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平成25年9月5日(木)昨日:山口果林、明かされた安部公房との歳月。 かつて有名小説家が「作家さん」などではなく、人気アイドルと同じくらい世間の耳目を集め、同時に尊敬されていた時代、その私生活のスキャンダルもまたタレント並みに扱われた。吉行淳之介の女性遍歴などは夙に知られているが、山口果林『安部公房とわたし』(講談社)の出版で、最後の大物の秘密が明かされた。二人の噂はすでに有名だったが公に認められたことはなく、山口は日陰に置かれ続けてきた。二年前に出た娘・安部ねりの『安部公房伝』には、名前すら一度も出てこない。 出会ったのは1966年、山口は演劇を専攻する18歳の学生だった。それから1993年の安部の急死までの年月を、本書は赤裸々に綴っている。1987年に安部が前立腺癌の告知を受けていたことも、本書で明かされた事実である。しかし安部の晩年には著者の母親も癌と闘病し、正妻の真知もまた癌を病んでいた。安部の臨終に立ち会えなかった苦悩ぶりは、読んでいてもやるせない。あどけなさの残る表紙の若い頃の写真は、芸名の名付け親の安部と歩んだ歳月の長さを痛ましいほど伝える。 本書によって山口は、安部公房という巨大な影から卒業できたはずだ。今後の女優人生の大成を願わずにおれない。(調停委員) 2013年9月5日、初秋恒例の「名古屋をどり」開幕 中日劇場。 終戦直後の1945年(昭和20年)に始まった、初秋恒例の日本舞踊公演「第六十六回西川流 名古屋をどり」(名古屋をどりの会、中日新聞社共催)が5日、名古屋・栄の中日劇場で開幕した。10日まで。 初日は、出演する舞踊家ら約50人がロビーで入場者を出迎え、昼の部がスタートした。古典が中心で、母子の絆を描いた「小袖曽我」など見応えのある演目が並び、観客は四季や心の機微が織り込まれた舞踊絵巻に見入っていた。 夜の部の目玉は西川右近家元(74)が書き下ろした舞踊劇「御神木雷乃由来」。フォークの神様と呼ばれた岡林信康さん(67)が作曲した劇中歌に合わせて、貧しい村人たちと雷様との交流が描かれた。 昼の部は正午から、夜の部は午後6時から。有料。問い合わせは名古屋をどり事務所=電052(831)7106。 ◇ 今日の誕生花・オニバス(スイレン科) 花言葉は、「神秘的」。 荒海や佐渡に横たふ天の川 芭蕉 行く我にとどまる汝に秋二つ 子規 (明治28年) ※ 「漱石に別る」の前書あり。居候の子規が東京へ帰る際の一句。 吾も亦紅なりとついと出で 虚子 ※ 吾亦紅を季語とした、虚子ならではの平凡な一句と可謂。 新涼や起きてすぐ書く文一つ 星野立子 蔵の戸のしずしず重し星月夜 野澤節子 なんとまあ鬼蓮という名をもらい いのちの力水面をおおう 鳥海昭子 ※ こちらは、オオオニバス |

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