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【Votre première】No.5...見た目で人を判断するべからず
「う―――ん・・・・・・」
次の日の朝。
俺は(珍しく)早起きしていた。
「ヴェ・・兄ちゃん、早いねー」
隣で寝てた弟が驚いた顔をして起き上がる。起こしてしまったようだ。
だがそれに関して特に何も言わずに、
「ん・・・・なーんか・・・・ひっかかって・・・・・」
「?何が?」
「昨日の、アントーニョってやつ・・・・どっかで会った気がするんだよなー・・・」
確かに俺はあいつに会ったことがあった。
子供のときだ。
俺が、最初で最後に、爺ちゃんに怒られたときのことだ。
・・・・・まあ、そのあと、泣かれたけど。
その時はまだ、思い出せなかった。
「ルートー、来たでー」
朝食を食べていると、あいつの声が聞こえてきた。
「トーニョか・・・すまんロヴィーノ、フェリシアーノ、行ってくれないか?」
「うん、いいよ!」「・・おう」
俺たちは二人で玄関を出て、門まで出て行った。
門の外には、昨日と同じ笑顔があった。
「おおー、ロヴィーノ君に、えっと・・・昨日言っとった、双子の弟クン?」
「はい!フェリシアーノ・ヴァルガスです!昨日はトマト、ありがとうございました!」
さらりと名字を言ってしまった弟。コイツ・・・・
まあでも、こいつなら大丈夫か。
「待ってて、今門を開け・・・」
「・・・・まさか二人同時に出てきてくれるとは思わんかったわぁ。これなら、ルート巻き込まずにすむかもしれへんで、ギル」
「・・え?」
ギル ・・・確か、ムキムキ野郎の、兄?
ファランシアの、宰相?
っていうか、巻き込むって、何?
「全くだぜ。さっさと持って帰っちゃおーぜ」
「!!」
いつの間にかアントーニョの後に、白髪(銀髪といったほうがいいのだろうか)で赤い目をした青年が立っていた。
この男が、ギル、・・・・・え?
「何、ルートに会わなくてええん?ギル」
「この仕事に関しては、あんましバレたくねーんだよな・・仕方ねえ。くそっ・・こんな近くにいるのにぃぃぃぃ・・・・・・・・」
「へーそーなん。 ・・で、双子ちゃん、流石にこの状況、飲み込めたようやな?」
昨日と全く変わらない笑顔。
全く変わらない服装。
ただ一つ、変わったのは、雰囲気。
「俺は、ただの農民とちゃうねん。ここにいるギルが、お城勤めで弟達のことが心配ゆーて、で、俺は戦争ない限り暇やし、元々農民やったし、野菜作りたいし、ゆーことで、俺がここの近くで農民として、毎日見張るっちゅーか、監視しとるっちゅーか。まあ、そんなことしとるねん。俺は双子ちゃんのこと探しとったわけじゃないんやけど、まあ、見つけたら捕まえてねーっちゅーことで、顔と名前、教えて貰っとったねん。そしたらなんや、双子ちゃんの片割れと思しき子が、ポストの中を確認しとるやんか。いやあ、できればトマトが好きな子には穏便にいきたいねん、俺。ちゅーわけで、捕まってくれへん?あんま騒がれても、ルートたちに迷惑かけるだけやで?な?」
・・・そんな。
・・・ありえない。
「に、いちゃ、逃げッ・・・」
「どこに逃げんだ?双子ちゃん♪」
やべえ。とりあえず家の方にっ・・
「――兄さんッ!!?」
驚いた様子で走ってきたムキムキ野郎!!
助けろコノヤロー!!!
「げ、ルート・・・・」
「あーあー、見つかってしもたー」
「何やってるんだ兄さん!!?・・・!!まさか、フェリシアーノ達を・・!?」
「あれ、なんや。指名手配のこと知っとったん?ならなんで、スグお兄ちゃんに教えなかったん?」
「ッ・・・理由がわからない!何故、こいつらを指名手配する必要がある!?こいつらは、犯罪者なのか!!?」
「違うぜ」
「なら、何故!!?教えてくれ、兄さん!」
ルートヴィッヒが、俺たちの前に立つ。
「きちんとした理由を教えてくれ!!何故追い回す!?」
「どいてくれ、ヴェスト」
「駄目だ!!!正当な理由がないのに、善良な市民を捕まえるなんて許されることではない!」
「正当な理由、ね・・ほんま、兄貴に似て真面目やんなぁ。でもな、ルート。これ、国家機密やねん。
いくら宰相の弟かて、言うわけにはいけないんや。それに・・・・・・・」
「それに、今回逃がしたらギル、どーなってしまうかわからへんで。ま、俺もやけど」
「ッ!!!?」
「トーニョ!!!」
「ホンマのことやろー?ここまできて逃すとか、フランシスが黙っとるわけないやん。
ルート、それでもお前は、そこをどかないんか?」
「っ・・・お、お前ら!!!」
凄く怖いが、とりあえず質問をしてみる。
「お前らはその、国王の命令で動いているのか?」
「? 当たり前やん。何ゆーてんの、ロヴィ君」
「え、えーと、つまりその、お前らはこんなこと望んでないのかって、いうか・・・」
「あー、そゆこと?ギルはわからんけど、とりあえず俺は・・・アイツの望みは、全力で叶えるで」
「・・・!!」
今までに味わったことのない迫力だった。思わず息を呑む。
「ちゅーわけでどいてくれん、ルート?ええことないでー?」
「・・・・っ・・・・・・・・・」
ルートヴィッヒは、悩んでいる。
当たり前だ。兄の命が懸かっている、といわれたのだから。
「さぁ・・・・」
ダ―――――――――――――ン!!!
森の奥から、銃声が鳴り響く。
「!?」
警戒態勢をとる二人。
一瞬俺たちから目を離した、その時・・・
「おい双子!!!! いますぐ屋敷に戻れ!!!!!!!!」
目の前、ルートヴィッヒの前に、一人の男が立っていた。
金髪のボサボサ頭の後頭部が見える。何時の間に現れたのだろうか?
そんな疑問をかかえつつ、弟に手を引っ張られ、屋敷へと走っていく。
振り向いて見えたのは、先ほどまでのつくり笑顔をしていたアントーニョではなかった。
「・・・・・・この・・・糞眉毛ェ・・・・・・!!!!!!!!」
この世で一番憎い相手を目の前にしたような形相で金髪の男を睨んでいた。
後ろのギルも、驚愕の表情だった。
「お前・・・裏切り者の分際で・・・よくもノコノコ表れおったなあ!!!??」
さっきまでとは全く異なる声で、相手を睨みつける。
金髪の男は、ただ笑い、そして
「この双子をお前らに奪われちゃ困るからな・・・悪いが、貰ってくぜ」
と、言い放った。
アントーニョは、顔を思いっきり歪ませて、
「貰うぅ?お前、今がどんな状況かわかっとんの?お前一人で俺らに勝てる思うとるんか?
ええで、相手になったるわ。お前は3分の2殺しにして持ちかえったる!!!!!!」
「ほとんど死んでんじゃねーか、それ。まあいいや。悪ぃが、俺は闘うつもりはねぇよ」
その時、俺たちの前にもう一人男が現れた。
同じく金髪で、眼鏡をかけている。片手には拳銃。さっきの銃声は、こいつの?
「なんだい、闘らないのかい?つまんないよーアーサー」
「黙れ。つーかお前、俺が言った作戦聞いてたか?」
「ほー、逃げるゆーん?どうやって逃げるつもりなん?」
「ハッ・・お前ら、俺を舐めすぎだろ」
ひらりと数歩後に下がり、どこからか大きい本を取り出す。
「俺は完成させたんだ。前はできなかった・・・あの魔法を!!!!」
・・・魔法?
「まさかっ・・!!」「待て!!」
「誰が待つかよ!!!!」
そういうと、何故か足元に魔方陣(?)が出現。
二人が駆け寄るより早く、
「『移動魔法』発動!!!!
飛んでけえええええええええええ!!!!!!!!!!!!!!!!!」
刹那、俺たちは光に包まれた。
その時、俺は記憶の彼方にいる、あいつを思い出した。
「なんや自分、迷子?トマト食うか?」
わーいアーサー出せたー^^
ついでにアルも出しちゃったてへぺろ((
お次はー祖国が出るかなーっ
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