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今回の一時帰国で、仕事やプライベートを含めた自分の進路、異文化理解、健康管理など、
考えさせられたことがたくさんあります。
その中で、まず最初に、ある面白い一連の出来事をご紹介したいと思います。
上海から日本に帰るまでの道中で起こったエピソードです。
1月10日、濃霧。上海浦東空港は霧で遅延する航空ダイヤのため混乱状態でした。
私が乗る予定だった中国国際航空(CA)921便は朝9時10分発。
国際線だから2時間前に着くようにと、5時起床で市内のホテルを6時に出発。
離陸予定の時刻から待たされること2時間。理由は、「大霧(濃霧)」。
カウンターに貼り紙がされているだけです。
自然現象だから仕方ない、と、じっと待つ乗客たち。
しかし、11時を過ぎた頃に、異変に気づきました。
他の便が飛び始めているのです。私たちの便より後の金沢行きや東方航空の大阪行きなどが。
霧なら全路線飛べないはずなのに、なぜ・・・?
周りにいた大阪行きの中国人旅客たちも騒ぎ出しました。
なかでも、ひときわ目立って騒いでいたのが、日本へ団体旅行をするグループ。
彼らは行動が制限されている団体旅行なので、今日の午後に予定されている大阪観光ができず、
明日はもう京都方面へ行かなければならないそうなのです。
中国人旅客(以下“旅客”):「霧で飛ばないはずが、他の便だけが次々飛んでいるのはなぜだ?」
中国国際航空地上係員(以下“国航”):「順番に飛ぶんだ。まだ指示が来ていない。」
旅客:「なぜ後の便が先に飛ぶのだ?我々は9時発のはずだ。」
国航:「指示待ちだ。私たちには分からない。」
そして明かされた事実。CA921便の遅延は霧だけではなく、機体故障も同時発生していること。
この時点で昼の1時。
つまり、大阪行きの乗客たちは、霧による遅延2時間+機体故障による遅延2時間を、
後半2時間は中国国際航空からの何の説明もなく待たされたことになります。
中国人旅客たちの怒りはすごかったです。
こう書くと、日本人は無反応だったかと思われるかもしれませんが、そうではありません。
反応したくても、反応できなかったのです。
大阪行きであるにもかかわらず、日本語による説明が一切なかったから。
私は中国人旅客と中国国際航空側のやりとりを近くに行って聞いていたので、
何が起こっているのか分かりましたが、中国語が分からない日本人は理由も分からずただ待つばかり。
日本人旅客代表(以下“小翠”):
<日本語で>「日本の大阪行きの便で、日本人もいるのに、なぜ日本語で説明しない?」
国航:「・・・ニホンゴ、ワカリマセーン。」
小翠: <以下すべて中国語で>「日本語が話せるスタッフは?」
国航:「ここにはいない。」
小翠:「日本行きの便なのに、誰も日本語を話せない?中国国際航空の上海分社には日本語ができる人材 がいない?」
国航:「・・・」
小翠:「日本人は一切事情を説明されないまま、霧が晴れてからももう2時間待ってる。どう思う?」
国航:「聞いてこないから。中国人は聞いてくるから説明する。」
小翠:「さっき私が日本語で尋ねたとき、あなたは何と言いましたか?
日本人に説明を求められても、説明できないくせに。」
国航:「・・・」
小翠:「日本人は何も言ってこないから説明しないと言うなら、ここで説明して。
私が日本語に訳してあげるから。」
国航:「自分にそんな権限はない。」
小翠:「なんで?さっき中国人に言ってた内容と同じでいいんだよ。
あなたが日本語できないなら、私がその場で訳してあげるからご心配なく。さぁ、どうぞ。」
国航:「・・・」
なぜか、日本人に真実を知らせたくない様子の中国国際航空でした。
さて一方、午後に予定されていた大阪観光が絶望的になったと思われる中国人団体旅行客一同は、
怒りをエスカレートさせ、ついに暴動になっていました。
旅客A:「機体故障で何時間待たせる気だ!」
国航:「それは私たちには分からない。」
旅客B:「なぜ機体故障の事実を早く言わなかったんだ!」
国航:「・・・」
旅客C:「他の機体を回せ!」
国航:「もう少しお待ちください。」
旅客D:「大阪観光にかかる費用を払え!」
国航:「・・・」
旅客全体:「責任者を出せ〜!!(以下、責任者コール)」
そしてカウンターを乗り越えて暴動に…。
なんと驚く事に、数分後、出てきました。本当に、責任者が。
事態を重く見たのか、さすがにやばいとおもったのか、この責任者が旅客と交渉をし始めました。
そして、他社に依頼して空席による振り替え輸送を行うということになりました。
結果、日本航空(JAL)さんのご好意で、大阪行きに乗せてもらえることになりました。
JAL794便は13時05分発。これも霧の影響で、ずれ込んでいることが幸いしました。
しかし、この段階でも日本人乗客への日本語による説明は一切なし。もちろん英語もなし。
国航の係員は大声で「オーサカ!オーサカ!」叫びながら不安顔の日本人を誘導していました。
さて、JALの搭乗口はいきなり押し寄せる大群に引き気味。
もちろん、日本人係員は笑顔を崩しませんが、中国人スタッフは煩いのが来た、という表情。
それもそのはず、旅客たちは4時間待たされて暴動まで起こした勢いのままだったからです。
大阪観光がつぶれてまだ怒っている旅客に対し、よせばいいのに、
「神○病!」と吐き捨てた中国人係員がいたようです。
またそこで大乱闘。言ったの言わないの、謝罪しろだの名前を言えだの、
JALの好意で振り替えてもらっているのに、謝るまで乗ってやらないだの…。
でも、いくらなんでも、客に向かって“神経病”は言ってはいけないんじゃないかな〜。
(中国語の“神経病”は、日本語では“気の狂った人、頭のおかしい人”を表すひどい言葉なのです。)
乱闘中の中国人旅客と係員を尻目に、さささっと搭乗させていただき、席に着いた小翠。
なんと言っても中国国際航空の代金で日本航空に乗らせていただけるなんて身にあまる幸せ、
機内に足を踏み入れた時点から、客室乗務員のお姉さんの満面の笑みに癒されました。
しかし、気がかりなことが一つだけありました。
この騒ぎで、CA921便に乗せるはずだった荷物が、ちゃんとJAL機の方へ移されたのかどうか。
小翠:「すみません、あのう、CA921便から振り替えてもらった者ですが、
預けた荷物は、ちゃんとこちらへ来るようになっているんでしょうか。」
JAL客室乗務員:「えっ、…それは、中国国際航空さんがきちんとするはずなのですが…。」
小翠:「そうですよね、これは日本航空さんの責任じゃないですよね。
大丈夫かな〜、国航を信じるしかないですよね…。」
JAL客室乗務員:「もし、大阪に着いてお荷物がないようでしたら、すぐにお知らせくださいね。」
一抹の不安を抱えつつも、快適なJAL機で眠りについてしまった私。なんせ朝5時起きですから。
そして、午後5時過ぎ、関西国際空港へ到着。
祈るような思いで荷物受け取り所で待っていたら、無事に出てきました!
お土産いっぱいの小翠の黒いトランク。
エライ!よく頑張った!中国国際航空!
税関を出て、迎えに来てくれた母に会えてほっとしていたその瞬間、ある人が駆け寄ってきました。
なんと、機内で私の荷物を気遣ってくれたあの客室乗務員さんが、帰らずに待ってくれていたのです。
「お客様!お荷物、ありましたか?!あ、あったんですね、あー、よかったですね!」
・・・感動でした。日本にいたらアタリマエすぎて気づきもしなかっただろうこと。
外国から帰ってきたばかりの私の胸はいっぱいになりました。
あの笑顔、細やかな心遣い、丁寧な応対。アタリマエじゃない、日本人の、すばらしいサービス。
1月10日、JAL794便に乗っていたショートボブへアの切れ長お目目のお姉さん。
どうもありがとうございました。
マニュアル通りの対応だったのかもしれないけど、日本ってすばらしいと思わせてくれました。
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小翠の旅の始まりの様子がよく伝わってきて、面白い日記です。
中国という国はいろいろと大変だね…
帰国日記の続きを、楽しみにしています☆
2008/2/5(火) 午前 11:46 [ よしいちゃん ]
KAORIさん、お久しぶりです☆私も久々に訪問させていただきますね♪
2008/2/5(火) 午後 0:50 [ sui*o*in*china ]
よしいちゃん、今回は会えなくて残念だったけど、次回は必ずね!
日本の旅をこれからupしていくのでお楽しみに!
2008/2/5(火) 午後 0:51 [ sui*o*in*china ]
お久しぶりです。過激な帰国だったね〜日本だと飛行機が大幅に遅れると食事券とか出てくるのにねー、中国人は怒り出すとすごいからな〜、しかし過激だね〜
2008/2/6(水) 午前 8:44
Ohkkyさん、お久しぶりです。
今回の帰国の旅は、誰に話してもウケてくれます(笑)
逆に言えば、「中国では、ごねてごねてごね倒せば何とかなる」ということでしょうか?!
2008/2/6(水) 午前 10:42 [ sui*o*in*china ]
新春快楽!私も小猫も元気にやってます。
今年もよろしくお願いします。
私の中文老師は毎回このサイトをチェックしています。すっかりファンのようです。
2008/2/7(木) 午後 8:44 [ emiko ]
中国語ができる小翠ねえさんだけが日本人で状況を把握できたんですね。中国語は世界の言葉としてこれから、ますます使われるとおもいます。日本のサービスは世界ナンバー1です。この地位は将来も続けなくてはなりません。
2008/2/7(木) 午後 11:11 [ nia*she*5*47 ]
emiさん、過年好!
今年もお互いに語学力向上を目指して突き進みましょう♪
ハンサムな師匠にも一度お会いしてみたいです(笑)よろしくお伝え下さい。
2008/2/8(金) 午後 0:59 [ sui*o*in*china ]
okusamaさん、新春快楽!
日本のサービスが世界随一であることと共に、
日本人がそれに慣れすぎて交渉下手になってしまっている面も否めないと感じた一件でした。
2008/2/8(金) 午後 1:02 [ sui*o*in*china ]
初めまして、上海新聞斜読さんから飛んできました。
うむむむ、、なんだか大変でしたねぇーー
しかし、、まったく中国人の気質というか、、レベルを表す出来事でしたねぇーーお疲れ様です。冷静に分析されてる小翠さんさすがです!国航窓口に通訳するって詰め寄る姿なんて、素敵です!!
日本のサービスも時に過剰かなって思う時もありますが、ふとした暖かいサービスに思わず涙することもありますよね。サービスする人の心の問題なのでしょうね。自分もそんな心を忘れず生きていきたいです(この中国でも)♪
2008/2/13(水) 午後 3:08 [ huihui ]
huihuiさん、初めましてようこそ!
仰るとおりで、日本人のサービスって、経済効果だけを狙ったものでなく、気持ちの余裕と思いやりの心の現れだと思うんです。
だからこそ、この中国にいても現地に同化することなく、日本人の心を持ち続けたいな、と私も思います。
2008/2/13(水) 午後 5:29 [ sui*o*in*china ]
お久しぶりです。こんなひどい目にあって、大変でしたね。中国人としても、中国式のサービスに悩んでいますよ、発展途上国でもあり、2008年オリンピック大会主催国でもある中国は、精一杯で行き届いたサービスを提供するように工夫を凝らしていますが、残念ながら、やはり隣国には及ばないようですね。
2008/2/26(火) 午後 10:01 [ xiaozhu020032000 ]
xiaozhuさん、お久しぶりです。
中国はまだ発展途上国なので、サービスの意識も質もまだまだ発展途上中ですね。
オリンピックはもう少し後でも良かったかもしれませんが、08年に行うと決まった以上、
せめて旧弊に囚われていない若い人だけでも国際マナー意識を高めてほしいですね。
2008/2/27(水) 午後 8:46 [ sui*o*in*china ]