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(救急車; Falck)
今しがた 85 才になる友人から電話がかかってきた。あり大抵の会話をした後、「実は先週入院してたんだ」と切り出してきた。なんでも、急にお腹が痛くなったので地域の病院へ行った。病院自体は開いているのだが、サービスは10時からしか始まらない。トイレもセキュリティーのために鍵がかかっていて使えない。仕方がないのでガランとした廊下で待っていると、たまたま通りががりの看護婦さんが彼の様子がおかしいのに気がついて、その病院の医者に見てもらうのを待たずに救急車を呼んでくれ、大病院へ。検査の結果、即手術ということになりそのまま5日間入院した。
退院の日。元々近場の病院で看てもらうことだけを考えていたので、200クローネ(約4000円)しか持って家を出てこなかった。スウェーデンの公共病院で診察を受けるのにかかる金額は内容に関わらず、一回につき料金は140クローネ。だから200クローネで十分と考えていた。ところが退院となり、その後服用する薬をもらうのに 700クローネかかるという。まさか入院するとは思っていなかったので薬代を支払う手持ちがない、と言うと「家に帰ってお金を持ってきてください。」と冷たく突き放されたそうである。
「そもそも何でウチに電話しなかったの?」と問いただすと(彼は一人暮らしである)、下着はおろか、携帯電話も住所録も持って出て来なかった、だから誰にも病院から電話できなかったそうである。確かに老いた身で即手術入院となると、思うようにならないのは理解できる。そういう状態だと老いていなくても頭が回らない。きっと看護婦さんに「誰々の電話番号を探して、電話してくれ」と頼むのがためらわれたのだろう。
入院した部屋は2人部屋で、テレビもインターネットもなかったらしい。尤も、ここでは入院は必要最低限で元気になるとすぐに追い出されてしまうから、しんどい間テレビがあってもあまり観る気力はなかったかもしれない。
薬をもらえず家に帰ったら、病院からの請求書は既に郵送されていたそうである。
彼は今回のことを教訓に、下着や髭剃り、住所録などを入れた入院用の小さなバッグを準備しておくことにしたらしい。
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スウェーデンも一人暮らしの老人は多いのですよねぇ
個々人独立型の社会なので、一人でも生きていかれる様に施設もサービスも一応は整っていますけれど、やっぱり『人間は人と人の間』に生きる生き物なのだと思います。
未だ解決できていない『人間の寂しさ』と『人の温かさの供給』、どう解決していくのかな? と思います。 完璧な程に管理された清潔で安全な平等市民社会は見事だと思いますが、どうしても到達できていない大きな問題の解決策の見つけ方を注目したいと思います。
2008/2/3(日) 午前 5:17
PINKさん、おっしゃるとおりです。
システムはきちんと整っているけど、融通が利かないということは多いです。また長寿国ゆえ、どの世代にお金をかければ支持率が上がるかということに政治家は頭を絞ってます。こちらの人はそれに慣れているからか、見事に割り切ってます。
2008/2/6(水) 午前 5:00