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民主党ができて、2大政党時代が始まったといわれてきましたが、今回の元民主党永田氏のメール問題で、民主党は大きく揺れました。今、党首を選びなおして再出発をはかるところですが、ここで改めて、日本における2大政党化ということについて少し考えてみたいと思います。
2大政党というと、よくアメリカとイギリスが引き合いに出されます。イギリスでは、保守党と労働党、アメリカでは、「共和党(republican party)」と「民主党(democratic party)です。アメリカの共和党と民主党の違いは何かという話の中で、よく共和党は金持ち優遇政策が多く、民主党の方が庶民派というようにいわれることがありますよね。
では、日本において、2大政党の違いは何であるかということを考えて見ましょう。何となく感じるのは、自民党はアメリカの共和党に近く、民主党はアメリカの民主党に近い感じがしますよね。しかし、(支持団体などの違いはありますが、)両者を比較すると、理念や政策の大きな違いは、あまり感じられません。安全保障・外交・経済政策など、社会を2分するはっきりとした選択ができるように、二つの政党の主張がわかれているということが、本当は、一番わかりやすいわけですが、そんなに大差はないように感じます。
実は、2004年9月の中央公論で、今話題の民主党の小沢一郎さんが、2大政党について次のようなことを書かれています。ちょっと読んでみますね。
<・・・自民党を解体し、そこで一から新しい二大政党をつくり上げていくのが私の最終目標だ。
その場合、二大政党の対立軸となる理念は何か。一つは、旧来の伝統的社会の思想を受け継いだ政党だ。すなわち、「自由か平等かという対立軸でいうと平等を旨とし、管理型で内向き、コンセンサスを重視する社会を目指す政党」だ。もう一つは、(私たち、つまり、民主党が主張しているような)、「できるだけ自立した社会を目指し、何事もオープンで公正で自由な競争ができる仕組みをつくり、外との関係をもっと重視する政党」だ。その二つの政治思想が、日本の二大政党のあるべき姿だと思う・・・>(『中央公論』2004年9月号117頁)
これは、わかりやすい表現だと思います。もっとわかりやすくいうと、コンセンサス重視型社会を目指す政党は「情(人情・義理)」を重んじる党が「自由民主党」で、オープンな自由競争社会を目指す政党は「理(合理主義)」を優先するという党が民主党であり、この違いで2大政党に分かれていくというのが、小沢一郎さんが中央公論でいわんとしている2大政党のようです。
ところが、今の政治がねじれ現象といわれていて、民主党のパンチが感じられないのは、自民党が義理・人情の党から、小沢さんのいうところの、民主党のあるべき姿である「理(合理主義)」を優先するという党に変わりつつあるからだと、私は思います。2年前に、小沢さんの想定していた(というより、)期待していたのは、自民党は、いつまでも、郵政法案に反対した議員さんたちのように何だか古きよき時代の「義理・人情」を重んじる演歌の似合う人で、利権の臭いのする強面の人たちの集まりであってほしかったわけですが、オペラの好きな小泉総裁によって、そのイメージがまるっきり変わってしまったのです。小沢さんの期待がはずれて、「義理・人情派」が自民党を出てしまって、自民党が変わってしまったので、お株を奪われたというか、小泉さんに先を越されたという状況になっているからだと思います。
さて、そんな中で、民主党は、どうやって自民党に肩を並べるもう一つの大政党になることができるのでしょうか? 次の党首が誰になっても、その手腕が問われるところではないかと思います。
アメリカでは、先に言ったような、「共和党は金持ち優遇政策が多く、民主党の方が庶民派」という時代は、終わりつつあるようです。2大政党は、「理念共有型政党」でなく「権力追求型政党」に該当する、つまり、大統領職という権力を競うためのシステムとして構築されてきているということですから、このことについては、この後8時15分頃からの「GOGOチェック」でお話をしたいと思います。
「GOGOチェック」
共和も民主も方向性から言うと、理念上の大差、つまり、全く反対の方向性を持っているとは、いえないわけです。強いていうと共和党の方が、より強いアメリカ志向だといえるかもしれませんが、180度の違いではなく、数度のちがいだけです。特に昨今のアメリカの政治は、2大政党というのは、「理念共有型政党」でなく「権力追求型政党」に該当する、つまり、大統領職という権力を競うためのシステムとして構築されたという説明をする学者もあり、現在、既に2008年の大統領選にむけた動きがでてきているようです。近年ネオコンという右よりの思想で力で民主主義を世界に広めようとする動きが指摘されています。この背後には、ユダヤ系権力者がいるといわれていて、アメリカの政財界に大きな影響力をもっているといわれています。今度の大統領選では、民主党が上院議員で前大統領夫人のヒラリー・クリントン、共和党が国務長官のコンドリーサ・ライスで大統領選挙は、米史上初の女性どうしの戦いになるかもしれません。実は、この二人は、共に、イラク戦争を支持しており、対北朝鮮や中国に対しても強硬派としてしられています。
どちらも、ネオコンに近い考えだと思われていますので、アメリカの2大政党の構図が次回の大統領選で大きく変わってくるかもしれません。
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