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◇ 太宰生誕百年にゆかりの旧別荘「雄山荘」が全焼 神奈川(2009.12.26) 26日午前4時ごろ、神奈川県小田原市曽我谷津の作家・太宰治ゆかりの旧別荘「雄山荘」から出火、木造平屋約140平方メートルを全焼した。建物は空き家で、怪我人はなかった。県警小田原署は、放火の疑いもあるとみて出火原因を調べている。 同署によると、雄山荘の門は施錠されておらず、老朽化で塀が破損した部分もあり、外部から立ち入りができる状態だった。建物は電気が通っておらず、普段は火の気がなかったという。 雄山荘は昭和初期、同市出身の実業家の別荘として建てられた。太宰は、親しかった歌人で戦時中から疎開していた太田静子の元を訪れ、約一週間滞在。静子の日記をモチーフに小説「斜陽」を書いた。37年には俳人・高浜虚子が訪れ、句も残している。 雄山荘は数寄屋造りで、内装はガラスをはめ込んだ障子をあしらうなど、異国情緒を取り入れ建築技術の粋が凝らされていた。 近くの住民の話によると、同荘は1992年ごろから空き家になっていたという。雨漏りなど老朽化が進み、居住者の退去に伴い取り壊し計画が進んでいたが、太宰の足跡を残した貴重な文化財として、1993年に全国の太宰ファンが同市に保存を求める要望書を出していた。しかし、所有者との話し合いが難航し、公開や保存策が取られないままになっていた。 昨年が太宰の没後60年、今年は生誕百年だったこともあり、ゆかりの場所として多くの太宰ファンが訪れていた。 現場はJR下曽我駅の約400メートル東にある高台の住宅地。 県警によると、木造2階建てで建坪は約100平方メートル。建物から炎が出ているのを通りががった男性が発見し119番通報した。 この数年、神奈川県では文化財を焼失する火災が相次いでいる。 平成19年5月と20年1月には、藤沢市の旧モーガン邸が2度にわたり全焼した。旧モーガン邸はJR東京駅前の旧丸ビルを設計したJ・H・モーガンが昭和6年に自宅として建造。地元で保存運動をしていたさなかの火災だった。 今年3月には、横浜市戸塚区の旧住友家俣野別邸が、さらに同月、大磯町の吉田茂元首相の旧邸が全焼。神奈川県警は旧吉田邸の火災は漏電と不審火の両面で、その他の火災は放火とみて調べている。 ※ 雄山荘に一時期、高浜虚子の門弟の林周平氏の娘さんが住まいしていた。林和代と言われる方だ。太宰とはなんの関係もないが、たまには見学者を中に招いたりしたようだ。 林氏は、のちに『「斜陽」の家・雄山荘物語 別荘を彩った太宰治、高浜虚子たち 』という本を東京新聞出版局から出版され、その直後に家を引き払ったようだ。やがて、雄山荘は殆ど廃墟化した。 先日、NHKの放送番組で、太田治子氏が雄山荘を訪ねていました。往時の瀟洒な佇まいを偲ぶべくもない荒れようでした。太宰生誕百年の年の瀬に、雄山荘が全焼する。また、宜なるかな … 。 ※ 松本侑子氏による精力的な取材により、太宰入水にまつわる虚言が数多く暴かれた。いまだ、故人(某・有名作家)の御家族がおられる故に、伏せてある事実も多いとのこと。松本氏は「私が七十位になったら、発表できるかも知れません」と話していました。 (2009.11.08 講座「『蛍の恋』と太宰治」にて) |

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