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2018年2月24日、
かの陳凱歌(チェン・カイコー)監督が手掛けた唐の都を舞台にした物語にもかかわらず、 前代未聞の“日本語吹き替え版のみ”という形式で公開された日中合作映画『空海 KU-KAI〜妖貓傳』。 角川&東宝が仕掛けた“空海押し”の宣伝が功を奏し、映画館にはそれなりに客が入ったものの、 宣伝内容と実際の作品とのギャップがあまりにも激しく、評価は散々。 (↓)こちら、公開一週目の興行成績ランキング。 確かに、このご時世で、中国人監督の作品が、ランキング初登場2位は快挙である。 ただ、ご覧になって分かるように、評価が3点に満たないのは、トップ10の中で『空海』だけ。 さらに、上位5位に目を向けると、4点に満ちていないのは『空海』のみ。 動員数や収入といった表面的な数字と、客の満足度に、著しい差があるのは、一目瞭然。 その後は、話題作の公開が目白押しな上、悪評が広まり、 一週目の最高位2位を最後に、ランクはズルズルと下がる一方。 ★ 『空海 KU-KAI』字幕版公開!両社もさすがにテコ入れを考えたようで、あの悪夢の公開日からちょうど一ヶ月後の2018年3月24日(土曜)、 全国19の劇場にて、オリジナル中国語音声+日本語字幕版が公開! 「なおも快進撃を続けている本作だが」…??! 本当に快進撃を続けていたら、字幕版の公開は無かったものと推測。 角川&東宝は、今回の上映方法、宣伝方法の誤りを感じつつも、 今さら、失敗を公に認めるわけにもいかないから、 「リクエストに応える形でインターナショナル版の上映を決定」などと恩着せがましい言葉で繕い、 急遽字幕版の上映を準備したのであろう。 この文章では、染谷将太の中国語吹き替えを行った楊天翔(ヤン・ティエンシアン)についても触れている。 オリジナル中国版を公開したところで、 今度は、「えっ、染谷将太本人の中国語じゃないの?!」と新たな苦情が出ることを察し、 事前に予防線を張っておいたのであろう。 この“予防線”を読み、日本語吹き替え版のみという前代未聞の上映方法をとった一因は、 やはり私が想像していたように、染谷将太の声が中国人声優によって吹き替えられてしまったため、 “染谷将太、全編中国語の台詞に挑戦!”と宣伝に使えなくなった事も大きかったのではないかと 改めて感じた。 でもね、例えば、『真夜中の五分前』(2014年)で三浦春馬に求められた中国語と、 『空海』で染やんに求められた中国語では、レベルが格段に違うから、仕方がないのよ。 それに、中国で、染やんの空海が好評なのは、楊天翔の吹き替えの力も大きい。 楊天翔の吹き替えは、とても自然。 彼、キャリアはまだ数年の若い声優だけれど、テクニックはすでに一流。 今現在日本で放送中のドラマ『開封府 北宋を包む青い天〜開封府傳奇』の中でも、 彼が担当している張子榮には聞き入ってしまう。 日本語吹き替え版で良いのなら、ちょっと待てば、どうせすぐにテレビで放送するであろう。 …しかも地上波で。 私には、妥協して日本語吹き替え版で観るという選択肢が微塵も無かったので、 これでようやく理想の形での鑑賞が可能になった。 待った甲斐がありました。 だからと言って、角川&東宝に 「観衆の声に耳を傾け、期待に応えてくれてありがとう!」などと感謝する気はサラサラ無い。 詐欺まがいの宣伝を展開せず、最初から字幕版も上映していたら、 今回のような混乱は起きなかっただろうし、罪のない作品を無駄に傷付けることもなかった。 “インターナショナル版”などという呼び方が、これまた言い訳がましくて、イヤラしい…。 通常、外国語映画を、オリジナル言語で公開する場合、 それをわざわざ“インターナショナル版”などとは呼びませんから。 (むしろ、RADWIMPSの挿入歌まで押し込み、邦画テイストに作り替えた吹き替え版を、 “ドメスティック版”と呼びたい。) あとねぇ、白楽天を演じている主演俳優・黃軒(ホアン・シュエン)の名を、 このまま誤った“ホアン・シュアン”で押し通すのもやめてっ…!!! 相手が日本人なら、例えば、“ビートたけし”を“ビートつよし”と誤表記したら、 すぐにお詫びと訂正を出すでしょーが。 中国人の名なら、どうせ誰も分からないから(←残念ながら、これ程度の中国語を解する人は大勢いる)、 ダンマリを決め込み、押し通せば、誤表記も真の名として定着するから大丈夫とでも考えているのか…?! 大企業としての自覚や責任がまったく感じられない。 今どき、こんな初歩的な中国語さえ判る社員が居ないなんて、御社の格が知れますわヨ。 黃軒は、本当に良い俳優なので、この愚かな2社のせいで、 この先、“ホアン・シュアン”にされてしまうのかと思うと、残念でならない。 『空海』を観て、この俳優いいなぁ〜と思った方は、 彼のことを、ちゃんと“シュエン(軒)”と呼んであげて下さいませ。 こちらの“大陸男前名鑑:黃軒”で。 今回の一件での不幸中の幸いは、中国語作品を日本語吹き替え版のみで公開し、コケた事。 これがもし成功していたら、 今後、日本で、中国語作品の吹き替え版上映スタンダード化が加速していったかも知れない…、 と想像すると、ゾッとする。 今後に関しては、まだ油断が出来ないし、改善すべき点も多々あるので、 戒めの意味をこめ、2ツの記事を改めて以下にリンクしておく。 あっ、そうそう、最後にあと一言。 今回、SNS等を通し、「字幕版が観たい!」と声を上げて下さった多くの皆さまに感謝いたします! |

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お〜ほほ、わ〜い! 「インターナショナル版」…本当に言い訳がましい、へっ!
でも、待っていた甲斐がありました。喜ばしい結果になったのも、mangoさんが取り上げてくれたおかげです!
原作を読んでいるので、全く空海の話とは思っていないので、単純に楽しめそうです。
2018/3/15(木) 午後 7:51 [ 二胡ちゃん ]
ニュースを知ってこちらに着ましたら、さっそくニュースにされていましたねw
まずは字幕版(私もインターナショナル版とは言いたくないです)公開となったのは、次に続く作品のことも考えてのことでしょう。
そっぽ向かれたら困りますもんね。
相変わらず「ホアン・シュアン「」だし、きっとわかっていないんだろうなあと思いつつ、
大画面で見ることができるなら、もう一度行ってみてもいいかな、と・苦笑
私みたいなファンも狙っているんでしょうね、
まあ仕方ないなとつぶやきつつ、次回作の時もしっかり目を開いて見守っていますよ、角川、東方さん!
2018/3/16(金) 午後 4:25 [ hos***** ]
二胡ちゃんさん:
角川&東宝が“日本語吹き替え版のみの上映は勿論大成功だった”という
自分たちのメンツを守りつつ、
本来メインで上映すべきだったオリジナル中国語版の公開に踏み切るためには、
それに何か特別感を持たせないとマズイから、
“インターナショナル版”などという意味が分かるような分からないような
ビミョーなヴァージョン名を掲げる必要があったのでしょうね。
以前観た予告編に付いていた日本語字幕が、酷い物だったので、
今回の上映にあたり準備した字幕もどれ程度なのか怪しいものですが、
それでも、吹き替え版よりは遥かにマシだと思うので、
この機会に映画館の大スクリーンで鑑賞いたします。
…で、一日一回レイトショウのみの上映なんて事だったら、怒り再びですが。
2018/3/16(金) 午後 8:55
東宝に送った字幕上映についての問い合わせに対する、お返事メールがさきほど届きました!
こういうところはさすがに抜かりがないですw
2018/3/16(金) 午後 9:00 [ hos***** ]
hos*****さん:
外国語映画を、日本語吹き替え版のみで公開という事自体、前代未聞ですが、
その後、慌ててオリジナル言語版を公開するなんて、恐らく前例が無いですよね。
余程苦情が殺到したのではないでしょうか。
不幸な事に、今のところ日本に入って来ている黃軒出演作の内一番の大作が『空海』なので、
他作品も“あの『空海』のホアン・シュアンが出演”と宣伝し、
どんどん“ホアン・シュアン化”が進んでしまうんですよね。
ファンとしては、本当に残念でなりません。
もし時間が巻き戻せるなら、最初からマトモな字幕を制作し、邦題を『空海』にせず、
ポスターなどのヴィジュアルを趣味良くし、キャスト名の表記も正し、
キチンとした形で公開して欲しかったです。
唯一良かった点は、今回の二社のやり方が、誰の目にも明らかな失策だったことです。
この先、中国語作品を日本語吹き替え版のみで公開することは、難しくなったと思います。
それでもやったら、本物のバカですね。(充分本物のバカだから、やりかねませんが。)
2018/3/16(金) 午後 9:26
hos*****さん:
うわっ、本当に抜かりなし(笑)!
2018/3/16(金) 午後 9:28
実は21日から台湾に行き、帰国が29日なんで、上映時間を調べようと思ったら、たった2館でしか上映しないんですね。
http://theater.toho.co.jp/toho_theaterlist/ku-kai_movie.html
しかもすでに新宿では、吹き替え版も夜一回のみの上映だしw
ほんとにレイトショーでの上映になりかねませ〜〜〜ん!
私が帰国するまで上映してくれているかな〜(ほとんど期待薄ww
近いうちに上海にも行きたいと思っているんです、友人が駐在しているので。でも家族がいまいち乗り気じゃないんですよね、
ネガテイブな情報ばかりなので。
あのでか〜い光景を、一度体感してみたいです!
2018/3/18(日) 午後 1:56 [ hos***** ]
hos*****さん:
上映期間中のスケジュールを一気にバッと出していた昔と違い、
今は、毎週ギリギリに翌週のスケジュールを更新するようになったから、
予定を立てる上で、不便なことが多いんですよね。
私が、さらに懸念しているのは、ちょうど春休み興行の時期だという事です。
良い時間帯や大きなスクリーンは、やはり新作に当てる気が…。
苦情に対処するために、形ばかりの公開をしたら、火に油を注ぐだけだと思いますが…。
旅行先選びは、個人の好みによるので、何とも言えませんが、
私個人的には、上海と北京が選択肢だったら、断然北京派なんです。
日本とはまるで違う、その“でか〜い光景”を感じられるのが、北京の方なので。
でも、私の知人のヨーロピアンたちは、北京より上海派が多いようにも見受けます。
ご友人の駐在中なら、乗り気じゃないご家族も、重い腰を上げ易いのでは。
取り敢えずは、近々の台湾旅行を楽しんでいらして下さいね!
2018/3/18(日) 午後 4:08
あ〜あ…今更だけど納得。オトナの事情
何かの間違いかな??間違えて日本語選んじゃったのかな?
と妹を誘って再度見に行った時に「吹き替えのみ」という事実を知り泣き寝入りしました
何が好きで鼻に詰まった声を聴きとらねばならぬのだ?この作品は全編中国語だろうよ!と
後日、インターナショナル版(?!)で改正されたんですね
2019/7/1(月) 午後 11:38 [ maco ]
macoさん:
コメントに気付かず、申し訳ありません。
そう、外国映画が、吹き替え版でしか上映されないなんて、普通は考えませんよね。
一ヶ月後に慌てて字幕を付けて上映したのは、非難の声が余程多かったからだと思います。
なお、こちらの旧ブログは、一応公開はしているものの、すでに実質閉鎖しております。
コメント欄も、近い内に、運営側から閉鎖され、使えなくなります。
『空海』関連の記事は大方新ブログに移行済みなので、コメント等はそちらの方でお願いいたします。
2019/8/8(木) 午後 8:39