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平成20年(行ケ)第10235号(共沸混合物様組成物)
 
 「しかしながら,本件発明は,訂正前と同様,共沸混合物様組成物に関するもので
あって,本件訂正明細書の発明の詳細な説明に記載された発明の技術的意義につい
ても,訂正前と実質的な変更はないものというべきであるが,本件訂正による特許
請求の範囲の減縮は,発明の用途を限定するとともに,ペンタフルオロエタンとジ
フルオロメタンからなる組成物の組成範囲を減縮することを目的としてされている
ものの,後段記載の部分がそのまま維持されたこともあって,前段記載と後段記載
の矛盾関係が発生したものといえる。
 そうであれば,本件訂正後の本件発明は,発明の用途や組成範囲が限定された点
を除けば,本件訂正前の発明と基本的に同一であるが,本件訂正明細書の発明の詳
細な説明を参照しつつ,上記のような矛盾が生じないように解釈すべきであるから,
「空調用又はヒートポンプ用の冷媒としての組成物であり,約35.7〜約50.
0重量%のペンタフルオロエタンと約64.3〜約50.0重量%のジフルオロメ
タンからなり,32°Fにて約119.0 psia の蒸気圧を有する共沸混合物のよ
うな組成物」(ここで「共沸混合物のような組成物」とは「共沸混合物のように挙
動する組成物」であるという意義)であると解するのが相当である。
 すなわち,本件発明の後段における蒸気圧の記載は,「真の共沸混合物」が有す
る属性を記載したものにすぎないと解すべきであって,本件訂正明細書の発明の詳
細な説明を参照した当業者であれば,本件発明が上記認定どおりの組成物であると
理解することができるものと認められる。
 そして,前記アで検討したとおり,本件訂正明細書には,本件発明の特徴につい
て記載されており,当業者がこれらの記載を見れば,本件発明が「空調用又はヒー
トポンプ用の冷媒としての組成物であって,約35.7〜約50.0重量%のペン
タフルオロエタンと約64.3〜約50.0重量%のジフルオロメタンとからなり,
『32°Fにて約119.0 psia という真の共沸混合物の蒸気圧を有する,共沸
混合物』のように挙動する組成物」であるものと理解し,その旨実施することがで
きるものと認められる。
 したがって,本件発明の前段記載と後段記載とは実質的に矛盾するものではなく,
両者が矛盾するものであると解釈し,これを根拠に本件発明につき実施可能要件違
反があるとした審決の認定判断には誤りがある。」
 
 やや特殊な事例ではありますが、
  ・実施例のみならず明細書全体から発明を把握し、その発明に基づいて記載要件を解釈すべき
との当たり前な考え方を審査官に教えるために、使える場面があるかもしれません。
 

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すっごい勢いで 糸帝 ま る んだよ!!
私のロング兄貴もこれにはイチコロだったね。わりと本気で。
ttp://hotohototo.net/ox/6h1te9r/
↑ここのレディは逸材揃いだと私は思うな。 削除

2011/1/15(土) 午後 0:37 [ これは素晴らしすぎる ] 返信する

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