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先日、東京でISEPエネルギーアカデミーの第2回目が開催され、参加してきました。
今回のテーマは『政策』
市民のイニシアティブを動力にするのは揺るぎない基本ですが、法律や条例といった政治に左右される要素はとうてい無視できないほど大きなものです(例えば、電力自由化や発送電分離)。
それに、地域エネルギーを作り上げていくのは大きな事業ですし、政府や自治体などの行政機関との協力体制がやはり一つの大きなカギになります。
だからこそ、例えば…
その地域の『自然エネルギー推進政策』的なものを、いかに市民の側が有効に活用していけるか・・・が、大事なポイントとなってきます。
地域の自然エネルギー政策の好例として、京都の自然エネルギー導入義務化制度があります。
京都府・市で2012年4月から、床面性2000㎡以上の特定大規模建築物を対象として日本で初めて、自然エネルギー導入義務化を施行しました。
義務量は量的には少ないものの、国に先行し制度化した点が評価されており、太陽光、太陽熱、バイオマス熱利用等が対象になっています。
また、長野県飯田市では「飯田市再エネの導入による持続可能な地域づくりに関する条例」を策定しています。
その内容は
『◆概要
・まちづくり委員会や地縁団体等が自然エネ事業を行い、売電収益を主に地域が抱える課題に使うことで、市民が主体となって住みよく便利な地域づくりを進める事業を、飯田市との協働事業に認定し、支援をしていく。
・自ら事業を行うことが困難なとき、他の公共的な団体や、市民益に配慮して公共活動を行う企業と協力して発電事業や再投資を行う事業も、同様に支援。
◆条例による支援の主な内容
(1)住民団体による発電事業計画に対し、様々な専門家による飯田市の審査会から、安定的な運営のために必要な助言と提案を無料で受けられる。
(2)事業の公共性と経営安定性を飯田市が公的に認証・公表し、信用力を与え、資金力が乏しい団体でも、地域金融機関等からの貸し付けや、市民ファンドが行いやすくなる。
(3)「飯田市再生可能エネルギー推進基金」により、事業の建設工事の発注のために直接必要となる調査費用を、無利子で貸し付けを受けられる。』と、すばらしい中身になっています。
全国的には、環境省による地域主導型再生可能エネルギー推進体制構築事業で現在15の地域が対象として指定され、主体づくりが進んでいます。
その中の小田原市では、『エネルギー政策推進課』という専門部署が設置され、市行政内での横断的な内部調整を図れる体制ができています。そして自然エネルギー導入に際しての補助金制度や情報提供、さらには施設及び土地等の提供(学校等の公共施設の屋上、市所有の未利用地等)・・・といった諸側面で地域エネルギー事業促進に関わっています。
小田原市のように、それぞれの地域の市民と行政がお任せや縦割りを変えて、主体的に有機的に連携して、一緒に考え実行できるかが非常に大事です。
また宝塚市の場合のように、中長期的展望にたって、再生可能エネルギーを今後どのように段階的に発展させていくか…をしっかりイメージし、総合的な普及・拡大プランを持つことも大切です。
自然エネルギーの導入・事業化と、地域づくり・町づくりは一体的に考えられるべきものです。
だから…
①地域の強みも弱みも活かした具体的な未来像がまず大事です。
②自然エネルギーは地域に適したものを。
③普及啓発ではなく、地域の事業として進めましょう。事業化がまた普及啓発になります。
④地域の歴史や文化を生かした個性が大事だし、魅力です。
⑤市民ファンドや『よそ者』を生かしましょう。
⑥実践と制度の好循環を作りましょう。
⑦自然エネルギーは地域づくりのきっかけになりますが、魔法の杖ではありません。いかに大きく結実させることができるかが問われています。
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