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日本に帰る日がやって来た。
ロサンゼルス空港までは,電車を乗り継いで行く。
ラスベガスからロサンゼルスに到着した日,空港からダウンタウンに向おうとすると,電車が
何らかのトラブルで不通となっていて,振替輸送というハプニングを経験したこともあり,もう
不通区間は解消しているだろうかと気になって,ロサンゼルス市交通局のホームページを
チェックしたが,何も掲載されていない。
ホテルをチェックアウトした後,帰路便の出発が夕刻であることから,時間を持て余すことに
なるので,あの不通区間だった駅まで,確認に出かけることにした。『7日間有効』 の交通
カードを持っているので,一日に何回電車に乗っても,運賃をその都度支払う心配はない。
電車は全線で正常運行されていることが確認できた。
乗換え駅でエレベーターの位置も確認した。スーツケースを持って乗換えするときには,駅の
構内の様子がわかっていないと,とてつもない遠回りをしてしまうことがある。
ホテルに戻り,ベルデスクで預かってもらっていたスーツケースを受け取った。
再び,電車に乗って,空港に向かった。
最初は混んでいたが,次第に席が空いてきたので,二人席に腰をおろした。
ところが,何かに濡れている席に座ったようだ。座る前にはシミなどは見えなかった。
ちょっと手で触って,臭いをかぐと,おしっこの臭いである。
人間のものか,動物のものかは,はっきりとはわからない。
我慢できないほどのものではないので,そのまま,空港への接続駅まで座り続けた。
空港接続駅から空港までは,連絡バスである。
もう,座るわけにはいかない。立ったまま,吊り輪を掴んだ。
気にすれば,少し臭う気もするが,周りの人は気づいていないようだ。
空港に着いて,早速,ズボンと下着とシャツを着替えた。
空港ロビーの隅の方にあるトイレに近く,人気の少ないところで,スーツケースを開けた。
帰国するために,きちんと詰めた荷物から,着替えを取り出した。タオルは洗面台のお湯で
絞ったものと乾いているものを数本づつ持って,個室に飛び込み,何度も身体を拭いた。
汚れた衣類とタオルは,もったいないが,ビニール袋に入れて,全てゴミ箱に捨てた。
応急処置だったが,もう,あの臭いはしなくなった。飛行機に乗っても大丈夫であろう。
早く機内に入り,ワインでも飲んで,『お清め』 をして,この悪夢を忘れたい。
( 『アメリカ旅行記』 一覧 )
http://blogs.yahoo.co.jp/swl_information/folder/1130868.html?m=l
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