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― あいつのせいで優斗が声を出せなくなったと知った時、俺の取った行動は一つだった。
“優斗”の意識の奥深く 檻の中に優斗を閉じ込めて、優斗がこれ以上傷つかないように
誰にも傷付けられないように 閉じ込めた上から幾重にも鎖をかけて
優斗に 俺が成り代わった ―
「―――――ッ・・・・はぁ、は・・・・」
昔の、それも嫌な記憶を夢に見て、“俺”は飛び起きる
荒く息を吐き、常より随分と早い鼓動を刻む心臓を宥めようとし
目尻には僅かに涙が浮いているが、それに気付いた様子も無く
只怯えたようにゆっくりと辺りを見回して
「風疾・・・・様?」
近い位置から聞こえた小さな声にびくりと肩を揺らし
振り返ろうとすれば降り返る前にひょい、と血のような紅の瞳に覗き込まれ
「こ、う・・・・・?」
目の前の相手の名前でなく、優斗でも紅華でもない風疾として
自分を認めてくれた記憶の中の人物の名前を呼ぶ。
けれどその名前を聞いた時の相手の困ったような微笑と瞳と同色の髪に気付き
やっと現実を理解して
「ああ、ごめん。鬼灯、だよな?」
まだ夢から抜け出しきっていないのか問い掛けるように相手の名前を口にし
名前を呼んだ相手は少年のような常の姿ではなく、本来の青年のような姿で目の前に立っ ていて
「はい。・・・・どうしたんですか?風疾様。酷く、うなされていましたが」
その言葉にふ、と遠くを見るような瞳で夢に見た、過去の出来事を話し出す
「昔、さぁ・・・・・
本当に昔の話だぜ?優斗が、声を出せなくなった事があったんだ
その時の事を、夢に見てた。」
何を見たのかを自分に確認するようにぽつり、ぽつりと話して
「理由は、覚えてないけど・・・・・・・
それで、声が出せなくなった優斗の変わりに
無理矢理俺が入れ替わった。
それを夢に見ただけだよ」
小さく苦笑しながらそこまで言って、眠れるはずも無いのに
そのまま床に潜り込もうとする
けれどそれは訝しげな様子の鬼灯に遮られて
「本当に、”夢に見ただけ”なんですか?それで、良いんですか?」
“その結論で後悔しないか?それだけで、本当に良いんだな?”
問い掛ける相手の言葉に、昔に聞いた言葉が思い出され
それに対してまた苦笑し
一度息を吸ってから顔を伏せ
「良いとは、思ってねーよ。
ただ、優斗を檻に閉じ込めた時のあいつの瞳が目に焼きついたまま離れない」
そこで一度区切り細く息を吐いて
ぎりっ、と音のしそうなほど強く手を握り締めて
「絶望したような、それでいて・・・・・ッ!
・・・・哀願の、色を宿した瞳を
・・・・・・・そのくせ、責めるような色は無かった
籐矢さんたちに会って、出した時だって俺のことを責めなかった!
ただ、悲しそうに笑って『辛く、無かった?』なんて、聞いてきたんだ!!」
目を伏せ、憤りか悲しみに身体を震わせながら叩きつけるように吐露する
初めはゆっくりだった語調も最後の頃には早いものに変わっていて
「『辛くなかった』なんて言ったら嘘になる!
けど、『辛かった』なんて言ったら優斗を悲しませる!!
何も答えられなかった!
何一つとして言葉を返してやれなかった!
いっそのこと、罵られたほうが楽だったのに・・・・・・ッ!」
泣いているかのように語尾が震えるが、上げた顔には狂ったような笑みが浮かべられていて
吐き出された言葉は常から思っていたことなのか
それともその時に思ったことなのか判断すらつかず
「あいつを守らなくちゃいけないのに・・・・・・・
俺はあいつを傷付けることしか出来ない
自分に腹立って、腹立ちすぎて
あっちこっち痛くて堪らない」
小さくゆっくりと自分の本心を言う
未だ笑みが浮かべられている顔にもゆっくりと涙が伝い
握られたままの手も血の気を失って真っ白になっていて
「風疾様・・・・・
それは自分に腹が立つのでは無くて、守れなかった事が悲しいんですよ」
愛しげで慈しむような笑顔を浮かべ
宥めるように背を撫でながら言い聞かせるように諭すようにそう言う
言われた風疾は はっとしたように顔をあげるが
手の平を自分の額に押し付けるようにして目元を隠し
「たとえ・・・・・
例えそうなんだとしても、俺はそれを認めない。
認めたく・・・・ない」
ぽつり、とそう言ってまた顔を伏せる
その頬には未だ涙の後があるがもう涙は流れていなくて
はあ、と溜息を吐いて手を下ろし、顔を覗かれる前に
目の前にいる相手に倒れこむように体を預け
「認めたくない、もう夢も見たくない。
だから鬼灯。
お前の力使って夢も見ないくらい深い眠りにつかせてくれ」
怯えるように震えながらそう口にする
けれどそんな風疾を鬼灯はゆっくりと何かから守るように抱きしめて
「分かりました。風疾様、貴方の仰せのままに」
芝居染みた口調でそう言うとゆっくりと自分の魔力を解放し
それと共に風疾の周りが淡い緋色に光りだして
その光を見た途端風疾の瞳は閉じられ
そのすぐ後にすう、という穏やかな寝息が聞こえて
それきり、全ての明かりが消えた。
ー いつの日か俺を心配する言葉が紡がれたその口唇から
俺を糾弾する言葉が、紡がれるかもしれない
縋る色しか見せなかったその瞳に 贖罪を望む色を見つけてしまうかもしれない
それでも、良いと思う。
けど、今は。 今だけは必要とされて居たいから
そんなことを考えなくて済むように深い深い意識の底に
逃げさせて―――――?
久しぶりの小説投稿!!
けれどダメっぷりは健在です(笑)
これは、パソコンを整理していた時に出てきたもので、かれこれ三年程前の代物になります。
未熟すぎて目も当てられないのですが、それでも感想もらえたら嬉しいです。
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お久♪コレあれじゃん!国発のやつでしょ?いいね、なんか/////。暇だったらメールしてね♪久々にチャットでもしない???あ、あとひまだったらでいいから私のブログ見てみて!テンプレート変えてみたの★更新はもう少し待って下さいな♪小説続き書いてるの。暗い話になってきたけど…。スギ君小説書くの上手いからなんかアドバイス下さい!!あとね、最近はお題小説なんかも書いてるんだ。出来たらUPするから見てね♪
2006/5/6(土) 午後 6:25 [ 桜 ]
こんちは!スギ君でっす!(笑) そうだよ国発の!!いやぁ、分かる人いないと思ってたんだけどそうだった、桜ちゃんが居たんだよ!! ゴメンネ、お目汚し。(笑) これ見てて今日暇なんだったらチャットやろ? 小説のアドバイスは、下手くそな僕にはあんまり期待しないで下さい(爆)
2006/5/7(日) 午後 5:11 [ sum*o*45* ]