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◇ ダガーナイフの販売、身分確認の徹底要請へ(6月12日) 東京・秋葉原の無差別殺傷事件を受け、警察庁は全国の刃物の販売業者に対し、殺傷力が高いダガーナイフ(両刃の短剣)などを販売する際、運転免許証などで客の身分確認を行うよう要請する方針を固めた。ダガーナイフは店舗だけでなく、インターネット上でも販売されており、「販売業者が全国にどれだけあるのかさえ不明」(警察庁)な状態。同庁は経済産業省とともに、販売実態の調査を始めた。 現行の銃刀法は、刃渡り15センチ以上の刀、剣、槍、長刀、匕首の5種類と飛び出しナイフの一部を、「刀剣類」として所持を原則禁止。ダガーナイフの多くは刃渡り15センチ未満のため規制の対象外となり、販売の際に身分確認もほとんど行われていない。 ダガーナイフは、野外の日常用具としても使う片刃のサバイバルナイフに比べ、刃の切れ味は劣るが両刃で、突き刺して相手を殺傷する能力は優れている。もともと戦闘用の武器なのだ。2500円程度から、デザインの凝った1本数十万円の物まである。ミリタリーファンを中心に人気があるという。 同庁はすでに、ダガーナイフについて、所持そのものを禁止できないか銃刀法改正も視野に入れ検討しているが、サバイバルナイフや包丁など他の刃物との調整が長引くことが予想される。このため、当面は販売の際の身分確認を徹底することで、類似事件を防ぐ。また、今回の事件で万世橋署の警察官も刺され、重傷を負ったことから、同庁は全国の警察本部に対し、繁華街をパトロールする警察官には防護チョッキを着用させるよう指示した。 ◇ ダガーナイフの生産輸入中止 岐阜・関の刃物団体(6月12日) 日本刀の生産で700年余の歴史があり、刃物生産量国内一の岐阜県関市の「岐阜県関刃物産業連合会」は12日、東京・秋葉原の無差別殺傷事件を受け臨時の運営委員会を開き、犯行に使われたダガーナイフの生産と輸入を中止することを決めた。さらに、ダガーナイフの流通と所持を法的に禁止することなどを、警察庁など国の関係機関に近く要望することも決めた。 同連合会によると、連合会所属の業者が1990年ごろまで米国メーカーの依頼を受けてダガーナイフを生産、輸出してきた。最近は採算が合わないことなどからほとんど作られていないが、現在もごく一部の業者が国内向けに高価な特注品などの生産、輸入をしているという。北村正敏会長は「ダガーナイフは戦闘用で殺傷力が高く、国内では必要ない。関で生産、輸入したダガーナイフの国内流通量は微々たるものだが、犯罪を減らすため、刃物の町としての意思表示をした」としている。 ◇ 戦闘用武器が全くの野放し状態だったミリタリーショップ 秋葉原無差別殺傷事件(8日)で逮捕された静岡県据野市の派遣社員・加藤智大容疑者(25)が凶器に使った「ダガーナイフ」の危険な販売実態が10日までに分かった。武器・防具の専門家によると、両刃の“人殺し用短剣”でありながら販売や所持が簡単で、事実上の野放しになっているという。政府はようやく“ザル法”だった銃刀法の規制強化の検討に入ったが…。 警視庁万世橋署捜査本部の9日の調べで、加藤容疑者は凶器のダガーナイフを福井市内で購入したと供述。マニアに有名なミリタリーショップで6日昼、ダガーナイフなど計6本と皮手袋、警察官らが持つ特殊警棒を計約3万5000円で購入していた。「インターネットで調べて静岡から来た」などとニヤけながら店長と話す様子が防犯カメラに映っている。 凶器は刃渡り13cm、全長23cmの米スミス&ウエッソン(S&W)社製ダガーナイフ。サバイバルナイフではなく、より刺殺や投擲に向く殺傷力の強い武器だ。秋葉原で銃刀剣類の精巧なレプリカを販売する「武器屋」は事件現場とは数十メートルの距離。同店を運営するヴァイスブラウプレジデンツの磯野圭作代表取締役は「ダガーはものを刺すのに適しており、人を殺すための武器。ナイフでするような作業には向かない。鋼鉄でつくった刀剣を売るべきではない」と語気を荒げる。 古今東西の武器・防具の研究家で著作もある磯野氏によると、ダガーナイフとは本来ありえない言葉だという。ナイフは本来作業用のため片刃で下向き。ダガーは抜き身の両方が刃になっている。グリップの中心線がブレード(刃)の真ん中までまっすぐ伸びているのが武器の証で、兵士がブーツにしのばせることからブーツナイフとも呼ばれるという。「非常に殺傷能力が高い。刃がギザギザのサバイバルナイフで次々と人を刺すと、1人目で刃を抜きにくくなる」。 銃刀法では刃渡り15cm以上のものは刀剣類に入る場合があり、無許可所持を禁じている。この基準は致命傷となりうるかで定められているといい、磯野氏は一定の販売規制が必要とみている。刃渡りが6cmを超えると正当な理由なく携行できないが、理由などいくらでもごまかせるからだ。 S&W社製ダガーは今年3月に輸入されるや即効で売り切れたという人気商品。定価5250円で販売されている。中国・台湾製ダガーならば2000円程度で手に入る。銃刀法基準を下回るサイズで盲点をつく“無法武器”が蔓延している。 ※ なんであれ、道具を手にすれば使いたがるのは自然の習い。使ってはならないものは、手に入れないに限る。売買しないに越したことはない。誘惑と刺激とに満ち、激情と怨恨とが渦巻く社会にあって、吾が身を律することは甚だしく難しくなっている。誰もが、明日は我が身の事件であるかもしれないのだ。どこにでも居る一般市民が、ある日突然、凶行にいたる。加藤某でなければならない理由もなく、あなたが、そして私が加藤某にならない絶対的根拠もないのだから。日常生活とは、とても危ういバランス感覚の中で、刹那的に保たれている現象でしかないのだ。 ※ 秋葉原の歩行者天国は、暫くの間、中止と決まった。 ※ ヤフオクが、ダガーナイフの取り扱いを禁じた。 ◇ 加藤容疑者の“孤立感”(6月12日) 加藤智大容疑者が、警視庁の調べに、事件当日に携帯サイトに書き込んだ「犯行予告」について、「色々書いているのに、誰も見てくれない」「見た人に犯行を止めてほしかった」などと話している。加藤容疑者は、書き込みに対する反応のなさに不平を口にしているといい、職場や普段の生活における疎外感に加え、ネット上でも孤立感を深めていたと万世橋署捜査本部はみている。 「現実でも一人 ネットでも一人」 加藤容疑者は事件当日の8日早朝から、「秋葉原で人を殺します」とのタイトルで、犯行を予告する内容の書き込みをしていた。書き込みは「ネット中継」のように、自宅から現場に向かい、最後は決行を決意するまで自らの行動や気持ちを短文で書き込んでいた。書き込みは事件直前の「時間です」まで計30回に及んだが、この間に誰からも反応はなかったとされる。 加藤容疑者は日頃から頻繁に携帯サイトに自らの気持ちなどを書き込んでおり、3日には「ネットですら無視されるし」「これを書けば人気者になれるかと思ったら、そんなことはないみたいね」「携帯ごしでも友達がいるはずだったのに」など、4日には「現実でも一人 ネットでも一人」と書いていた。掲示板への書き込みについては加藤容疑者は「日記のようなもので習慣になっていた」と話しているという。 ※ 孤独を愛する性格がある。孤独を懼れる性格がある。孤独を理解しない性格がある。いずれにせよ、孤立感と疎外感とは人間について回る。そいつとどのように付き合うかが、その人の人生になって行く。ひとそれぞれの孤独、人それぞれの人生、人それぞれの喜びと哀しみと。
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