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平成22年7月15日(木)昨日:宮崎県が国に無報告で「口蹄疫疑い」殺処分。 宮崎県の口蹄疫問題で、県の家畜保健衛生所の職員らが先月、同県新富町の農家で口蹄疫が疑われる症状の牛1頭を発見しながら、検査や国への通報をしないまま殺処分していたことが14日、わかった。 県は「口蹄疫ではないと判断した」としているが、農林水産省が殺処分に関与した獣医師らから事情を聞いたところ、「明らかに口蹄疫の症状で、検査を求めたが県側に拒否された」と証言。家畜伝染病予防法は疑似患畜を発見した場合、国への通報を義務づけており、同省は同法違反の疑いもあるとみて近く、県に事情を聞く方針だ。 口蹄疫のような症状が出ていた牛が見つかったのは先月25日。この時点で同町では同12日を最後に感染が確認されておらず、県全体でも同19日以降発生がなかったため、県は7月1日に「非常事態宣言」を一部解除した。農水省では「解除を遅らせたくないための“感染隠し”と受け止められかねない。検査すべきだった」としている。 農水省によるとこの牛が見つかった場所は、感染が集中した移動制限区域内にある同町内で、約500頭を飼育する畜産農家。5月24日にワクチン接種を終えていた。 6月25日には県家畜保健衛生所の家畜防疫員と獣医師ら計約40人が殺処分を進めていたところ、1頭に口蹄疫のような症状が見つかった。 この症状を確認した獣医師らはその場で、「口蹄疫の典型的な症状」として、口内の写真撮影と血液の採取を求めたが、現場責任者で獣医師の資格を持つ県の家畜防疫員が「必要ない」として、その日のうちに殺処分と埋却を終えたという。 しかし、農水省が現場に居合わせた獣医師ら3人に聞き取り調査を行ったところ、「牛の舌には水疱ができ、鼻や歯茎などにただれと潰瘍が複数あった」「典型的な口蹄疫の症状で、獣医師らで家畜防疫員に検査するよう何度も迫ったが、聞き入れられなかった」などと話したという。 家畜伝染病予防法は、疑似患畜を発見した場合、獣医師や農家に対し、速やかに県を通じて国に報告することを義務づけている。 同省は「軽微な症状でも、まず検査するのが防疫の鉄則。仮に感染していた場合、人や車を介してウイルスが拡散した危険性もあった」として県から事情を聞く方針。 ◇ 民間種牛、生かすか殺すか 宮崎県と農水省との対立深まる 家畜伝染病、口蹄疫のため28万頭以上の家畜を殺処分した宮崎県で、家畜の移動制限解除を目前に、民間の種牛をめぐって県と農林水産省との対立が深まっている。感染多発地域で、畜産農家がワクチン接種と殺処分を拒み、6頭の種牛だけが生き残っていることについて宮崎県は、農家の要請で延命方針に転換した。しかし農水省は例外を認めず殺処分を求め、県に対し地方自治法にもとづく初の是正指示を出す方針を示した。 是正指示を出しても宮崎県が殺処分に応じない場合、農水省は代執行として殺処分に踏み切るとも明らかにしている。山田農水相は13日、「今日中には文書で指示する」と述べ、指示をできるだけ早く出す意向だった。 だが、14日になっても指示は出なかった。記者会見で、担当者は「複数の省庁がかかわる初めての作業で、調整に時間がかかる」と説明したが、幹部の1人は「もう少し相手の出方を見た方がいいという声がある」とも明かす。 農水省が殺処分にこだわる理由は「将来似た流行が起きた場合、ワクチンによる防疫が成り立たなくなる」からだ。ワクチンは地域全体で接種して意味を持つ。山田農水相は「特例を認めると『うちの家畜は健康だから』『家族同然だから』と打たない人が出る」と話す。「まだ一帯の家畜の糞尿の処理が終わっておらず、ウイルスが飛び出す恐れがある」とも主張する。 一方、東国原知事は「今後ワクチンを打つような状況を作ってはだめ」と反論する。延命を求めるのは、県管理の種牛が5頭しか残っていないためだ。知事は「貴重な遺伝子資源を守りたい。6頭の周りに家畜はいないから、蔓延の可能性はゼロ」ともいう。 両者の対立で、宮崎県東部で予定されていた16日午前0時の家畜の移動制限解除の見通しも不透明になった。 県も一度は処分勧告 解除されないと、農家が畜産を再開する時期が遅れる。日本は口蹄疫の「汚染国」と認定され、肉などの輸出の大半が止まっている。再開には国際獣疫事務局(OIE)に「口蹄疫発生の恐れがない『清浄国』に戻った」と認定される必要がある。 農水省は「ワクチン接種対象地域の真ん中に種牛が残った状態では、OIEに認められない」という立場。幹部の一人は「6頭の健康を確認して申請すれば認められる可能性はゼロではないが、ワクチン対策を徹底できない国として国際的信用をなくすため、申請できない」と話す。 殺処分を前提とするワクチン接種を拒否しているのは、同県高鍋町の畜産農家、薦田(こもだ)長久さん(72)。種牛以外の牛約160頭へのワクチン接種と殺処分には同意したが、種牛6頭は「人生をかけて作り上げた貴重な遺伝子資源。県の畜産復興にも貢献する」として同意を拒否。 知事も29日、口蹄疫対策特別措置法に基づき、今月6日までに殺処分するよう勧告した。薦田さん側は法的手段に訴える意向も示したが、8日、県有化して延命させる方針で知事と合意。県が県管理のエース級種牛を特例で移動制限区域から避難させ、1頭が発症しながら残り5頭を延命させ、国も認めた事情も背景にはある。 地元の意見も割れている。発生地域のJAの畜産関係者は「涙をのんで家畜のワクチン接種を受け、殺処分された生産者は、民間種牛を残すことに納得できない」として、県に殺処分を求める要望書を出した。 一方、宮崎県市長会は「県財産として種牛を守りたい」として14日、山田農水相に延命を要請している。 ※ 県民へのパフォーマンスが大事なのか? 国益が重要なのか? 本日7月15日、築地料亭「新喜楽」で芥川賞・直木賞の選考会が開かれます。 ◇ イラン人女性が2度目の芥川賞候補入り 直木賞候補は道尾氏ら 第143回芥川賞・直木賞(日本文学振興会主催)の候補作が2日付で発表されています。芥川賞には計6人がノミネートされ、テヘラン出身のイラン人女性、シリン・ネザマフィさん(30)が2度目の候補入りを果した。漢字文化圏以外の出身では3人目で、受賞すれば日本語を母語としない外国人としては2年前の中国人女性、楊逸(やん いー)氏(46)以来2人目となる。 直木賞候補には、今年の本屋大賞を受賞した冲方 丁(うぶかた・とう)氏(33)、山本周五郎賞受賞者の道尾秀介さん(35)ら6人が選ばれている。 選考会は本日、東京・築地の料亭「新喜楽」で開かれます。 候補作は次の通り。 < 芥川賞 > 赤染晶子「乙女の密告」(新潮6月号) 鹿島田真希「その暁のぬるさ」(すばる4月号) 柴崎友香「ハルツームにわたしはいない」(新潮6月号) シリン・ネザマフィ「拍動」(文学界6月号) 広小路尚祈「うちに帰ろう」(文学界4月号) 穂田川洋山「自由高さH」(文学界6月号) < 直木賞 > 乾 ルカ「あの日にかえりたい」(実業之日本社) 沖方 丁「天地明察」(角川書店) 中島京子「小さいおうち」(文芸春秋) 姫野カオルコ「リアル・シンデレラ」(光文社) 万城目学「かのこちゃんとマドレーヌ夫人」(筑摩書房) 道尾秀介「光媒の花」(集英社) ◇ 芥川賞に京都出身・赤染さん 京都の外語大が舞台 第143回芥川賞・直木賞(日本文学振興会主催)の選考会が15日夜、東京・築地の新喜楽で開かれ、芥川賞に赤染晶子(あきこ)さん(35)の「乙女の密告」(「新潮」6月号)、直木賞に中島京子さん(46)の「小さいおうち」(文芸春秋刊)が決まった。両氏とも初の候補で栄冠を射止めた。 赤染さんは京都府生まれ。2004年「初子さん」で文学界新人賞を受賞しデビュー。小川洋子選考委員は「アンネを密告したのは誰かという歴史上の問題を巧妙な作りで小説に取り込んだ。小説と『アンネの日記』が密接にかかわっている」と評価した。記者会見で赤染さんは「すごく驚いています。今後も一つ一つ丁寧に書いていくことで精進したい」と語った。 中島さんは出版社勤務、女性雑誌ライターを経て2003年、田山花袋の小説「蒲団」を下敷きにした長編「FUTON」でデビュー。林真理子選考委員は「筆力は申し分なく、登場人物がリアル。戦前の資料をなめらかに使い、素晴らしい」と述べた。 贈呈式は8月20日午後6時から、東京・丸の内の東京会館で。副賞は百万円。 ◇ 「乙女の密告」 赤染さんの「乙女の密告」は京都の外国語大学が舞台。「アンネの日記」のスピーチ大会に向け正確な暗唱を求める外国人教師と女子学生らのやりとりを通し、戦争やアイデンティティーの問題を掘り下げていく。 アンネ・フランク生誕80年の昨年、テレビ番組やインターネットで公開された生前の動画などを見て、「日本ではアンネが、ロマンチックに読まれすぎていないか?」との思いから執筆を思い立った。 高校生だった1989年、ベルリンの壁の崩壊に「これほど大きな政治の動きが起きるとは … 」と衝撃を受け、ドイツ語に興味を持った。京都外国語大ドイツ語学科で学んだ後、北大大学院に進み、2004年に中退。京都府宇治市の実家へ戻って旅券窓口などで働きながら、小説を書き始めた。 一度、古里を離れ「改めて京都の人のぬくもり、天然のユーモアを実感した」と言い、過去7作もすべて京都が舞台。「歴史や社会を踏まえ、善悪の二項対立でとらえきれない現実と向き合いたい。京都という土地に根ざした作品を書いていければ」と話した。 大学時代の担当教員、菅野瑞治也(みちなり)教授は「普段は物静か。時々、ほれぼれするような言葉遣いで文学作品の翻訳をする学生だった」と振り返る。受賞作の描写に「あの先生がモデルかなと顔が思い浮かぶ。大学での体験をこんな風に生かしてくれるとは。これ以上の喜びはない」と語った。 ◇ 今日の誕生花・ネムノキ(マメ科) 花言葉は、「歓喜」「胸のときめき」。 花合歓の夢みるによき高さかな 大串 章 高野山裏山道をくだりしは 合歓の葉ねむる頃合なりき 鳥海昭子 |

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