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ポーランド旅行記

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5時間半の鉄道の旅を終えて、定刻どおり、古都クラクフの中央駅に到着した。
列車から出ると、ホームにも雨が吹き込んでいたが、駅頭に立つと、大雨であった。

大雨の中を、荷物を持って、宿泊するホテルを探し回るのは、道に迷うと大変なので、
連れ合いは荷物の見張りを兼ねて駅の待合スペースで休み、先ずは、私が印刷して持参
したグーグルの地図を頼りに、ホテルの位置確認に出掛けることにした。

グーグルの地図では、駅前から東に向かって直進すると、大通りの交差点に出るので、
そこを左折すると、右手にクラクフ経済大学がある。その正面ゲート前を左折すると、
ホテルに到達するはずであった。

ところが、大通りの交差点は立体交差になっていて、左折する歩道などはない。
階段かエレベーターで地下に下り、地下道を通って、大通りの反対側に行き、再び階段
かエレベーターで上がる必要があったが、一人でエレベーターに乗るのは「省エネ」に
反するので、階段を上り下りした。
傘を差していても、雨に濡れてしまったが、大きな苦労をすることもなく、ホテルの受付
デスクのある棟を見つけることが出来た。ホテルと言っても、アパート(マンション)群
の一棟のうち、幾つかの部屋を旅行者に使用させる形である。

チェックイン開始時刻まで、30分ほどあるので、一旦、駅に戻り、連れ合いと共に
スーツケースを牽いて、ホテルに向かって、再スタートした。
交差点の降下用エレベーターは故障していて、傘を差したまま、重いスーツケースを
持って、階段を下りざるを得なかった。
地下道を歩いて、今度は、上昇用エレベーターに乗ろうとして、ボタンを押した。
ドアが開いて乗り込もうとした瞬間、薄暗いエレベーターの床に寝転んでいる男の姿が
目に入り、ビックリして、直ぐに現場を離れた。彼は、酔っていたのか、ホームレス
だったのか、判らないが、本当に怖かった。
再び、傘を差し、スーツケースを持って、階段を上った。
雨と汗で、びしょ濡れになって、ホテルに到着した。

(「ポーランド旅行記」一覧)
https://blogs.yahoo.co.jp/swl_information/folder/1147858.html?m=l

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欧州諸国を鉄道で旅行する場合は、"EUROPEAN RAIL TIMETABLE" が必携である。
しかし、この時刻表は高価であり、今回の旅行のように一つの国だけを旅行する時は
限られたページしか読まないので、われわれは市立図書館で借りてきて、必要箇所を
コピーして持参した。

北部の港町グダンスクから、首都ワルシャワを経由、南部の古都クラクフまで、高速
鉄道に乗った。日本で言えば、仙台から東北新幹線で東京に出て、東海道新幹線に乗り
換えて京都に向かうようなものである。
ワルシャワで乗換えることなく、グダンスクからクラクフまで直行する列車に乗りたい
のだが、時刻表ではグダンスク→ワルシャワ間、ワルシャワ→クラクフ間の時刻表が
別々に掲載されていて、ちょっと見ただけでは、直行列車があるのかどうか読み切れない。

そこで、旅行代理店に電話で教えを乞うと、時刻表に掲載されている列車番号の下に
クラクフの頭文字「K」のマークがついている列車がクラクフ直行の列車だと、丁寧に
教えてくれた。
日本の新幹線も、札幌駅から鹿児島中央駅まで、乗り換えなしの直行で走ったら、面白い
だろうと思われた。

グダンスクを8時47分に発ち、クラフクには14時16分に到着する。約5時間半の旅
である。われわれの乗る列車は始発がグディニアで、空席が目立つままグダンスクに到着
したが、そこで、われわれを含む相当数の客が乗車すると、ほとんど空席はなくなった。
出発した時には、空は晴れ上がっていたが、南下するに従って、雲行きが怪しくなり、次第
に雨が降り出した。

発車して間もなく、5日前の乗った時と同様に、簡単な朝食がサービスされた。
われわれの乗った車内では、残念ながら、今回もインターネットが通じず、私はコーヒーを
飲みながら、車窓の移り変わりを楽しみ、連れ合いは、いつも持ち歩いている文庫本を読ん
で、時間を過ごした。

お昼前にワルシャワ中央駅に到着すると、ほとんど全員が降りてしまい、代わりに乗り込んで
きた乗客は2〜3人で、車内はガラガラ状態になった。
新たに乗車した客に、ランチ(と言っても、朝食と同じもの)が配られた。ワルシャワで
降りることなく、通しで乗り続けているわれわれにも、新規の乗客と同じように配ってくれ
るかなと期待していたが、ちゃんとチェックされているようで、そうは問屋が卸さない。
それでも、飲み物だけは自由に幾らでももらうことが出来た。有料のランチを頼むことも
出来たが、ずうっと座りっ放しではお腹も空かないので、自分で持ってきていたドーナツを
食べて、昼食代わりにした。

(「ポーランド旅行記」一覧)
https://blogs.yahoo.co.jp/swl_information/folder/1147858.html?m=l

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グダンスク滞在、最後の日、聖母マリア教会を訪ねた。
聖母マリア教会は、レンガ造りの教会としては世界最大級で、1343年から
約160年を費やして建設されたという。訪ねたときは、前年に始まった修復
工事が、まだ続いていたが、主要な歴史的文物は見学することが出来た。

15世紀に作られたという天文時計と、制作時期・作者不詳と言われるピエタ像
(聖母子像)は圧巻である。
特に、キリストを抱く聖母マリアの彫刻は衝撃的で、釘付けになってしまった。
キリストの右腹の傷口から血が流れ出ている。そして、聖母マリアの慈悲深い
表情が印象に残る。

(「ポーランド旅行記」一覧)
https://blogs.yahoo.co.jp/swl_information/folder/1147858.html?m=l

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グディニアの海岸から駅に戻る途中、お腹が空いたので、昼食を食べようと思い、
レストランを探した。美味しそうなパンを並べたカフェがあった。美味しそうな
すし屋さんがあった。美味しそうなポーランド料理のお店もあった。
しかし、なぜか分からないが、どの店にも入る気がしない。

諦めかけたとき、ふと、小さな店が目に入った。
様子をみていると、紙袋に入った食べ物を持った人たちが、次から次とお店から
出て来る。店の前にある看板を見ると、チョークで「スープ」と手書きしてある
のがわかった。ここはスープの専門店で、地元の人々には人気の店らしい。

ドアを開けて店内を覗くと、テーブルが10席ほどあったが、ちょうど二人連れ
の客が席を立ったので、われわれはそこに座った。カウンターには娘と思われる
女性が立っていて、奥の調理場では母親と思われる女性がせっせと働いていた。
母娘で切り盛りしているのであろうか。
何かを注文しようにも、言葉が全く通じないので、もじもじしていると、一番奥
の席に座っていた男性が、英語で助け舟を出してくれた。
おかげて、隣りと、その隣の席の人が食べていたスープが美味しそうだったので、
その二つを指さして、「あのスープと同じものをください」と頼むことが出来た。
加えて、パンも頼んだ積りだったが、それは通じなかったようだ。

娘さんが調理場からスープを取り、カウンターに並べた。われわれは、それを
受けとって、自分たちのテーブルに運んだ。
セロリやジャガイモなどが入った野菜スープ、もう一つは肉と玉ねぎなどが入った
トマト味のスープだったが、パンがなくても、これだけでお腹いっぱいになった。
スープは両方とも、ちょっとだけ酸っぱ味があるものの、何と日本人の口に合う
ことか、これはポーランドの料理なのかと不思議に思えるほどだった。

店内をチラッと見渡すと、ほとんどの客がスープだけを食べているようだ。
勤め人と思われる男性も女性も、カウンターでスープだけを買って、持ち帰って行った。
職場に戻って、皆んなでワイワイガヤガヤしながら、美味しく食べるのであろうか。

5月の寒風にさらされて冷え切った身体が、このスープを食べて、芯から温まって
きた感じがした。
再び、ローカル列車に乗って、グダンスクに戻る。

(「ポーランド旅行記」一覧)
https://blogs.yahoo.co.jp/swl_information/folder/1147858.html?m=l

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グディニアの町は、5月も半ばだというのに、寒風が吹いていた。
駅前でバスを待つ人々は少なく、彼らは皆んな厚いコートをまとっていた。
われわれも、グダンスクのホテルを出るとき、相当寒いと感じたので、コートと
マフラーを持ってきていた。早速、それを着て、海辺の公園に向かうバスを探した。
しかし、バス停の表示はポーランド語だけで、全くわからない。

仕方なく、歩くことにした。歩けば、町の様子も知ることができる。
空は曇っていたので方向感覚が取れないが、電車は北に向かって走って来たから、
電車の進行方向の右手、即ち、東に向かって歩けば、海岸に出るはずだ。

4ブロックくらい歩いたところで、大型船の積み下ろし岸壁が見えてきて、行止り
となった。困り果てていると、通りすがりの年配の女性が、英語で声を掛けてくれた。
公園は、右に1ブック歩いたら、そこを左に曲がるのだと、教えてくれた。

海岸の公園には、幾つかのモニュメントがあり、晴れていれば素晴らしい眺めだろう
と思われたが、生憎、この日はどんよりと曇っていて寒く、駐車場はガラガラ、散歩
する人もほとんどいない。それでも、20人ほどの小学生のグループが2組、先生に
引率されて、ピクニックに来ていた。後で分ったことだが、彼らは、ピクニックが
主目的ではなく、公園の端にある水族館の見学に来ていたようだった。

海岸に立つと、左手には、大型貨物船が浮かぶ遥か向こうに、バルト海に突き出ている
ヘル半島の先端が見えた。右手に目を移すと、岸壁に座って、釣りを楽しんでいる人が
数人いて、そのちょっと先には、コンクリートブロックの上に「人魚姫」ならぬ、「思索
する少女」のような像が建っているのが見える。

ここに立っていると、とにかく、寒い。
早々に海岸を離れて、水族館に向かった。「リニア割引」で入館することが出来た。
バルト海に生息する生物を中心に展示されている。ここでも、解説はポーランド語のみで、
それぞれの展示物の標題だけは英語の表記があるので、それを頼りにして観て回った。
幼稚園児や小学生などの団体で館内は賑わっていて、先生の制止にもかかわらず、子ども
たちのおしゃべりと悪ふざけが終わらないのは万国共通である。

(「ポーランド旅行記」一覧)
https://blogs.yahoo.co.jp/swl_information/folder/1147858.html?m=l

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