浅読み読書日記

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村上春樹、宮部みゆき、江國香織、伊坂幸太郎などが好きです。
あまり読書に時間がとれませんが、読むと集中するので早いです。
乗り越しそうになることもしばしば-----
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設定は、高校時代の友人4人(男女2人ずつ)が、卒業後約20年を経て一緒に屋久島に行くところから始まる。そのうちの一組は学生時代のカップルで、三角関係の結果不幸な別れに至る。昼はハイキング、夜は飲み会をするうちに、実生活の垢はすっかり取れて、お互いが長年思っていた疑惑や愛憎が明らかになっていく-----。

恩田陸の好きなパターンの一つに、「閉ざされた環境の中で、兼ねてからの知り合いが過去の出来事について話しをする間に、意外な事実が判明していく」というのがある。「木曜組曲」はその代表だし、「ネバーランド」もそうだ。今回は4名がそれぞれの立場から感じたことを書く章立てになっている。

過去の謎解きの設定になっているが、各人が感じる内容はもっと内省的で、自分でも気づかなかった、あるいは気づこうとしなかった自分の気持ちに目が行く場面が多い。か弱い外見だが実はしっかりしていて、でもどこか弱い揺らぎを抱える利枝子。美しく生まれたがゆえに謂れのない中傷をうけてきた彰彦。人と暮らすことがどうしても苦手で、誰からも距離を置き、妻子から逃げるように別居している蒔生(まきお。彼と利枝子がカップルだった)引っ込み思案で暗い少女時代から、人を良く観察して誰からも等距離をおく処世術を身につけた節子。

この小説のもうひとつの魅力は、舞台となった屋久島の記述だ。一応「Y島のJ杉」のように書かれているが、かなり実際の場所に忠実で、昨年訪れた僕にはその描写も大変面白かった。特にハイキング中の森の様子や、何ともいえない濃密な空気の描き方は実に見事。さすがプロの作家は違う、と何回も思わされた。

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前に読んだ「偽善エコロジー」も面白かったが、こちらの方がより観点が広くてためになった。ふうーん、と思ったところを以下に抜粋。

 環境問題にはいろいろな側面があり、それを分けて考えないと混乱する。
1. 自然環境問題(自然保護、野生動物の保護など)
2. ゴミ問題、エネルギー問題(今のエコの話の大半はこれ。どういう風に暮らしを守るか、ということ)
3. 安全保障問題;日本は、エネルギー資源の96%を外国から買っている。日本の安全保障を考えるなら、自衛隊の海外派遣などより、エネルギー政策のほうがずっと重要。

 環境問題には「流行」がある;あれほど騒がれた「フロン」「ダイオキシン」「環境ホルモン」はあまり言われなくなり(別に解決したわけではない)、今はCO2排出が「はやり」

 「エコ」は、ちゃんとペイするかどうかの検証が重要。「環境にやさしい」という製品を作るのに、どれだけエネルギーが消費されているかを考えなくては、本当にエコにはならない。例えばハイブリッドカーなら、製作に要するエネルギー、燃費の節約度合い、耐用年数、実際に乗られる期間、を計算しないと意味がない。

 ペットボトルは、お金と手間をかけて再生しても、品質の悪いものしか作れない。むしろ生ゴミと一緒に燃やした方がゴミが燃えやすくなる。すなわちペットボトルはリサイクルに向かない。

 逆にアルミ缶や鉄クズ、古新聞紙は、リサイクルで採算が取れる。だからアルミや鉄の盗難が良く起こる。ペットボトルを盗む人は誰もいない。

 アメリカがバイオ燃料に力を入れるのは、穀物自給率が100%を超えているから。燃料に使えるようになれば、穀物の価格も上がる。自給率40%の日本が追随するのは愚か。しかも、バイオ燃料は世界的に見て貧民から食料を奪うことにつながる。

 地球温暖化が問題となっているが、国際機関の試算でも、このままでも今世紀中に2.8℃ほど上がるのみで、5000年ほど前の気候とほぼ同じ。温暖化でハリケーンや洪水が増えたり、伝染病が増えたりする、という説もあるが、ほとんど根拠がない。海面上昇も約35センチほど。

 CO2排出を抑える京都議定書の取り決めを守るために、日本は年間1兆円ほどの予算がつぎ込まれるが、それで得られる気温低下は、0.004℃ほどと考えられる。

 地球温暖化によってさまざまな問題が起こることを懸念するなら、問題が生じた後の対策に力を入れるべき。中年の人がアンチエイジングに全財産をつぎ込むより、老人になった時に必要なお金を残しておいた方がいいのと同じ。

ということで結論としては、日本で今はやっているエコに関する議論の多くは、科学的論拠に欠けていて「雰囲気」や「精神論」に走っており、アメリカやEU、中国にもつけこまれる原因にもなっている。僕ら一人ひとりとしても、「いいことした気分」だけじゃだめ、ということですね。

いま政治に求まれているのは、「これからの日本をどうするかのグランドデザイン」ということですよね。次の選挙で少しはいい方向に行くといいんですがね〜。

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この小説は傑作だと思う。全体に粗削りだし、語り部を務める「俺」の人物描写など、舌足らずのところもあるが、ストーリーのスケールの大きさの魅力がそれを上回っている。

関東地方の地図帳を肌身離さずもち、そこにビッシリといろいろな物語を書き付ける「地図男」。この小説は、地図に書き込まれた種々雑多と見える物語と、フリーの映画助監督の「俺」と地図男との関わりが、モザイクのように語られる。

読みはじめてしばらくは、どの話しが本線なのか混乱もする。でも苦もなく読み進められるのは、地図の中の物語がどれも面白くて、想像力を刺激されるから。東京23区の代表が体力と知力とリーダビリティを賭けて競う「二十三区大会」や、東京西部を舞台に語られる幼くも個性的な男女の「ムサシとアキルの物語」など、かなりオリジナリティに溢れている。最後もきれいにまとまっていて、読後感もいい。

これがデビュー作(しかもダ・ヴィンチ文学賞大賞)だそうだが、他の作品もぜひ読みだいと思った。

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ご存知村上春樹を隊長に、人気スタイリストの吉本由美、デザイナーの都築響一が「東京するめクラブ」を結成して、「ちょっと変な」所を巡る旅行記。

行き先は、名古屋、熱海、ハワイ、江の島、サハリン、清里と、全く脈絡がない。何かちょっと違和感を感じる、というのが唯一のキーワードといえそう。

名古屋では、「しゃちほこ丼」「あんかけスパゲッティー」といった独特の食文化や婚礼文化を堪能し、熱海再生の道筋について熱く語ったと思えば、江の島で一泊して島内を歩き回り、ノラ猫の多さに感動したりする。

唯一まともに旅行記らしいのはサハリンで、ここに旅行で行く人はまずいないと思うので、そういう意味で価値がある。地図ですぐ近くに見えても、交通手段がなくて行くのが偉く大変、という思いを何度もしたようで、かの地の広さとアクセス事情の違いを感じさせる。

訪問地の最後は本来の(?)するめクラブらしく清里でファンシーグッズやペンションを巡り、清里の行く末を案じる。僕もこの20年くらいで何回も訪れたが、駅前に広がる「メルヘンストリート」のパステルカラーにあふれた佇まいは、たしかに妙な風景だった。

このシリーズは、2002−2004年に雑誌に連載されたものをまとめたものだそうで、この5年で変わったところも多そう。熱海や清里の「再生計画」などは、この本で熱く語られた方向に行っているような気がする。清さともこの数年は、本来の高原の良さ、というものが前面に出されるようになってきている。こうした先見の明はさすが、といったところか。

この本に挙げられた雑多な場所は、たぶんサハリンを除いて誰もがいったことのある場所が描かれていると思う。なんとなくかんじていた、その場所場所のちょっと変なところを描き出していて、文句なしに面白い。続編が待たれる。

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ちょっと変わった恋愛小説。小学校から高校に至るまでと、卒業後30代になって再開した、近畿の地方都市で暮らす若者の恋愛感情を描く。
一応「森本隼子」というミステリアスな魅力をもった女性が主人公なのだが、彼女にあまり感情移入していないのが、変わった感じを受ける原因かもしれない。

彼女が中学生で経験した炎のような恋愛が中心なのだが、この事件がどのくらいの普遍性を持っているのか、正直言って今ひとつぴんとこない。何日かに分けて読んだせいかも知れないが、登場人物が多くて混乱するのもマイナス点かもしれない。登場人物の心の動きが恋愛感情にばかり焦点が当てられているのも、ちょっと違和感を抱かせる。他に家族とか、勉強とか、クラブ活動とか、いろいろあっての学生生活なのではないだろうか?

そしてこの小説の最大の特徴は、もちろんわざとなのだろうが、視点が「上から目線」で書かれていることにある。例えば美人ではないが人気のある女学生の「ハル」の魅力を説明したあと、「銃は武器であるが、銃がなければ毒を使えばいいのである。中毒という毒のほうが銃よりも敵を服従させる場合もある。銃がないと嘆くことなかれ。神はやはり公明正大な方である」などの『コメント』が入る。

こうしたコメントを入れることで、読者はずっと「作者の視点」というものを意識しながら読み進めることになる。それが著者の狙いであることは理解できるが、これによって読者は登場人物に感情移入できない状態が続く。

一方で、小学生や中学生の世代の心の動きを描く巧みさはさすがで、大人になって思い返すときに欠落してしまう「ぐちゃぐちゃした」部分を余す所なく書いている。学校の先生がみな欠点を持った人物として書かれていることも好感が持てる(ちょっと異常に近い人が多すぎるような気もするが)。

何人かの人が、この本を薦めてくれて期待して読んだのだが、ちょっと違和感の方が勝った気がする。男と女の感性の違いかも!?

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