心はいつもエレガント〜♪

謹んで新年のお慶びを申し上げます。今年も宜しくお願いしますね(^^)

読書

[ リスト | 詳細 ]

記事検索
検索

全2ページ

[1] [2]

[ 次のページ ]

豊饒の海

 もちろん、三島由紀夫氏の作品ですね。
これは「春の海」「奔走」「暁の海」「天人五哀」の4部作からなる長編で
6年の歳月をかけたそうです。

特に4巻の天人五哀は遺作で、三島由紀夫氏が原稿の最後に<11月25日>と日付けを書き込み、
その足で自衛隊市ヶ谷駐屯地へ向かったのです。

この4巻は自殺の3ヶ月前の夏に書き上げられていたにもかかわらず、
決行の日まで保留していて、11月25日と書き加えた直後に割腹なんですから凄いものがあります。

親交の深かったドナルド・キーン氏の手に、
出来上がった原稿を乗せ「読まないか」と言ったそうです。

実は三島氏はキーン氏と完結間近い4部作について話し合ったそうなのですよ。

作家として身につけた全てを、この作品に注ぎ込んだとのことでした。

あと残っているのは死ぬことだけだと笑っていたそうです。

もう三島氏は3ヶ月後に死ぬことを知ってたわけですよね。

ううん、6年前から決めていたのかも知れません。

キーン氏を空港まで見送る時に、いきなり
「つまらない死に方だけはしたくない」と言ってみんなを驚かせたそうです。

三島氏曰く
豊饒の海とは、月のカラフルな嘘の海を暗示した題で、
強いて言えば宇宙的虚無感と豊かなイメージとをだぶらせたようなものである。
禅語の「時は海なり」を思い出しても構いません。。

「豊饒の海」に水がないのと同じように、世界は全く意味がないという結論に達したのだろうか。

この輪廻転生を縦に展開するこの本を読んでるうちに、彼のことが何となく理解できるようになりましたね。

やはり、凄い人です。

朗読者

イメージ 1

「15才の時にぼくは黄疸にかかった。」

ぼくは数日前から具合が悪かった。

「朝、眼が覚めると口はカラカラに渇き、身体の中では内臓が
まるで間違った場所にあるように重たく感じられた。」

学校の帰り、ぼくは建物の壁にもたれて吐いてしまう。
薄く色のついた胃液である。

1人の女性(当時36才)が建物から出てきて、まことに乱暴な仕方で介抱してくれる。

中庭の水道にぼくを連れて行くと、顔に水をかけた。
そして二つのバケツに水を満たすと、
「そっちを持ちなさい」と一方を運ばせ、ぼくの吐いた物を下水溝に洗い流させた。

彼女は体を起こすと、ぼくが泣いてるのに気付いた。

「坊や」
そうして、ぼくを抱きしめた。

   −−−−−
具合が悪くなって、思いかけず通りかかった女性に介抱され、
15才の少年と中年女性の、ごく当たり前の恋愛小説だったはずなのに
実は当たり前でない物語だったのです。


「朗読者」の主人公の法学生は、ナチスの戦争犯罪を裁く法廷を傍聴する。
被告として現れたのは彼が10代の頃に恋をした21歳年上の女性だった。

彼女はハンナという名前で、ドイツ国内各地で告発された女看守の責任者だったのだ。

彼女は強制収容所での行為を問われ、裁判長に思わず尋ねる。

「・・・あなただったら何をしましたか?」

この問いは全てのドイツ人に突きつけられた。

1944年生れの作家は
「私達第2世代は・・」と語る。
戦争に関与した第1世代の子供達は、過去の罪とどのように向き合うかを
考え続ける宿命にあったという。








この話は生涯の大半を通して
1人の女性を理解しょうと努めた男性の話である。


そして、作者はドイツの弁護士で作家のベルンハルト・シュリンクである。


ドイツで発刊されて以来、20数ヵ国で翻訳され
アメリカでは200万部を超えるベストセラーになった作品です。

もともとミステリー作家らしくて、
衝撃の仕掛けが随所にあり、大変面白い本です。

痴人の愛

イメージ 1

この本は2回ぐらい読んだと思いますね。
エロチシズムと美に拘った谷崎潤一郎の文学作品です。

カフェのウェイトレスの卵のような女性、奈緒美。その時、年齢は数えで15才。
そして、主人公の譲治は28才の電気会社の技師でした。

その譲治が15才の奈緒美(後からナオミとします)を働いてるカフェから引き取って
自分の家に連れて帰ります。

世話をしてやり、望みがあるなら大いに教育を受けさせてやり
自分の好みの女性に育て上げるという魂胆です。

望みのものは何でも買ってやり、すき放題にさせてるうちに
譲治が骨の髄まで惚れ抜いて結婚することに・・・。

それが悪夢の始まりというか。
夫である譲治は尽すことに生き甲斐を感じてしまうのですよね。

贅の限りを尽して磨き上げてやるのです。

そして、ナオミはどんどん妖婦へとなっていくのです。

いろんな男と遊ぶは〜、お金をあるだけ使うという生活ですね。

困ったことに譲治そのものがナオミに対して
お金を使うことが最高の幸せになってしまうのです。

ナオミは、どんどん悪女になっていきます。
さすがの譲治も男遊びが盛んになったナオミには我慢できなくなってきます。

たまらなくなった譲治はナオミを追い出すのですが・・・。


今度は譲治のほうが生きていけなくなったのです。

何しろ、ナオミの奴隷のごとくなっていたのですから・・・。

帰ってくるように懇願するのは譲治で、その条件というのが叉、凄いのです。

ナオミ「これから何でも聞くか。」
譲治「うん、聞く」
ナオミ「あたしが要るだけ、いくらでもお金を出すか」
譲治「出す」
ナオミ「あたしに好きな事をさせるか、一々干渉なんかしないか」
譲治「しない」
ナオミ「あたしのことナオミなんて呼びつけにしないで、ナオミさんと呼ぶか」
譲治「呼ぶ」
ナオミ「きっとか」
譲治「きっと」

これ、背中にナオミを乗せて四つんばになり、お馬さんの姿勢で部屋の中を
這えずり回してるのですよ・・・。

こういうシーンが何度か出てきます。


浮気なヤツだ、我が儘なヤツだと思えば思うほど一層可愛さが増してきて
彼女の罠に嵌ってしまうそうな。


こんな情けない男がいるのでしょうか・・。
いました、いました。。

この本の中でも譲治が語っていましたが、
クレオパトラとアントニーの条(くだり)と同じです。

アントニーがオクタヴィアヌスの軍勢を迎えてナイルの河上で船戦をしてる時、
クレオパトラは味方の形勢が不利とみると、たちまち中途から船を引き返して
逃げ出すのです。
アントニオを見捨てて逃げたのです。。

すると、アントニオは自分の軍が危急存亡の際であるにも拘わらず、
戦争そっちのけで自分も直ぐに女の後を追いかけたのです・・・。

要するに女の尻を追っ駆け回して命を落としたので、歴史の上にこのくらいの
馬鹿を曝した人間はないのです。

ジュリアス・シーザーもクレオパトラに引っかかって器量を落としています。

譲治はどういうわけでこの英雄達が馬鹿になったかが、現在はっきり頷けるそうです。

これを読んで笑う人は大いに笑ってバカにしてもいいそうです。

教訓になる人はいい見せしめにして下さいと言っています。

ナオミに惚れているので何とでも言ってくださいと結んでいます。


何といっていいものか^^;
やはり馬鹿につける薬はないようで・・・。
頭から水をぶっ掛けてやりたいですわ。。

私は女を増長させるような男は大嫌いなのである。

風姿花伝

イメージ 1

勿論これは日本最古の能楽論書である。

能を大成した世阿弥が父、観阿弥(能の始祖)の遺訓を元に著したもので
花伝書とも言われています。

伝えられた精神を秘して子孫へ伝えようとしたものです。

能の生命である「花」の考察を主に修行、演技、演出、心得、歴史などを
説き、芸術論や教育論として現在も重視されています。

この中では女御や更衣、白拍子の佇まいや童形を例に優雅で品のある風姿や
風情のことを幽玄と呼んでいますね。

そして、人生の風味と共に現われる才能を長たる位としています。

これは優しい言葉を所作に合わせてすると、不思議に自然と体も幽玄の所作
となるということですね。

日本には二つの言葉の流れが同居しています。
一つは中国文化の影響を受けた漢文の流れであり、もう一つは古来からある
やまと言葉の流れです。

漢文のほうは主として男性の知識層が使う言葉とされ、
やまと言葉は女性が使うものとされてきました。

源氏物語や枕草子、更級日記などの文学はそうですよね。

こういうエレガントな言葉や、かな文字を使う優美な習慣を持つことは
非常に大事なことだと思います。

柔らかい言葉を使えば自然に微笑みが浮かび、相手に好感を与えるということですね。
その反対なら、同じ内容を話すにしても、
堅苦しくギスギスして表情まで強張るということです。

やはり、相手の心のヒダに染込む話し方をしたいものですね。

この本は原文のまま、感性で読んで欲しいものです。

勿論、現代風に優しく書かれた単行本もありますよ。


写真は浮間公園の紅梅です。
凛と咲く梅の花は高貴ですね。

お気に入りブログのpostmiyamiya様より戴きました^^

開く トラックバック(3)

冬のひまわり

イメージ 1

16才の麻子と20才の透はサーキットで出会い恋をします。
そして毎年必ず一度は鈴鹿で会おうと約束して別れた。

しかし、麻子が20才の時に透はイタリアへ・・・。

それでも夏になると麻子は熱病にかかったように鈴鹿へ出かけた。

そんな時、麻子をずーと高校生の頃から見続けてきた、見栄えのしない
教師の良介が結婚を申し込んできた。

 私、麻子さんが他の人を好きなのを知っています。
いったん人を愛したら一生その人のことを想い続けるような
そんな人が好きなのです。

その時の麻子はまだ、踏ん切りをつけることが出来なかった。

どうしても八月になると、鈴鹿に行きたいという気持ちが抑えられないのだ。
その年も鈴鹿の海の見えるスタンドにいた。

その鉄柵にもたれて風に吹かれていると、
16才の夏に
初めて彼に声をかけられた時のことが、鮮やかに浮かびあがってくるのだ。

翌年の夏、麻子の友人の遥子がヨーロッパから帰って来た。
 あの透とミラノで会ったわよ。
あまり評判のよくない暮らしをしていて、イタリアの女性と同棲してる噂も聞いたし・・。

麻子、良介との縁談を了承する。
この時24才で、透と初めて出会った時から8年も経っていた。

心の片隅にいつも透がいることを知っている良介は、
夏になると麻子に鈴鹿に行くことを勧めた。

麻子はその季節になると、熱病みたいで眠れない夜が続くのだ。

 無理に自分を閉じ込めなくとも、いつか自然と拘りが消える時が来るかも知れない。
それまで自分の気持ちの通りにしなさい。
貴女が私に気を遣ってくれるだけで私は嬉しいのですから・・・。夫の良介はそう言った。

それから6年目ーー
イタリアから帰国した透は、カメラマンを連れて鈴鹿のサーキットに行った。
望遠レンズを覗いたら、なんとそこに麻子の姿を発見したのです!!

そこはその昔いつも麻子と出会った場所でした。
左手に海が見える風の強い場所が二人の指定席でした。

キチガイのように人ごみをかき分けて、その場所へすっ飛んだけど
一瞬の違いで会えなかった・・・。

翌年、透は麻子が来る前に待ち伏せして、やっと再会できたのである。
そして初めて彼は麻子が
自分がイタリアへ行った後も毎年来ていたことを知るのである。

以後、麻子と透は年に一度オートバイの耐久レースを見るだけの逢瀬で
7年の歳月が経ってしまった。

このまま、逢瀬を重ねていたら自分も良介も透もダメになってしまう。
もう透は40才、麻子も36才になっていた。
初めて出会ったときから20年の歳月が流れていたのである。

麻子は今度の耐久レースで答えを出そうと自分なりに賭けをする。
そして、透も決心するのである。


麻子が賭けを決めて出かける前に、夫である良介が言った言葉です。

 人を愛することと、人と生活をするということは違うような気がするのだよ。
両親の暮らしを見ていて、子供の時からそう思っていた。
純粋に愛し合ってる同士が長く一緒に生活していくなんてことが、
はたしてできるだろうか。
私は出来ない。
だから私は麻子との間に、それとは違った別なものを長い時間をかけて
作っていきたいと思ってる。だから結婚してもらったのです。
もし、うまくいかなかったなら、それは私の考えが間違っていたということだろう。


私は好きな人なら理屈抜きで一緒に暮らせると思う。
結婚して長い時間かかって愛を育てて行こうなんていうのは私には無理かも。
ジーと待つだけの男は苦手なのです。

それでも、この良介が
好きだった人が心の中から消えたら、僕のことを思い出して頂けますか?
それまで何年も待ちます。

これがプロポーズの言葉なら考えるかも(笑)

それから、この麻子のようにグスグス燻ってるような女性は嫌いですね〜。

全2ページ

[1] [2]

[ 次のページ ]


.
すみれ
すみれ
女性 / AB型
人気度
Yahoo!ブログヘルプ - ブログ人気度について

ブログバナー

1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

過去の記事一覧

よしもとブログランキング

もっと見る

[PR]お得情報

ふるさと納税サイト『さとふる』
実質2000円で特産品がお手元に
11/30までキャンペーン実施中!
いまならもらえる!ウィスパーWガード
薄いしモレを防ぐパンティライナー
話題の新製品を10,000名様にプレゼント
お肉、魚介、お米、おせちまで
おすすめ特産品がランキングで選べる
ふるさと納税サイト『さとふる』
いまならもらえる!ウィスパーうすさら
薄いしモレを防ぐ尿ケアパッド
話題の新製品を10,000名様にプレゼント

その他のキャンペーン


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事