CLOVER NOTE

鈍間な主婦の気儘で憂鬱で有頂天な日常。

読人日誌・ア行作家

[ リスト | 詳細 ]

色々な「本」を読んでの感想。

「絵本」は、読み聞かせで使った時の、子どもたちの反応(*^_^*)
なども。
記事検索
検索

全16ページ

[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11]

[ 次のページ ]

「ちゃんちゃら」・朝井 まかて (講談社文庫)

イメージ 1

江戸・千駄木町の庭師一家「植辰」で修業中の元浮浪児「ちゃら」。
酒好きだが腕も気風もいい親方の辰蔵に仕込まれて、山猫のようだったちゃらも、一人前の職人に育ちつつあった。
しかし、一心に作庭に励んでいた一家に、とんでもない厄介事が降りかかる。青空の下、緑の風に吹かれるような、爽快時代小説。


思った以上に痛快で
思った以上に心に残る

こんな師匠が欲しいと思うし
こんな仲間が欲しいと思うし
こんな憧れが欲しいと思うし
こんな恋がしたいと思う

軽快で切なくて朗らかな夢心地

初読みでしたが、噂通り
今まで読めていなかったことを後悔!

慌てて既刊本をチェックしててまたもやきづーーーく!

「ぬけまいる」もか!
あぁぁぁやっぱりちゃんと調べておくべきだったじゃないかワタシぃぃぃぃ



ふぅ


序・終章含めまして7章から成っております長編

「ちゃら」と呼ばれる庭師見習いの青年と
彼が住み込んでいる辰造、娘のお百合とそこに住まう庭師の人々
友の五郎太、伊織
庭を持つ人々




お庭を造る意味が分かったり
お庭の仕組みが分かったり

お庭に込められる意味が分かったり

大好きな時代物で、庭師さんものは初めてだと思う
濃い緑のにおいと
土から立ち上る湿り気
またそれらを含む優しい風がワタシの周りを吹いているようでした

閉じ籠りがちな冬の日に読むにはとても良い物語でした



贅の限りを尽くしても
手に入れた庭を前に寛ぐことの出来ぬ豪商
名もない雑木をささやかな敷地に植える事だけで
故郷の風景を取り戻すことの出来た老夫婦

我が家を如何に構えるのか
家なんて持ってないですけどね
ワタシならどうするだろうな
そんなこともふと考えました

人から見てどうなのか
自分にとってどうしたいのか
難しいものです


物語の大筋は
辰造に逆恨みを持つかつての弟子仲間が
その名前を変え京より江戸へやって来て怪しい家元を名乗る事から始まるのですが
それがなんとお庭ごとだけではなく阿片にまで関わってくるというww

なんとーーーー!!

ついつい
ゴメスを思い出しちゃったワタシ・・・・(金春屋ゴメス芥子の花参照ww)


乗り込んで退治しちゃうあたりも痛快でセオリー通りな感じで好きでしたが
最後のもう
あのくだりがなんかもう、この作家さんならではなの!?どうなの!?

あんな感じで終わられちゃうともう
分かってはいるけれど
その風景だけが浮かんで、その後を勝手に独りで想像して

泣けるって言う・・・・・

ワタシの大好物な感じで物語は終わるのです



あーーーー
好きだなぁ

展開とか設定とか
表現とか、好き。

崩れてない程度の読みやすさが心地よいと思いました。はい。
他の作品も読もう
今すぐ本屋さんへ行きたい!

読みやすさの中にも
心に残る表現がそこかしこに在って、例えば


「そんな辛い辛い郷里の風景が、今はこんなにも懐かしい。ちゃらさん、生きてるってええもんですな。
ほして、死ぬのもええもんやと思いますわ。
皆、死ぬために生きてる。いつか死ねるから、生きてられる。
この世におるのもあと少しやと思うたら、どんなに辛かったことも懐かしいもんになる」


本当は故郷にはいい思い出なんかはないけれどと言った長吉さんが
それでもちゃらのこしらえた庭の風景に故郷を重ね呟いた言葉。

庭を造る意味を考えるちゃら
庭を造るために雑木林が丸ごと刈られてゆくのに疑問を抱くちゃら
病に動けぬ人たちと庭を造ろうと動き出す辰造

ものの本質とは
本当の意味と言うのは
意外なところから顔を出すものですねぃ




ワタシの「今」にちょうど良い物語でありました、幸せ。





「なでしこ御用帖」・宇江佐 真理 著


イメージ 1

お紺十七、捕物小町――恋と人情の時代小説 「なでしこちゃん」と呼ばれる八丁堀の町医者の娘・お紺。意地っぱりで酒好き、祖父・斬られ権佐の血が流れていると騒動に首を突っ込むが…。お紺の意地と成長を江戸の四季に織りこんで描く。


繋いだ命のその先
繰り広げられるその文章の隙間から
溢れる面影に切なさを覚えるのです

「斬られ権佐」の続編、と言う事になるのでしょうねぃ

その孫娘さんの活躍振りが、
うーんでもこれって
活躍なのだろうか、な部分も大いにあって
それが至極平凡さに纏まっているから
ドラマチックな感じがしなくて
そこがこの作家さんの面白味であるような気がしますです。

市井に生きる人々の、平凡な毎日
その毎日が如何に幸せであるのか
この作家さんは実にじっくりと描かれているように思います

その作品を読ませて頂く度にいつも、そう感じるのです。



お紺ちゃんの勝気振りが相当面白い
寧ろそれって我儘じゃ!?
そんな印象も受けますw

主人公であっても完璧な感じじゃないところも、らしくて好きです〜
ほんでもって自分より弱いと思っている相手に
思いもよらぬ形で図星を言い当てられ身動きが取れなくなる感じとか
若くって良いなぁ、と思いました♪


前作の斬られ権佐の印象が強く
しかも時折本編にもその話題が出てくるので
記憶が行きつ戻りつ、懐かしく読んでしまう物語でした

これって続編とかどうなってるんだろ
ちょっと調べてみようっと



『虚ろ舟』・宇江佐真理著

イメージ 1
情にもろく、涙もろい。「泣きの銀次」シリーズ最終章!
五十路を目前にした岡っ引きの銀次。長女が嫁に行くその日、不穏な事件の知らせが届く。翌朝、胸騒ぎを覚えた彼が見たのは轟音とともに過ぎていく空飛ぶ物体だった。以来、銀次の周りでは奇怪な事件が起こり始める。「虚ろ舟」と呼ばれるこの光る球は吉兆か、それとも凶兆か。


良い事も悪い事も有る
良い人も悪い人も居る
そうして人は、その旨に善と悪を持ち合わせている。

ふとしたきっかけで、その物事の捉えようで、人生を違える事もあったり
ああ人って人生ってそうだよなぁと
現実感をひしひしと物語の中に感じる。この作家さんのリアル感は凄い。

とは言いつつ時代物
でも、時代が違っても、人の暮らしって、生きる想いって、変わらないんだろうなぁと
がっかりしたり、安心したり、そんな物語でした。


誰でもが幸せにはなれない。
その事が、とてもよく実感できて、切なかった。





『バイバイ、ブラックバード』 伊坂 幸太郎/双葉社


イメージ 1

星野一彦の最後の願いは何者かに“あのバス”で連れていかれる前に、五人の恋人たちに別れを告げること。そんな彼の見張り役は「常識」「愛想」「悩み」「色気」「上品」―これらの単語を黒く塗り潰したマイ辞書を持つ粗暴な大女、繭美。なんとも不思議な数週間を描く、おかしみに彩られた「グッド・バイ」ストーリー。


すごく不思議だった。
その設定も、そんな複数と付き合えるって事も、そんな男がぼんやりしたタイプだってことも。

だけれどその有り得ない設定を目の前で展開されても
読み進めながら自分の脳裏にしっかりと浮かべる事が出来る。あっさりと。
この作家さんのこのマジック。いつも気持ちよく乗せられている気がするのですよねぃ。


まゆみちゃんの、傍若無人ぶりと
出会う恋人たちの戸惑いや怒りや悲しみ
要するに、一人の人が持つ色んな一面を、一つずつ切り分けて分かり易く提示されたような印象も受けました。

物語が進む過程で、少しずつ距離感と立ち位置が変化をしてゆく二人
想像通りでも、微笑ましかったです。クリスマスの件とかね。


だから、あのラストシーンなんだろうなぁ。
何と言うか、何が待っているのか分からず仕舞いだったんですけどね。
間に合えばいいなぁ、追いつけばいいのになって。そこから先を、思えて笑った。




『重力ピエロ』伊坂 幸太郎著/新潮社


イメージ 1

連続放火事件の現場に残された謎のグラフィティアート。
無意味な言葉の羅列に見える落書きは、一体何を意味するのか?キーワードは、放火と落書きと遺伝子のルール。
とある兄弟の物語


物語の始まりの一行が、とても美しいと思いました。
溜息が出る、と言いますか。すごく好きです。

テンポよく、物語が進んでゆくのですよね、だから
釣られてこっちも気軽にホイホイついてゆきますと、どどーんと、落とされる。切なかった。

愛している人でも
その人に起こった出来事をその結果を
丸ごとそうやって受け止めることの出来る人ってそうは居ない。
だから、余計に感謝するし、余計に許せないと思うのかな。

物語が、あの結末を選択して、私はなんだか安心でした。
いけない事なのでしょうけれども。もういいよって、思ってしまいました。


背負う荷が重すぎると、忘れたいから、何事にも軽やかに接してしまうのだろうか。
色んな愛の在った物語だなと思いました。
この雰囲気って、この作家さんならではないのかなぁ。
すんごくきっと描きようによっては悲しすぎるはずだろうと思うのですが
なんだかこう、さくっと。終わってしまった。ふふ。






全16ページ

[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11]

[ 次のページ ]


.

ブログバナー

きゃん
きゃん
非公開 / A型
人気度
Yahoo!ブログヘルプ - ブログ人気度について
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31

よしもとブログランキング

もっと見る

[PR]お得情報

CMで話題のふるさと納税サイトさとふる
毎日お礼品ランキング更新中!
2019年のふるさと納税は≪12/31まで≫

その他のキャンペーン


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事