タイ・イサーンのくらし

毎日のくらしの出来事。その中で感じたことを書く。

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職業に上下はない  恥ずかしい話    2015-06-21
 小学校の教え子のO君が、自分の仕事についてこういっているということを耳にしました。O君は出身の小さな部落の小さなガソリンスタンドの店員です。店主は出身校の1級上の先輩夫婦です。店員1人、計3人で働いています。
 O君は小学校で児童会長を務めました。学業も成績がよく、友達から信望がありました。大学は日本福祉大学を卒業しました。そういう子でしたから、みんなが認めるもっとパッとした仕事に就くかと思っていたら、田舎のガソリンスタンドで店員をしています。
 人は見かけによって上下はないのだ、という信念を実行に移しました。その行為は見上げたもので、子どもの頃担任をした私としてはうれしいのですが、同時に大きな責任を感じます。彼の人生に影響を与えたからです。
 「職業に上下はない」ということについて、最近感じることがあります。
タイの私の家の近所には「くず屋さん」が多いです。くず屋といえば廃品回収業を思い浮かべると思います。私なら落語に出てくる江戸時代の「くずーい、おはらい」というのを思い浮かべます。ところがそうではないのです。平たく言うと、『ゴミ箱あさり』なのです。職業に上下はないといいましたが、ごみ箱あさりは「下の職業」なのでしょうか。職業とは言えない気がします。考えてみたけれど、それで生計を立てているのですから職業に入れなければなりません。まさに「下の職業」です。
私の散歩に行く隣部落に少し大きな廃品回収業者がいるらしく、隣部落からかなり大勢「ごみ箱あさり」にやってきます。私の家の近くのごみ箱からペットボトルを拾っているのを見かけています。
散歩の途中、よく行き会う30歳代の女性は、1年前には道の反対側によけて顔をそむけて通り過ぎました。ごみ箱をあさっている自分の姿を見られていると思うといやですし、外国人の爺さんですからかかわりにならない方がいいからでしょう。出っ歯で、決してかわいい顔をした子ではありません。
タイ語で「おはよう」とは言えるので、出会うと必ず挨拶をしましたが、そっぽを向いて通り過ぎます。この国道の散歩は車が通って危ないので禁止されていて散歩に使っていなかったのですが、、この6月から1年ぶりで通り始めました。先日、「おはよう」と言ったら声が聞こえたような気がしました。今朝はにこっとして軽く頭を下げて行きました。おもわず「ヤッタッ」とうれしくなりました。
さて、同じ部落から足の悪い男性が来ます。彼は陽気でこだわりなく話をします。くずは自転車の荷台につけたかごに入れます。これ1杯で生計が成り立つのでしょうか。写真を撮らせてもらいました。快く応じてくれました。彼には写真を撮らせてほしいと云えたのに女性には写真を撮らせてほしいと云えません。この仕事を恥ずかしいと思っているのではないのかと思う気持ちが私にあるからです。仕事に上も下もないと私が本当に思っているのなら、仕事中の写真を撮らせてほしいと云えなければならないと思いますが、その勇気がありません。建前は仕事に上下はないといっていても、本心は下の仕事をしている人だと差別しているのではないのかと恥ずかしく思います。イメージ 1

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みんな生きる為に必死に頑張っているのですから、職業に上も下も無いですね。

2015/7/4(土) 午前 10:37 クメール 返信する

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こんにちは。わたしもタイに住む者です。
このお話、すごく良い話だと思いました。
本当は平等であるべきですが、現実はそうではありませんね。。。
特にタイは格差社会なので、貧しい家に生まれると、サクセスストーリーもなく
そのまま貧しい人生を送る事になると聞きます。
わたしも、ごみあさりをしている人達を見ると哀れに感じます。
でも、わたしではどうにもできないですね。。。 削除

2016/5/26(木) 午前 11:03 [ タイ在住 ] 返信する

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