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[戦争の反省]
またぞろ戦争したくてしょうがない人々が現れてきた。
600万人を超える戦死傷者を出し、原爆を落とされても反省しようとしない。
「我々は犠牲者である」と言うのがその理由らしい。
旧軍令部の中心に居た元将校達が反省会をしていた。
私が驚いたのは,実は「軍令部には長期的な計画を冷静に研究するスタッフがいなかった」
事である。あの赤レンガの中身はその程度だったのか。
記録テープの中には色々な反省の意見があった。(NHK、日本海軍400時間の証言)
其々の仕事に埋没し国民一人一人の命が見えなくなって行った将校達。
その姿勢は海軍あって国家なしと言わざるを得ません。
そうした内向きの姿勢は戦後になっても続き、反省会の元将校達はその記録を公開しませんでした。
しかし私は彼らを一方的に非難することに躊躇いを感じてしまいます。
1.縦割りのセクショナリズム。
2.問題を隠蔽する体質。
3.ムードに流され意見を言えない空気。
4.責任の曖昧さ。
元将校達が告白した戦争に至るプロセスは、今の社会が抱える問題そのものであり、私自身もそうした社会の一員であるからです。
元将校達は二度と過ちを犯さない為に、反省会を始めたと語っていました。
彼らの言葉を、真の教訓としていける社会でなくてはならない。と強く感じました。
それが余りにも多くの犠牲者を出した、この国に生きる私たちの責任だと思うのです。
(キャスター:小貫武)
軍人の責任論はあったが、他に国民としての責任とは現在、どうなったのだろうか。
国民も、あれほど万歳、万歳やっていたではないか。
確かに扇動に乗せられたという面もあるかも知れない。実際、柳条溝事件も戦後になって初めて国民に知らされたのだから。しかしそれでも報道関係は知っていた。
●そろそろ新聞が軍閥を叩き始めた。
昂然たる闇の巨魁と言い、権力を以て専制を行い、軍刀を以て言論を窒息せしめたと言い、陛下を盾にして神がかり信念を強要したと言う。
そして我々言論人はこの威圧に盲従していたことを恥じる。過去の10年間は日本人の言論史上、未曾有の恥辱時代であった。
などとぬけぬけと言う。この新聞論調はやがて皆、日本人の戦争観、世界観を一変してしまうであろう。今まで神がかり的信念を抱いていた者ほど信条的に素質がある訳だから、この新しい波に又溺れて、夢中になるであろう。
我々はこの民衆を嘲笑したい。唯、時勢のままに動く愚衆の波を笑いたい。
しかし笑うことは出来ない。この愚衆こそ即ち、日本人そのものだからである。
(山田風太郎)
●「戦争は始めさせては駄目だ」と言う事です。
始めてしまってから、ア〜ッこりゃひどい,こんな事になるなら。
と言って止めさせようたって止まないんです戦争は。
やらせない為には何が重要なのか?
それは、現実に世界で何が起っているのか。
其々の国が何を思って何をやっているか認識すること。
これを正直に、お互いに知らせあう事です。
(むのたけじ)
●これほど見事に徹底した自己中心主義と,お任せ主義の組み合わせは,世界の大国の中でも珍しい。
大勢順応と言う習慣が強く、現在に憂えることに関心が強くて、過去や未来の関係において、現在の行動を定義すると言う事が少ない。
だから過去の不快な事実を,正面から見ると言う習慣が無い訳ですよねえ。
それが一番基本的な問題だと思う。
(加藤周一)
手段にばかりに注目して、動機に関心がない人々。
「人はどの道、めいめいが自分の事象の見観方に従って、自分の満足する目標を目指す以上、
人々は互いに愚かさと、無分別を咎めあっても、低俗さと悪意を咎めあうことは出来ない。」
(カント)
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