につながっているみたいだ。 「ワオ……なんて美しいクリスマス・ツリーなんだ。ぼくは自分たちの時代に、このひどい貧困の終わりを見たい。希望に満ちた考えとは言えないけど、ぼくはクリスマスを信じているし、テクノロジーを、方策を、思考力を信じている。ぼくらがこの貧困に対してNoという意志を持てばいいんだ。ぼくらにはできる。Hottokenaiと叫んで、ぼくらと一緒にやろう。ひとつになって。One」 ゆっくりと英語でOne Speechのあと、歌いはじめる。 目の前に、ギターに書かれた「Goal is Soul」。こんなに近くで見るの、初めてだ。 ワタシは呆然と、ボノを見ていたんだと思う。ときどき思い出したように合唱に加わりながら、ボノの姿を目に焼き付けようとしていた。あまりうまく行かなかったけど。 歌詞はなかったけれど、ボノは曲の終わりまで歌い続けた。楽しそうに。 最後の音が消えていく。
「Thank you. God bless you」 楽器を下ろす。4人が前に並ぶ。 「Thank you very much. すごい夜だった、ほんとうにありがとう。来てくれてありがとう」 なんか、離れがたくしているように見えるよ。 それでも順々に、4人ともステージを降りていった。降り際に、何かを確かめるように会場を振り返りながら。 |

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