見て参りました。『仮面ライダーTHE FIRST』の続編『〜THE NEXT』。
仮面ライダーとはなんぞや、という正統派意見から原作を踏襲した内容であったの対し、今回はテイストをガラっと変え、続編を意識しないものになっていた。
ここが大事なポイントで、脚本を書く上で“続編”という形に固執してしまうと、以外に前回と代わり映えしないものになっていまうことが多い。その難点をテイストを変えることで解消している。
リファインデザイン
前作でも大いに話題になり、見事に旧ライダーを現代風にアレンジした出渕裕が今回もキャラクターデザインを担当。新キャラクターであるV3を始め、往年のキャラをこれまた現代風にリメイクし、復活させた。
1号はご存知の通り、いわゆる”桜島カラー”をベースにかなり印象を変えているのに対し、2号には大きな変化は無い。ここにキャラの性格が出ているように思えておもしろい。本郷は傷ついたスーツをちょいちょい直している。スーツのラインにも色が付いたし、メットも明らかに塗り直されている。それにマフラーにいたってはほぼ新品のままのように思える。それに対し2号は色に深みが増し、ヒビ、錆などが増え、特に修復はされていないように見える。ただショッカーマークだけは削られており、そこが一文字らしさと言える。唯一、ヘッドラインの後部が三角に変わったようだが、思い切ってブラックヘッドにしてしまっても良かったかもしれない。それは是非『THE THIRD』で(笑)。
注目のV3は見事というほかないほどのデザイン。オリジナルもかなりド派手な印象で、どうやっても『THE FIRST』の世界観には不向きと思われた。それをかなりシャープで鮮麗され、イメージそのままでリファインされている。1、2号がしゃくれ顎だったのに対し、V3はそうではない。そういった若干の違いもシャープさを印象つけているのだろう。初公開時は白い大きな襟が無くて若干の違和感があったが、現在ではまったく感じなくなった。むしろ2枚のマフラー、ダブルタイフーンにV3の文字を残してくれたことに拍手を送りたい。そうなると腰に下げたV3ホッパーを使わなかったのが残念に思える(笑)残念なのがハリケーンである。デザインやカラーリングそのものは悪くないのだが、これにV3を乗せるには少しチープするぎる気がする。
パンフレットを読むと、出渕さんの要望には要所要所に「派手にしないで」とのト書きが見えるが、実際には変更されている点が多い。例えばV3の頭部。赤銅色との指定に対し、現物はワインレッドになっている。もちろんオリジナルにより近いのはスーツのほうだが、デザイン画の絶妙なカラーリングも見てみたかった。また、ショッカーライダーのマフラーは山吹色で、との指定だが、見事にレモン色になっている。これは暗がりのシーンが多かったための配慮だろうか?それにしてもショッカーライダーは暗いとこで戦われると、それこそ1号や2号と見分けがつかなくなった(苦)。
一方、ナノロボットによってパワーアップを果たしたショッカー怪人は、デストロン怪人をモデルに大胆にデザインされた。ハサミジャガー=シザーズジャガーときたらカメバズーカ=バズーカタートルといいたくなるが、接近戦には向かないということで刃物系怪人がセレクトされ、ノコギリトカゲ=チェーンソーリザードが登場することになった。前回の蜘蛛男や蝙蝠男のように現代風に(僕から言わせりゃ“お洒落に”)デザインされ、今回は武器を装備するところからややメカニック的な要素も含んでいる。前回もそうだが、出渕怪人はパッと見SF感が漂うのだが、よく見ると現実的な物で作られているのが解り、二度おいしいデザインである。こうなるとショッカー〜デストロンの怪人をすべてリファインしてもらいたいものである(笑)
ストーリー
今回も巨匠井上敏樹(皮肉)が脚本を手がけている。一文字のぶっとびセリフ(「よかったな…これでおまえも空っぽじゃないぜ」)が健在だったのはニヤニヤしたが、正直、僕にとっては仮面ライダーでなければ見れなかった物語である。ホラーテイストというのは、本当に”風味"としかとれなかった。もちろんそれでいいのだが、ホラー映画は見慣れているので怖いとも思えないし、それが余計とも思える場面がいくつかあった。結局、芸能事務所とショッカーは関係無く、Chiharuの呪いもショッカーの認知することではなかったのだが、なにか繋がってるのか?と伏線やミスリードがありながら、結局なにも繋がってない。これが井上俊樹のよくやるパターンなのだ。もうさすがに騙されなかった。
結構カット割りが激しかったり、間を持たすところはしっかり持たすというメリハリは効いていたように思えるが1時間50分はライダーアクションの量からしてもいささか長い気がする。この新生ライダーに何を求めるのか。ズバリアクションである。物語もしっかりしてて、ハイターゲットで…なんて言うがこの程度での物語では満足しない。だったらアクションベースにするも良しだが、それだけはやりたくないというのがスタッフの心情だろう。悪くはないが、決して面白い訳でもないストーリーというのが、ライダーアクションに対しての不完全燃焼に繋がる。前回は初見だったということもあり、生身アクション、バイクアクションに度肝を抜かれ、今でこそシンプルなライダーキックも暖かみがあり、込み上げるものがあった。今回は無論、アクションはカッコいいのだが、1号初登場と反転キックのシーンだけしか前回抱いた思いは湧いてこなかったのが残念である。あと残念だったはポスターのメット割れ2号が出なかったこと。ちょっと期待していたのに(笑)。
ラストシーンは観客に困ってもらうためのシーンだそうだが(あとパチンコの宣伝かな?)、観客のあるちびっ子が「続くの?」と親に聞いていたが、僕はこれが次回に続くという期待を持つ事はできなかった。アスカさんのこともあるし、『THE THIRD』でもこの辺はまた無視して違うテイストとストーリーを見せるのであろう。
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