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[貧困の問題]
私は戦争とか紛争もそうなんですけど、争いが無くならない理由の一つとして、貧困がそうであると思うんですね。
貧困があるからこそ、戦争が起きてしまったり、紛争が続いてしまうと思うんですよ。(ローズ)
僕もそうだと思います。貧困、別の言葉で言うと格差ですね。
で〜格差それ自体は否定できないと思うんです。全てのものが平等と言うのは社会主義や共産主義になってしまいます。今のところ否定されておりますから、この社会では。
自由競争主義ですから。競争がある限り、ある程度の格差は生まれる訳です。
しかし格差が広がり過ぎて、底辺に居る人たちが、暴力を受けていると同じような状況になる、これを構造的暴力と言うんですけどね。あまりにも格差が広がり過ぎて生死に関わる状況ですね。
これを構造的暴力と言います。そうならないように歯止めをかけなきゃならない。それはやはり貧困対策を地道にやって行かなくてはならない。教育を施さなきゃいけない。全てが繋がっている。
それには時間が掛ります。僕が今やっていることは、そんなに時間を待てませんので、今この瞬間、何の罪もない一般市民が死んでいる訳ですよね。パキスタンやいろんな所で。これをなんとか止めたいって気がするんですよ。出来るだけ早期に、意見の対立はあるだろうけれど武器を使ってやるんじゃなくて、民主的な議論をして頂きたい。
それを目的に僕は今、動いているんです。(伊勢崎)
【貧困対策だけでは今犠牲になる人を救えない】[伊勢崎賢治]
すごく貧しい所なのに、小さい子たちに武器を持たせたりするじゃないですか。この武器自体を排除したらどうなんですか?(ローズ)
それは学問的に言うと、武器がなくなれば戦争がなくなるかって言う問いを受けたとすると、僕は、そうじゃないと言わざるを得ないです。
ルワンダという国。(伊勢崎)
あっ私、ルワンダで思ったのは、あの大きな包丁。何と言うんでしょ。マシェティ。
あれをばら撒いた、使わせる為に。(ローズ)
だから家庭で道具として使えば包丁なんですよ、でも武器として使える訳ですよ。ただの棒もそうですよ。マシェティは農業の為の器具ですからね。
ご存じの通りルワンダの犠牲者は100日間で80万人殺されたんです。広島・長崎、原爆の被害者より多いんですよ。つまり大量兵器を使わずに、近代兵器を使わずに、ただ家庭の道具だけで、人間が鼓舞されると、扇動されると、人間が人間を殺すと言う仕組みが作られてしまうと、人間が核兵器以上の破壊力を示す。
だから武器がなくなれば、核兵器がなくなれば戦争がなくなると言うふうには言えない。・・・やっぱり人間です。(伊勢崎)
【戦争をするのは武器ではなく人間】[伊勢崎賢治]
■■インタビュー■■ [なぜ戦争はなくならないのか]
★僕はエゴじゃないかなと思ってる。欲求と言うか自分の国の領土を広げたいとか、お金とか、それ〜がいたちごっこじゃないですけど。
★戦争する国は、あの〜他の国の社会が判らない。
★あの〜、自分一人だったら〜、自分の中で完結すれば平和で居られる。他者が存在するってことは、どうしても相容れない違う部分ってのがあるので〜、どうしてもぶつかる面が出てくると思う。
★世代が変わるからね、私は戦争を知っているんですけれども、それが伝承しきれていない、次の世代にね。
★国の上に立つ人が委譲しているので、国を動かせるのはその人しか居ないので、・・・
☆でも結局偉い人でやってるから、ウチラ何も関わってない感じもしちゃわない?
☆だから上の人たちだけで〜、何かやってるから、実際あんまね〜知らない。
★他人ごとだよね〜、って考えるよねみんな。上の人ばっかりって。
☆遠い存在すぎる、戦争って。
●先ほどの年配者の方が、僕たちがやった事が伝わってないんだという事をすごく言って。僕たちは戦争が何故なくならないんだろうと言うけど、何かやはりそこら辺の問題の遠さと言うのが世界で戦争に本当に巻き込まれちゃっている人との間の若干の温度差があるのかなっと。
○若干どころじゃなく。相当あると思います。
あの、戦争の原因としてリーダーのエゴ、政治家のエゴの話をしましたけれども、それは全て民意が同時に形成される訳ですよね。強いリーダーと言うのはどう見られるかってのを気にしますし。強いリーダー、民意のサポートがあるリーダーを強いリーダ^と言います。それを知っているのがリーダーですからね。その民意がどう作られるかってのを、ちょっと考えたいと思います。(伊勢崎)
N NHK 探究Q より (抜粋)
私は思う
国連は安全保障理事会だけじゃ無い筈だ.
どう言う成り行きでこんなにもささやかな援助しかできないのだろうか?
「功利主義」の考え方は、人の命を金額で表すという間違いを犯していると聞く。
しかし世界中の、親を失った子供の悲しさの総量をリアルタイムで国連の議事場に表示したら良いのではなかろうか
?
俳優のユスチノフがこんなことを言っています。
「第四次中東戦争が引き起こしたエネルギー危機は、一応1974年半ばまでには収まりましたが、これを契機に北海の油田開発とか代替エネルギーの研究が急がれることになります。
度重なる中東戦争のあおりを受けてヨーロッパの願う恒久平和の理想は再び揺らぎ始めたように見えました。
国際連合もかっての国際連盟と同様、大国の一致協力が基盤になっていました。その基盤が崩壊すれば、本来の機能を失います。
しかし、これまで国連は、国連でなくては出来ない有益な仕事をして来ています。
ここジュネーブとニューヨークにはユニセフ、つまり国連児童基金と言う機関があり、私もその活動にはできるだけ参加しています。
新しく生まれて来る次の世代の健康を守るのは私たちの役目と言えます。ユニセフはじめ国連の機関には国籍を超えて働く人々が沢山います。私はそう言う人たちの活動にいつも感心して来ました。
所で、その活動を行うには莫大な費用が掛ると聞いていますが、各国政府、及び団体、個人の協力に負っています。
私は敢えて言いますが、世界の国々が児童の福祉に掛ける一年分の経費は、軍事費の僅か2時間分にしか過ぎないのです。
もってその実情がお判り頂けると思います。
お粗末なものです」(ピーター・ユスチノフ)
NHK 「ヨーロッパ」激動の29世紀 より
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