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『海辺のカフカ』(新潮文庫)は村上春樹の10番目の長篇で2002年に出版されるやベストセラーになりました 東京中野区から四国高松市へ田村カフカ少年とナカタさんの不思議な旅路が魅力たっぷり描かれていて読みごたえありました
このファンタジックな物語は意味不明なエピソードがてんこもりですが唯一無二の村上ワールドを堪能できて大満足でした
エピソードでは少年と佐伯さんをめぐるセクシャルな関係は物語の進行上必然との解釈もできますがどうにも作者の強い願望が注入されている印象さえもちました
◆村上春樹 既読本 風の歌を聴け(講談社文庫) アフターダーク(講談社文庫) 1Q84(新潮文庫) |
日本長篇小説60
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詳細
海外長篇小説100はおかげさまである程度目途がつき、
今度は国内の長篇小説に挑戦していきます。
日本の長篇小説は大長編が少ないので今度は比較的ラク?
2012年4月からスタートします。
母国の名作連峰のステキな感動、とても楽しみです。
(追記2013年1月1日)セレクト数を80作品から60作品に
変更しました。選りすぐりの傑作秀作に絞って
読んでいきたいですね
今度は国内の長篇小説に挑戦していきます。
日本の長篇小説は大長編が少ないので今度は比較的ラク?
2012年4月からスタートします。
母国の名作連峰のステキな感動、とても楽しみです。
(追記2013年1月1日)セレクト数を80作品から60作品に
変更しました。選りすぐりの傑作秀作に絞って
読んでいきたいですね
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『枯木灘』(河出文庫)は中上健二の代表作で今年1月に新装版が発売されました 読みごたえ抜群との噂は本当で紀州熊野のうらびれた街を舞台に重量感あるストーリーが現在と過去を交錯しながらパワフルに進行します 多くの血縁関係者が右往左往して複雑に絡み合う展開を作者は手際よく交通整理していて独特の感性と才能を感じました
ただ本書は迫力みなぎる関西弁(和歌山弁?)が炸裂していて関西人アレルギー者に厳しい長篇小説かもしれません
谷崎潤一郎が描いた『卍』(新潮文庫)の関西弁はとても美しかったですが
◆積読状態の『アブサロム、アブサロム!』(岩波文庫)をこの機会に読みます |
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『敦煌』(新潮文庫)は『天平の甍』とともに井上靖の代表作といわれています
かなり前に映画化されたことでその知名度がグンと上がったような気がします
本書は歴史ロマンをはじめ恋愛や友情などさまざまな要素がてんこ盛りの意欲作という印象が強いですね
大長編にせずに300頁程度のコンパクトに凝縮した作者の手腕にも脱帽です
メインキャラ3人(趙行徳・朱王礼・尉遅光)の人物像も個性豊かに丹念に描かれていて彼らの生きざまに強く共感した読者もきっと多かったのでは?
ただ少し残念だったのは主人公趙行徳は2年間の西夏留学をしますがこの留学の場面がまるまる省略された点です
そもそも物語の起点は行徳が西夏人の気質に関心をもったことにあるのですから
★★★★
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『雪国』(新潮文庫)は川端康成の代表作で日本文学の最高峰とか不朽の名作とか一般に評価がとても高いのですがそれに偽りはなかたですね
日本美の極致があふれていました
特にすぐれていたのはなにげない会話で主人公の島村と駒子の愛情や情愛をうまく表現したところでしょう
このあたりは川端康成の魔法のような魅惑の語り口の面目躍如でした
一眼レフの連写で撮ったかのような叙情豊かな温泉町の風景が目に浮かびました
本書はいわゆる不倫小説なのですが不思議とさわやなか印象が強く残りましたね
というわけでたいへん遅くなりましたが新年おめでとうございます
今年もひきつづきよろしくお願いいたします
世界中で戦争のない平和な2014年になってほしいですね
★★★★
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ところがうれしい誤算で本書は既読の三島作品でもっとも骨太で読みごたえがあると同時に三島の文学的才能を改めてまざまざと感じ取れました
先の読めないストーリーもたいへん魅力的でしたがとくにすぐれていたのは構成力で最大の読みどころは主人公の悠一が老作家が仕掛けた罠(計略)でどれだけ操られどこまで踊らされるのかでしょう
切れ味の鋭いきびきびとした展開手法もさすがでした
2部構成で第1部のほうが完成度が高いでしょう
数少ない不満としては悠一の描き方で彼の同性愛者的言動はあまりに類型的で意外性が少なすぎました
もうひとひねり工夫が欲しかったですね ★★★★
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