如何ならむ初山歩みの麻衣

理想がないものは、自己内で理と理が対立して、結論が出せない。

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NHK ラジオ 高校講座 国語総合 沖縄の手記から・・・より

                                    原作:田宮虎彦
ラジオの高校講座の朗読で久しぶりに大きな感動を受けた。

登場する「娘」の人物像

彼女は二十過ぎの若い娘で、作者は娘を夕闇の底で見る花のようだ。と例えています。戦場と言う恐ろしい闇に咲く一輪の花だ.という表現でしょうか。
彼女は落ち着いてしっかりしており、強い意志がその眼差しに現れていました。礼儀正しく行動力があり、看護婦として優れた技術を持っています。
民間の病院の看護婦なので、言わば部外者なのですが負傷者たちを見捨てて置けませんでした。
けれども自分が悲しみの底にある時でも、相手の気持ちを気づかう優しさを持っていました。

「文中の「私」」

軍の医務課分隊長で、軍の者ではない娘が壕に残ることはないと考え、南に下がることを勧めます。
娘を細やかに気遣いながら、ある時は激しく説得を続けました。
さて、この物語の中で私たち読者が深く考えさせるのは、娘が自分の命の危険を判っていながら、助かる見込みのない重傷者たちの壕に留まった。という点ですね。

娘は軍の部外者なので、もともと残る義務は有りません。また繰り返し私が南に下がることを勧め、一度はそれに応じたにも拘わらず、最終的には壕に残りました。それは何故なのでしょうか。看護婦であるという職務上の責任感もあるのでしょうが、それだけではばさそうです。

彼女は負傷者たちがもう回復の望みがないと判っていても、現にそこいる彼らを見捨てて自分が生き延びるということを納得できませんでした。そこには助からない負傷者たちの命も尊いものとして大切にしようとする彼女の人間としての限りない優しさが感じられます。
彼女が自決した陸軍少尉の壕にいたことにも何か意味があるのかも知れません。ただ、作者は娘の行動の理由をはっきりと言葉では表現していません。

所で作者はこの娘の行動をどのように見ているのでしょうか。作者はこの娘の行動を特別に立派な正しいこと、と言う意味合いで描いている訳ではなさそうです。生きられる者は生き残るべきだ。と言う私の考え方は当然ですし、作者の考えもそれに近いでしょう。

作者はこの娘の負傷者たちを見捨てなかったと言う行為を素晴らしいと美化して描いているのではなく、人間としての優し嗚をもった娘が戦場と言う地獄の中で、どうしてもそうすることを選ぶしかなかったこと。
そのことのむごさ。
その悲しさを静かに見つめ、描いているのです。
そして、その娘の命を私は何とか助けようとしました。それは軍医としての責任感からでもありますが、娘の心を深く知ったからでもありました。

この時、初めは他人であった、キヨの死が、その心をよく知った後の私にとって、家族の死と同じくらい辛く悲しいものとして襲ってきたのだ。と作者は言おうとしています。
恐ろしい戦争の中でも、このような人間同士の深い心の関わりがあるのだと言うこと。そういったことも作者はじっと見つめているようです。

さて、戦争と言う人間の行為が、限りなく恐ろしい、忌わしいものであることは言うまでもありません。
戦争によって生じる大きな不幸や悲惨を描いた小説も数多くあります。
この小説もそう言った意味をもつものですが、ここでは作者は一人の娘の心と行動、また彼女に関わった私の心と行動を描くことによって戦争の悲惨さ、むごさを浮かび上がらせている。と言うでしょうか。
(担当:渡辺真一)


私は思う。

孔子曰く「君子の徳は風、小人の徳は草。草、これに風を加えれば必ず伏す」。
あの「増長と傲慢」が君子だと言うのか。
何故、君子でもないのに伏すのか。
責任とれるのか?一死をもって大罪を謝し奉ることなど出来ないのだ。万死に値すると高松宮殿下が仰っておられる。

たとえば、当間キヨさんがあんな死に方を選択するしかなかったのは何故なんだ。
沖縄にその時生まれていたのが悪いと言うのか?

うばたまの 黒髪ふるわせ なくきみに 何のことばの いずるべきか


彼女の姿勢は胎児の姿勢だ。
この世が厭なのだ。

誰のせいでそうなったのだ。

陛下のせいなどにするな。
皇室の歴史、即ち日本の歴史は「増長と傲慢」との戦いだった。
かって「増長と傲慢」は反省した試しがない。

死んで行った人たちは、自分が何故こんな辛い思いで死なねばならなかったのか訪ねている。


答えろ!

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