DoobieのCINEバカ日誌

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譜めくりの女

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LA TOURNEUSE DE PAGES
2006年度作品
監督:ドゥニ・デルクール
脚本:ドゥニ・デルクールほか
出演:カトリーヌ・フロ、デボラ・フランソワ

音楽における「譜めくり」役を題材にしたサスペンス作品というのは、珍しいのではないかと思いますが、監督、脚本が音楽家ということで納得しました。

〜あらすじ〜
メラニーは、名門の音楽学校に入学することが夢で、一生懸命、入学試験に向けて練習を重ねてきた。だが、試験の当日、演奏の途中で、審査員長を務めるアリアーヌ・フシュクール(カトリーヌ・フロ)が取った些細な態度が気になり、散々な結果に終わる。十数年後、メラニー(デボラ・フランソワ)は、アリアーヌの夫が経営する法律事務所で実習生として働き始めるが、ある時、アリアーヌの家で子守が必要とのことで、メラニーは、自分が世話をしたいと申し出る。アリアーヌはメラニーのことを覚えていなかったが、メラニーは、その信頼を得て、アリアーヌから彼女の演奏会の時の「譜めくり」役を頼まれる。その「譜めくり」役で、メラニーは、昔の復讐を実行する。

全体を通して、果たしてこれがサスペンスといえるのかと思ってしまうほど、静かな内容の脚本はもとより、メラニーも芯は強いが、もの静かなキャラクターに設定されていて、最後まで彼女の派手な行動はなく進行していくドラマであるというのが、この作品の持ち味と言えるでしょうか。また、85分という短か目の上映時間ということで、無駄な時間がなく、コンパクトな作品に仕上がっているのも私好みということになるかと思います。

ただ、入学試験でのアリアーヌの態度でメラニーは、ピアノを封印してしまい、大人になったメラニーは、アリアーヌに対して復讐の念を抱くのですが、その動機付けの表現が弱い気がしますし、復讐の結果が、同性愛を使っている点で日本人では少しわかりにくいのかなと思います。日本の2時間サスペンスではあり得にくい展開でしょう。逆に、それがフランスにおけるサスペンスでは普通だと言えばそうなのかも知れませんが。。

また、アリアーヌの2年前の交通事故、夫の事務所へのメラニーの配属など、メラニーの計画としては、いささか、出来すぎの点があるのも、気になる点ですが、それが、メラニーの並々ならぬ綿密な計画と類まれな実行力によるものであるとしたら、その説明が欲しいところです。

監督と脚本を担当したドゥニ・デルクールは、ヴィオラ奏者であり、国立音楽院の教授を務める音楽家とのことで、音楽に関する設定と演出は、正確なものになっていると思いますが、サスペンス作品を撮る監督としては今回は音楽がテーマというところで助けられた気もします。

メラニーを演じるデボラ・フランソワは、今回は、静かな役でしたが、「ある子供」では、快活な女性を演じていたと思います。

静かであまりバタバタしない女の復讐劇として、また、珍しい「譜めくり」を題材にした作品として、一見の価値はあると思います。

閉じる コメント(10)

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これ、上映時間が85分でしたか。
長くダラダラやられるより、よほど潔くていいですね。
音楽の譜めくりを題材に持ってきたのは、確かに目新しいですね。
動機の部分はツッコミどころですが、全体的には面白かったと思います。

2012/2/5(日) 午後 11:22 出木杉のびた

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ユニークなテーマのサスペンスでした。
しかし、長年かけて復讐する忍耐力があるのなら、ピアノに再挑戦してピアニストになるほうが簡単だったと思います。^_^;
TBこちらからもお願いします。

2012/2/5(日) 午後 11:25 オネム

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のびたさん>上映時間を短くしたので、説明不足になったしまったのかも知れません。
意外なテーマのサスペンスもたまには良いですね。
いろいろと難点もありますが、作品としては、十分楽しめたと思います。
TBありがとうございます。

2012/2/6(月) 午後 8:30 ■Doobie■

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オネムさん>おっしゃるとおり。
嫌なことは早く忘れて、自分の好きなことに没頭する方が、自分も幸せだし、
人間的にもすばらしいです。
良い作品なんでしょうけど、何か足りない、ですね。
TBありがとうございます。

2012/2/6(月) 午後 8:34 ■Doobie■

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ホント、譜めくりが題材というのは珍しいですよね。
しかし、これはつっこみどころが多いのと、ちょっとありえない展開に今一つ感が・・・^^;
主人公の復讐の動機はどう考えても理解しにくいですよね。
キャストの演技はよかっただけに惜しかったです。
遅くなってすみません。TBさせてくださいね♪

2012/2/10(金) 午後 8:00 choro

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choroさん>ドラマと割り切って観ればいいと思うのですが、
その場合、作品自体が静かな作りになっていてリアルっぽいので、
そのギャップをどう自分に納得させるかですね。
もっとも、そんなに無理しながら評価して観る必要はないのですが。。
TBありがとうございます。

2012/2/12(日) 午後 0:40 ■Doobie■

友人(ピアノ教室の先生)の娘さんが音楽プロダクションに所属していて、有名ミュージシャンのバックでヴァイオリンを弾いたりしています。
先日は頼まれて、ピアノの譜めくりのお仕事をしてきたそうです。
興味があったので、あれこれ聞いてきたところに、こういう映画のお話を読むことができて喜んでいます。
集中する譜めくりの仕事とサスペンスの組み合わせ?
地味そうですが、興味を惹かれる物語です。

2012/2/13(月) 午後 4:29 -

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やまねんさん>ピアノでもソロだと暗記しているから譜めくりは要らないそうですね。
簡単そうでむずかしいというか、それなりにちゃんとした音楽家の人でないと勤まらないみたいです。
譜めくりのサスペンスは、アイデアはよかったのですが、監督がその道のプロでないために
「つめ」が甘いところがあるのが残念です。
面白くないわけではないのですが。。。

2012/2/13(月) 午後 9:21 ■Doobie■

譜めくり=ページ・ターナーって、職業としても確立されているようですね。実際、とても繊細で難しいと聞いたことがあります。
皆さんもおっしゃるように、試験の時にあのようなことがあれば再試験か情状の余地があると思うのですが・・・。「私って繊細」と思っているアリアーヌ、実は無神経だったりして(苦笑)
TBさせて下さいね。

2012/2/22(水) 午前 11:14 アンダンテ

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アンダンテさん>プロの譜めくり屋さんがいるってことですね。
ということは、本作のように演奏者との相性というのもあって、
好き嫌いで選ぶこともできるのかもしれません。
アリアーヌも仕方なくサインに応じたのでしょうけど。。
いろいろと突っ込みどころがある作品ですが、私は好きな作品です。
TBありがとうございます。

2012/2/22(水) 午後 9:25 ■Doobie■

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