北欧スウェーデン生活記録

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私の住む市で、地域内に生えている大樹の調査が始まった。ストックホルム県の天然記念物 (Naturminnen)調査の一貫で、今年は大樹が多いこの市に的が当たったようだ。

「天然記念物」と呼んではいるものの決して大げさなものでない。市からの案内によれば、直径1メートル以上の大きな木があれば連絡してくれ、というもの。つまり、ぐるりが 3.14 メーター以上、だいたい大人2人が木にだきついてお互いの手が結べなければ連絡してくださいということである。
まずは木の太さ、それから木の種類を調べて、そしてその木が生きているのか死んでしまっているのかを調べます、とある。

確かに「太い」樫の木が我が家の近くにもあり(写真の木)、面白半分に測ってみたらその円周(木のぐるりのことはなんと呼ぶのでしょうか?)は、4.2 メーターだった。十分に調査の対象となる太さである。自然が多く残っている地域だけある。
歩いて 10 分くらいの丘に生えている大樹は 6.13 メーターで樹齢は 500 年以上、1918 年に記念樹として登録されている。市で一番太い木は樫の木で 6.49 メーターだそう。

そもそもストックホルム県で登録されている天然記念物のうち、特に破壊のおそれのある動植物は 3653 種あり、その1/4が古い大樹だそうだ。

思わずメジャーを持って散歩に出かけたくなってきた。

(写真の木、残念ながら死んでしまっている木のようです)

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(写真は新しいサーブ 9-4。スキーを積んだまま荷台を引き出しているところ。
もちろん、バイオパワー。photo: Saab)

すみません、また「お車」の話題。

スウェーデンの自動車メーカー「Saab」社は、近い将来「エコカー」だけに絞って販売を行なっていくそうな。これはスウェーデン国内に限っての話。

なんでも Saab 社 12 月の売上全体の 82% がエコカーだったという事実。
この売上の裏には、購入した車がエコカーであれば、車両保険が 20% 割引になったり、10 万クローネ(約17万円)キャッシュバックがあったり、エコカーはパーキング無料になる地域があったりと、メーカーと国が一体になって、エコ促進運動を展開しているおかげでもある。
スウェーデン全体でのエコカーの 2007 年の販売数は、前年2006 年に比べて 1.5倍の増加だったとある。

それにしても、いち自動車メーカーが思い切って自国でエコカー1本に絞り込んでいくというのは余程の覚悟が必要だろう。自国だからできるのか?

米デトロイトで開催中のモーター・ショーで新作 9-4x がバイオカーということで注目を浴びているそうだが、アメリカでの評価は賛否両論のよう。エタノール促進に力を入れる(GM: Rick Wagoner 氏) とは言うものの、エタノールがディーゼルに比べて費用対効果が劣ることも指摘されている。

デトロイト、モーター・ショーに登場した車の数々 ->>
http://www.nytimes.com/slideshow/2008/01/13/automobiles/autoshow/0113-NUGGETS_5.html

エコカーの人気

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(写真は新しく発表された サーブ9−4x の外観 (photo: Saab))

ガソリンの値段の上昇がここ数年、とどまるところなしである。
あれよあれよと言う間にスウェーデンではリッターあたり約220円!(いわゆるレビュラー)。しかし、いくらガソリン代が高くなっても一向に車の数が減ることがないのが実情である。近年、排気ガスによる環境問題が取り上げられて以来、スエーデンでもガソリンスタンドに "E85"(エタノールの割合が85%)のポンプが設置され、各車メーカーは「エコ自動車」(低公害自動車)の販売推進を展開している。

ちょっと前に、こんな記事があった。

去年の11月一ヶ月内にスウェーデンで新規登録された自動車台数全体は 27,705台。そのうち 22.5% がいわゆる「環境に優しい」と定義付けされた車であり、そのうち42%はディーゼル車であったそう。

ハイブリッド車やエタノール車の販売数の上昇がめざましいが、特に二酸化炭素排出最高値 120g 以下(km)のような低燃費車やディーゼル車の売れ行きが注目されているそう。車の排気ガスの環境に与える影響に対する一般人の関心は高まるばかりである。

一向に雪が降らなくなったスウェーデンで、温暖化を身をもって実感せざるを得ないスウェーデン人。エコロジーを生活に取り入れようとする動きの中に、車も当然含まれる。

さて、好調な販売を見せている「エコ自動車」だが、その代表格とも言えるサーブ9-3は純エタノール(E100)が可能なバイオパワー100 というコンセプトをすでに数ヶ月前に発表している。
どうしても車が手放せないのであれば、できるだけ環境に優しい車を選ぼうという人が増えてきているのは良いことである。

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今、"ARN" (アーン)という映画がスウェーデンでヒットしている。
(写真はそのポスター)

初日観客動員数はクリスマスイブ翌日にも関わらず 8万5千人で、「指輪物語」の初日動員数 8万1千人を超えたそう(ちなみに公開映画館数は204件)。人口の少ないこの国ではかなりの成功である。(10人に一人が見ている勘定になる)

ストーリーは 12世紀、ノルウェー国境に近い村に育ったアーンという少年の半生を描いたもの。キリスト教の信仰深い母の願いで修道院に預けられたアーンはそのセンスを見出され、ある修道僧から刀剣術、馬術、語学などあらゆる教育を受ける。青年になり村へ戻った彼は、故郷がノルウェー王の占領下に置かれてしまっていることを知る。不条理に抵抗する父や兄を助けるために彼は自分の武術を発揮し、殺害された自分達の王の座を孤児となった王子と共に奪回する。一方、アーンはセシリアという娘と恋に落ちるのだが、彼女の姉の嫉妬により婚前交渉を暴露され、セシリアは罰として20年間(!)修道女として勤めを課される。セシリアと引き離されたアーンは絶望し、修道院へ戻り、そこで十字軍に加わるよう勧められる。十字軍の騎士となったアーンはイスラム軍との戦いを繰り広げる聖地エルサレムへ赴く。戦いに明け暮れる中、敵であるイスラーム君主サラディンとの交流があったりもする。
結局アーンはイスラム軍からエルサレムを守り抜き(後日、十字軍とイスラム軍は休戦することになるが)、セシリアの待つ故郷へ戻りハッピーエンドとなる。

映画は2時間半という長帳場だったが時間を感じさせない展開だった。一般的に宗教心が希薄で、早熟で性に対してオープンな現在のスウェーデン達とのギャップも面白かった(スウェーデンだけでなく多くの国がそうであるが)。もともと歴史好きな人が多いのと、原作が人気作家によるものであることから、前評判も高かった。本当は私はあまり期待もしていなかったのだが、話の展開が面白く観ているうちにあっというまに引き込まれてしまった。続編もあるそうで、そこではアーンが今度はスウェーデン国統一のために人生を費やす姿が描かれるそう。

公開はスカンジナビア諸国とヨーロッパ、USAということで日本は予定されていないようだ(残念!)。きっとコンピュータゲームとして日本では登場することになるだろう。

映画の HP はここ。
http://www.arnmovie.com, http://www.arnthemovie.com/

新聞力

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昨日、スウェーデン警察の信頼がガタ落ちしていることを書いたが、決してポリスの存在が疎遠であるというわけではない。例えば、ストックホルムの住民ならストックホルム警察所長のカーリンさんの顔はお馴染みだと思う(私でさえ知っている)。なぜなら新聞にしょっちゅう顔写真が掲載されるからである。警察が関わる記事があると、大抵この人の写真と発言が掲載される。だから私でさえ、会ったこともないのにカーリンさんを身近に感じるのである。

カーリンさんだけでない。政治家もそうである。身近には感じないけど顔は大抵おなじみである。日本だとそういうことはあまりないのではないだろうか。タレント議員は別として。
何か不祥事があり「お詫び」で登場して初めて「顔」が判る。しかも証明写真のような顔が白黒で。

スウェーデンの新聞(一般紙)は良くも悪くも写真、イラストが多い。紙面もカラーが多い。米国の "USA TODAY" のような感じ。政治家だけでなく、事あるごとに市井の写真も頻繁に登場し、写っている人物の姓名、年齢が明記される。政治家も証明写真でなく、喜怒哀楽のある普段の顔がバン!と掲載される。だからなんとなく身近な、我々と同じオバチャン、オジチャンに見える。最初は、なんだか威厳がないような、箔がないようなそんな感じがしていたが、段々、これは国民にとって良いことではないかと思えるようになってきた。何段も上から、手の届かない所から国民を見下したような人々に政治されるより、我々と身近な視線で政治をしてもらった方がなんとなくわかりやすい。結果は別として。

顔写真がバンバン掲載されるスウェーデンの新聞だが、犯罪者の顔写真はおろか、名前さえ掲載されない。もちろんTVでも公表されない。人権保護のためだという。週刊誌などで犯罪者の顔が繰り返し繰り返し掲載される日本から来た私は、どう解釈していいのか、複雑な気持ちである。

(写真が紙面を占めているスウェーデンの新聞)

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