旧 東京倶樂部★CLUB TOKYO:平成館

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現代の北京。
今夜もパーティーへ出向き、ナンパに精を出す女好きの張鵬。
そこへ乗り込んで来たのは、かつて張鵬に弄ばれた女性たち。
彼女たちが発するただならぬ殺気に気付き、逃げようとする張鵬だが、有ろう事か、プールに転落。
先に落ちた女性のハイヒールで頭部を蹴られ、意識が薄らぐ中、みるみるプールの奥深くへ…。

どれくらいの時間が経過したのだろうか。張鵬は目を覚まし、幸運にも自分がまだ生きていることを知る。
ところが、張鵬の居る場所は、見覚えの無い部屋。
傍らで、張鵬が意識を取り戻したことを、心底喜んでいる女の子にも見覚えなんか無い。
さらに張鵬を驚愕させたのは、自分の姿形が、すっかり女性に変わってしまっていたこと!
傍らに居るこの女の子、刋瓩砲茲襪函張鵬はこの国の太子妃で、名を“張芃芃”といい、
刋瓩論里らずっと自分に仕えている侍女らしい。

なぜこんな事に!そうだ、もう一度死ねば、現代に戻れるに違いない!
そう思いつき、張鵬は何度も自害を試みるが、全て失敗。
現代に戻ることは、そう容易いことではないと悟り、ここで太子妃・張芃芃として生きる覚悟を決める張鵬。
いざ決心したら、ここも案外悪い所ではない。
だって、張芃芃が取り仕切るこの場所は、美女選り取り見取りの後宮なのだから。
心はプレイボーイのままの張芃芃は、嬪妃たちを呼び集め、楽しくワイワイ。
後宮の中に、これまでには無かった女性たちの和やかな交流が生まれる。
夫である太子・齊晟も、張芃芃の人格がガラリと変わったことを不思議に思い始め…。



2017年4月初旬、LaLaTvでスタートした大陸ドラマ『太子妃 狂想曲<ラプソディ>〜太子妃升職記』が、
その月の下旬に、全19話の放送を終了。
まさかこのドラマが日本に入って来るとは思いもしなかった。
せっかくだからこの機会に!と意気込んだものの、時間的余裕が無く、なかなか録画に手を付けられず…。
しかし、いざ観始めたら、テンポが良いのでサクサクと進み、
結局、リアルタイムで御覧の皆さまよりちょっと遅れた程度でゴールイン。

期待と不安が背中合わせの“怖いもの見たさ”で鑑賞し始めたのだが、結果から言うと、思いの外楽しめた。
ツッコミ所も満載だし、色んな意味で“語りたくなるドラマ”。
ブログの字数制限だの掲載画像容量に引っ掛かってしまいそうなので、
これも、以下のような3部構成で記録を残す。

大陸ドラマ『太子妃 狂想曲<ラプソディ>〜太子妃升職記』①
ドラマ全般について。

キャストについて。

その他、美術、衣装、音楽について。


興味のある方は、お時間に余裕のある時に、気長にお読み下さいませ。
では、早速、ひとつめの項目より。

★ 概要

本作品は、2015年、大陸のLETV 樂視網でネット配信されたドラマ。
女性作家・鮮橙(シエンチェン)による同名小説<太子妃升職記>のドラマ化で、
ネット配信の低予算作品でありながら、結果的に、同時期放送の超大作
『ミーユエ 王朝を照らす月〜羋月傳』以上に話題をさらったダークホース。

私が、このドラマが“まさか日本に入って来るとは思わなかった”理由の一つは、
そう、まさに、これがネット配信のドラマであったから。
現地では、一話20分強×35話で配信されていたので、日本の放送枠には合わないと思った。
日本のテレビ放送向けに、編集し直したのだろうか。


この意外なヒット作のメガホンをとったのは、1980年生まれの侶皓吉吉(ルー・ハオジジ)監督。

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数多くの著作が映像化されている人気作家・海岩(ハイイェン)の息子。
お顔が若干森進一化しているのは、2003年、古天樂(ルイス・クー)の小麦色の肌を目指し、
旅先のモルディヴで日焼けを試みたところ、焼け過ぎ、水疱、出血を伴う重度の火傷を負ってしまい、
回復の整形手術を施したものの、失敗し、顔面が硬直。
当時は、俳優をメインに活動していたため、自殺を考えるほど絶望。
家族の支えなどがあって、立ち直り、名前も、元々使っていた侶蕭から→侶皓戞
→そして、現在使っている珍しい“侶皓吉吉”に改名している。

『太子妃狂想曲』は、そんな侶皓吉吉の単独監督作品第2弾。
これがマサカの大ヒットとなり、いきなり人気クリエイターの仲間入り。
(共同監督なら以前にもやっているし、フォトグラファーとしてもすでに一定の成功は収めている。)


本作品のヒットで、ビッグプロジェクトに関わるようになり、
藝術總監(アート・ディレクター)として『將軍在上〜Oh My General』に参加。
(元々は、監督をするはずだったのに、どのタイミングでアートディレクターに変わったのだか…??)

この『將軍在上』が、どれくらいビッグプロジェクトなのかと言うと、
テレビドラマでありながら“電影級”を謳っており、例えば、衣装は日本のワダエミが担当。

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侶皓吉吉は、ワダエミを“一生的偶像”、“唯一的女神”と称賛。
高齢になり仕事量をセーヴしている大先生を、三顧の礼をもって口説き落としたらしい。

日本からは、ワダエミのみならず…

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『レッドクリフ』(2008年)の“パ・パ・パ・パッパラッパ♪”でお馴染みの岩代太郎が音楽で、
また、ベテラン美術監督の小澤秀高も美術指導で参加している模様。



話戻って、『太子妃狂想曲』。
このドラマは、裏方の侶皓吉吉監督のみならず、
出演俳優たちにとっても、結果的に、予想だにしなかった出世作となっている。
本ドラマには、著名な俳優はほとんど出ておらず、大半は新人。
配信開始当初、ほぼ無名だった彼らは、ドラマの人気と比例して、知名度みるみる右肩上がり。
その多くが、このドラマを機に、人気俳優の仲間入りを果たしている。

★ 物語

ひょんな事から、古代の王朝・南夏にタイムワープしたばかりか、
男性の心を持ったまま、美人の太子妃・張芃芃に化けてしまった現代のチャラ男・張鵬が、
奔放な振る舞いで、男女を問わず、人々を翻弄もすれば魅了もし、
気が付けば、骨肉の争いに巻き込まれ、太子・齊晟とその弟・九王の間で揺れるが、
やがて齊晟と純粋な愛情で結ばれるまでを描くラヴ・ストーリー



“穿越”と呼ばれるタイムワープの物語が、中国で人気になって幾久しい。
男女が入れ替わる話だって、古くは大林宣彦監督の『転校生』(1882年)から、
記憶に新しいヒット作『君の名は。』(2016年)まで、一体これまで何本の作品が作られてきたことか。
このドラマは、もはや定番のそれら2ツの要素を合体させたに過ぎないが、
元の人物・張鵬が、女好きのチャラ男で、
よりによって、古代王朝の高貴な太子妃・張芃芃になってしまうという、極端に差がある設定が新しい。

女好きが女になってしまうなんて、悲劇にも思えるが、そうでもない。
だって、張芃芃(=張鵬)が居るその場所は、美女の宝庫・後宮なのですから!
自分自身、姿形が女性になったのだから、
もう堂々と後宮の美女をはべらせ、ハーレム気分を味わえてしまうわけ。

そのように、このドラマは、男性の心のまま女性になった張芃芃の
自由奔放な後宮ライフを描いているのかと思いきや、
その内、張芃芃は、見た目と中身が融合していき、皇族の男性たちとも情を交わしていくようになる。
そう、これ、時代もジェンダーも常識も超越しちゃった、色んな意味でボーダレスなラヴ・ストーリー!なの。

そんな究極の愛の形(?)を面白可笑しく描いたハチャメチャ喜劇なのだと思っていたら、
徐々に皇族の骨肉の争いが激化していき、さらに外敵との戦いも勃発し、意外にもシリアスなドラマに展開。

意外と言えば、『太子妃狂想曲』のタイトル通り、太子妃としての張芃芃のお話なのだと思い込んでいたら、
早くもドラマ中盤で、太子・齊晟が皇帝に即位し、それに伴い張芃芃も皇后に昇格したのは、ちょっと意外。
あら、だったら『皇后狂想曲』じゃない!と思ったけれど、
改めて考えてみたら、このドラマの原題は『太子妃升職記』。“升職”は“昇格”、“昇進”の意。

そんな風に張芃芃が位を上げていくサクセス・ストーリーの側面も無きにしも非ずだが、やはりメインはラヴ。
現代で遊びまくっていたチャラ男が、古代で運命のお相手と巡り合い、
チャラかった自分を葬り去る“改心のラヴストーリー”とも言えるし、
神様が、チャラ男にお灸をすえるため、古代へ送り込んだ“天罰の穿越ドラマ”とも言えそう。

★ 時代背景

一種の時代劇なので、時代背景は気になるところ。

この物語の舞台は、“南夏”という架空の王朝。
ドラマ第1話で、侍女の刋瓩、“中国”という国名は勿論のこと、
唐/武周の武則天(624-705)も知らないことから、それ以前の時代であることは確か。
あちらでは、南北朝(420-589)の要素を取り入れていると考える人が多いようだ。
南北朝時代の有名な皇帝には、宋武帝・劉裕(363-424)、魏太武帝・拓跋(408-452)、
陳霸先(503-559)、周武帝・宇文邕(543-578)等々がいるが、
本ドラマの皇帝と同じ“齊晟”という名の皇帝は存在しない。

また、ドラマ後半、戦いが勃発し、皇帝齊晟が親征していくのは、“漠北”ならぬ“北漠”。
もし“漠北”なら実在し、戈壁(ゴビ砂漠)の北、外蒙古のこと。

念の為補足しておくと、実際の南北朝時代、主だった民族は、
漢人、匈奴人、鮮卑人、羌族、氐族などだったらしい。





→次の大陸ドラマ『太子妃 狂想曲<ラプソディ>〜太子妃升職記』②では、キャストについて。

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東京倶楽部さん好久不見。アジア・リパブリックです。「琅?巳榜」に続きご鑑賞ありがとうございました(^^)素敵な記事を有難うございます。 銑をツイッターで御紹介させて頂いて宜しいでしょうか?。。。今月は「記憶の森のシンデレラ」というドラマが5月23日からホームドラマチャンネルで始まりますので宜しかったらご覧くださいませ。「ハートに命中100%」のジョー・チェン主演&プロデュースでございます

2017/5/5(金) 午後 2:09 [ tak***** ]

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アジア・リパブリックさん:
こんにちは。『太子妃』がまさか日本に入って来るとは思っていなかったので、
有り難く拝見しました!これを買い付けるなんて、随分冒険なさったのですね(笑)。
お陰様で、楽しませていただきました。ありがとうございます。
twitterでのご紹介、まったく問題ナシです。
(むしろ、いつも御丁寧に報告いただき、すみません。)

『記憶の森のシンデレラ』はホームドラマチャンネルで流れるCMで知りました。
その前の物、現在放送中のドラマに、すっかり退屈しているので、
次の『記憶の森〜』に期待しております。王凱目当てで、絶対に拝見します!

2017/5/5(金) 午後 8:11 mango

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東京倶楽部さん、ご快諾ありがとうございます(^^)「太子妃」は確かに冒険でしたが、自分がすごく気に入った作品だったので、冒険も厭いませんでした。どの作品も冒険ですよ!「記憶の森のシンデレラ」は靖王府ファンは必見ですね〜

2017/5/5(金) 午後 8:56 [ tak***** ]

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アジア・リパブリックさん:
買わない私が言うのもナンですが、
“自分自身で気に入る”は、確かに大切なポイントという気もいたします。
誰が出ているとか、関連作がヒットした等という情報を拾って食い付いただけで、
本当に観て買ったのか?!と疑いたくなる作品も多く出回っている気がしていますので。

王凱は、日本に入って来ている出演作がまだまだ少ないので、本当に楽しみです!

2017/5/5(金) 午後 9:50 mango


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