旧 東京倶樂部★CLUB TOKYO:平成館

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武俠小説の大家、金庸(きん・よう)が、
2018年10月30日午後5時頃、香港跑馬地の養和醫院にて、肝臓癌のため逝去。
1924年、浙江海寧出身の先生、享年94歳。


私が物心ついた頃には、すでにビッグネームで、
おかしな話、現存の人物なのか、はたまたすでに故人なのかも分からないほど伝説化していた。
「金庸は清代の作家」と説明されれば、真に受けてしまうような、そんな感じ。
なので、正直なところ、訃報を知っても、当初ピンと来なかった。
金庸先生は、日本にも根強いファンが大勢いるから、そんな事を言ったら、怒られてしまいそうですね。
(“きんよう”で一発漢字変換できる数少ない現代華人作家である。)

金庸小説を一冊も読んだことが無い私が、それでも金庸に一種の親しみを感じるのは、
<射蟇冤済>、<神俠侶>、<天龍八部>、<笑傲江湖>、<鹿鼎記>等々
映像化された作品が多いのも一因。
それらは、一度に留まらず、数十年前から未だ現在進行形で繰り返し映像化され続けている。
日本だと、どんなにベストセラーでも、ここまで何度も何度も繰り返し映像化される小説は無いのでは。
なんでも、<神俠侶>は8回、<射蟇冤済>に至っては10回も(!)映像化されているのだとか。
作品に登場する人気キャラを演じるのは、
美男美女俳優にとっての出世街道だったり、名誉にもなっているように見受ける。


例えば『射蟇冤済』。

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1983年版で黃蓉を演じ、大ブレイクした香港の翁美玲(バーバラ・ヨン)は、
その後間も無く26歳の若さで亡くなり、話題騒然。


『神俠侶』だと、日本で現在放送中の2014年版では、
親しみ易さがウリでポッチャリ気味の陳妍希(ミシェル・チェン)が、
美女のハズの小龍女を演じるには役不足、“小龍女”ならぬ“小籠包”!とバッシングされたが、
それも注目度が高いゆえであろう。

ちなみに、過去の『神俠侶』だと…

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こちら、1983年版『神俠侶』で楊過&小龍女を演じた
お馴染み劉華(アンディ・ラウ)&陳玉蓮(チャン・ヨクリン)。

比較的最近だと…

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2006年版の黃曉明(ホァン・シャオミン)&劉亦菲(リウ・イーフェイ)コンビは好評。



直接的な映像化以外にも、例えば、<射蟇冤済>からインスピレーションを得て撮られた…

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王衛家(ウォン・カーウァイ)監督の『楽園の瑕』(1994年)のような作品もあるし、
中華圏では一般人のみならず、映像作家も金庸の洗礼を受けて成長した人が多いのでしょうね。




そんな訳で、中華圏では、昨晩から、
映像化作品で金庸小説を回顧したり、金庸絡みのエピソードが語られたり、金庸の訃報で持ち切り。
映像化作品が多いため、当然、それらを撮った監督ら制作者も演じた俳優も大勢いて、
それぞれが、微博などを通し、哀悼のコメントを発表している。

2008年度版『射蟇冤済』の郭靖役が好評だった胡歌(フー・ゴー)もそんな一人。

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胡歌は、2006年、『射蟇冤済』の撮影中に、死者を出すほど大きな交通事故に遭い、顔を激しく損傷。
そのせいで撮影はストップし、制作者側は、資金が途絶えることと、版権の満期が迫る危機に陥るのだが、
事情を知った金庸は、諸権利の延期要求を快諾。
胡歌に対しては…

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「渡过大难,将有大成,继续努力,终成大器
(大難を乗り越えれば大成し、努力を続ければ遂には大器と成す)」という直筆のメッセージを送り、
励ましたという。
そんな事もあり、胡歌は、『射蟇冤済』にも、原作者・金庸にも、深いは思い入れが有るのでしょう。
「人生の困難な時期に、先生の励ましと支持が無かったら、自分も唐人も今日までやって来られなかった。
先生の義侠心は小説の中にとどまらず、先生の生命にまで宿っていた。」と哀悼をメッセージを出している。




私自身は、全然武俠マニアではないけれど、
それでも、金庸ほど文学、芸能の世界に強い影響を及ぼし、一時代を築いた作家となると、
ただただ感服するのみ。
金庸小説の日本語訳版が、文庫化されるとかいう話は、その後どうなったのでしょう?
もしかして、もう文庫本になっているの?
もし、まだなら、この機会に、文庫化が進めば良いですよね。

最後に改めて、金庸先生、安らかに…。

閉じる コメント(6)

金庸作品は、徳間文庫で全巻揃っています。装丁も、もう何度か変わっていますが、
李亜鵬版「笑傲江湖」画像付の版が、私は好きでした。
昨年「琅?巳榜」を初見して以来、胡歌さん関連サイトを読ませていただくようになりましたが、「utauta」と名乗っています。
初めてのコメントで失礼します。

金庸先生の冥福を祈ります。

2018/11/2(金) 午後 3:44 [ uta***** ]

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utautaさん:
すでに絶版になっていると聞いた気がしていたのですが、
ガセ情報、もしくは、私の記憶違いだったようですね。
過去には、李亞鵬が装丁に使われていたこともあったのですか。
『笑傲江湖』も『射蟇冤済』も、
李亞鵬版は、日本でも観ている人が、多分多いからでしょうか。
情報ありがとうございました。

2018/11/2(金) 午後 9:23 mango

Web情報で、絶版…というコメントは、私も見ました。書店で見かけたのは、そんなに以前のことではなかったと思うのですが。
確認が行き届いていませんね。
すみません。

uta…

2018/11/3(土) 午前 9:03 [ uta***** ]

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utautaさん:
今試しに徳間書店の“金庸公式サイト”というのを覗いたら、
<鹿鼎記>が新刊扱いになっているのに、
“詳しくはこちら”をクリックすると、そのページが消されていました。
かと言って、2005年発売の<射蟇冤催繊篥はフツーに定価で販売されているし、
もしかして、増刷せず、当時の在庫を売り続けている状態なのかも知れませんね。
(で、売り切った時、どうなるのかは分かりませんが…。)

2018/11/3(土) 午後 6:26 mango

せっかくのシリーズですから、なくならないでほしいですね。何度か処分してしまい、買い直したりしましたが、絶版になってしまうと大いにショックです。

2018/11/3(土) 午後 8:36 [ uta***** ]

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utautaさん:
…ですよね。

2018/11/5(月) 午後 8:44 mango


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