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思うより早く 感じるより早く 地球と火星をつないだ一つの船は 無事に着陸をすることができた といっても火星は空気がほとんど二酸化炭素で構成されている 僕らが普通に生活できる空間ではない 先任者がここでコロニーを立てていたのだ これはどの国も少し前まで知らなかったことで 公表されたばかりなのである このコロニーは収容人数100万人という大規模のもので 中に入ってしまえば全然地球の環境と変わらないという優れものである 「やっとついたね〜、早かったけど長かったかな〜」 「そうだな。まぁこんなもんなのかもな」 「ところでさ、ここってどうゆう構造でできてるの?」 リュカが珍しく興味を持ったようだ とゆうのもリュカはもともとこうゆう建築物には興味を示し 地球にいたころよく付き合わされて各国まわったものだ 「それって、ここ作った人に聞かなきゃわかんないんじゃない?」 「なんだって!ということはここの生活は作ったやつらの手の中ってことか。。。」 「ってことは、僕等を生かすも殺すもそいつら次第ってこと?」 そうだ、確かにそうだ ここにくるまで一切考えなかったがそうゆうことになる ここにいる人達が要らなくなれば簡単に切り離すことができるってことだ マイナス思考はしたくないけれど そういったことを考えてしまう 千秋も自分で理解できないことはあまりしたくないタイプだ だから必要以上にこの問題に反応したのだろう それもしかたなくここでの生活が始まろうとしていた 「そんなことより、この景色を見てごらん どこまでも果てしなく続きそうな道 何も無く僕らを飲み込んでしまいそうな大地を」 「そんなことって。。。」 千秋の発言を押し切るように黒木が話す 「僕らは地球という星を離れ、今この火星という大地にいる それがとても素晴らしい事だと思わないかい?」 今回ばかりは千秋も負けたように黙り込んだ 確かに見たこともない広大な景色が広がっていた 「これから僕らはどうやって活動していくの?」 「どうなるんだろうな、わからないけどただ今は信じて頑張っていこう」 「そうだね、この先は自分達の音楽を信じるしかないね」 こうして僕らの火星での生活は始まった
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FLY
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この宇宙船の中心にあるとても大きい会場 ここにいると本当にここが宇宙船なのかと思うほどである あたりは段々と暗くなり 今にもライブが始まろうとしていた この宇宙船に乗っている人達は大体の人が僕達を知っているだろう だからこのライブはやりやすかった方だ 多分今まで一番だったと思う ざわめく中 一曲目が始まった 飛び交う歓声をかき消すようにリュカのベースから始まる そこから一気に全員の音が重なった 〜歌〜 ここまでどうやって歩いてきたの? きっと誰かの敷いたレールの上なんかじゃなく 自分で選んだ事だろう いつまでも強くありたいと想う気持ちほど弱く 手をつないでありのままの方が僕らは強い さぁ駆け出そう 僕らの未来はきっと輝いて 昨日までの当たり前を越えてゆこう 何も見つからなくても 間違いなんてないだろう 確かなものなんて無くたっていい 希望とかそうゆうのじゃなくたっていい それでもきっと未来は輝くから 〜〜 曲が終わるととても静まりかえっていた 僕らが伝えたいことが伝わっている気がした こうゆうのは自己満かもしれないが それでも満足を得ることができた 「みんな、今日はありがとう! きっと火星についても僕らはライブを続けるからまたな」 そう伝えて僕らは会場を後にした 「今日のライブは良かったな」 「あぁ、いつも間違えるリュカが珍しく間違えなかったしな」 「いつも間違えるわけじゃないよ!」 リュカはちょっとすねた 「リュカはどんどんうまくなってると思うよ 今日は僕のドラムにうまく合ってたからね」 いつもライブの後はしゃべらない黒木がしゃべったのには驚いた ライブでの興奮も冷めやまぬ中 火星には明日の朝にはつくという連絡が船の中を駆け巡った 「意外と早くつくんだね 僕は、ちゃっかり一年くらいかかるのかと思ったのに」 「そうだな、一週間たらずでつくとは俺も思わなかったよ」 以外に早く火星に着く事に興奮している人 不安を抱えて眠れない人 いろんな人がこの船には乗っている だからこそ伝えたいことがあった 今日はゆっくり休むとしよう
明日にはどんな生活が待ってるか想像もできないが なぜだかワクワクしてたまらない きっと未来は輝いてるさ |
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目の前に広がる地平線が僕を圧倒する 何度この光景を見ても慣れる事がない どこまでも果てしなく続く道 地球とは少し離れた星 僕は火星へ去年やっとつくことができた 小さい頃からの夢だったんだ それがやっと叶った ここにはまだ何もない しかし人間、地球人は住んでいる すごい勢いで文明を発達させている こうやって僕らは安定した生活をすることができると同時に 火星をも破壊してゆく 人間とは宇宙の癌だろう 僕は地球では名の知れたミュージシャンだ 今まで感じてきたこととかを訴えてきたつもりだったけど その甲斐無く地球は人が住める星ではなくなった そして火星に移住したわけだ ここでも僕は地球の時のように訴える 誰にも届かない 僕の曲を絶賛する人はいる しかし、本当に訴えたいことは伝わらない 誰も僕の曲を聞いたって変わらない いわゆる環境的な活動をしたってだめだった 納得する人もいるが、それはそれで何も変わらない 星の反対側ではお構いなしにめちゃくちゃにする そうやって地球はだめになった そして火星もだめになるだろう 地球で学んだことは何も反映されない ただ、ただ僕らの生活のため それだけのために多くの犠牲を伴う 仕方ないのはわかってる だけど、、、、 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 [一年前] 多くの人間を乗せてこのスペースシャトルは地球をでた とても早い速度で火星へ向かっている どれくらい時間がかかるのかは伝えられてはいなかった 「おい、明日はライブだな、気合いれていくぞ!」 「そうだな」 こうやってみんなをひっぱっていくギタリストの千秋 「え〜いつも通りでいいじゃん!」 一番年が若いせいかいつも千秋に反論するベーシストのリュカ 「俺達の歌ってどこまで届く?世界は広いよな」 いつも遠くをみては何を考えているかわからないドラムスの黒木 そしてボーカリストの僕だ この四人で今までやってきた この四人だからこそ生まれる音楽を楽しんでたいんだ 「さ〜練習だ!ちゃんと合わせれるように練習したんだろうな! リュカはすぐにさぼるからな!」 「ね〜火星に着くまでライブはやらなくていいんじゃない?」 「多くの人が集まるからこそここでやらねばならんのだ!」 「そっか〜、僕はライブなんてホントにやるなんて思ってなかったから 練習してないや」 笑顔でこうゆうことを言うリュカはちょっとだけうらやましくなる 僕はちゃんとやらないと自分の気がすまないので割と練習した 「まぁまだ明日まで時間はあるからきっと間にあるだろう」 そういって僕らは練習を始めた 最初はあまり合わなかったがそれも時間が解決した 長年このメンバーでやってきたこともあって体が覚えているのだ 「このシャトルは特別で乗客全員が集まれるような大きなホールがあるんだ 僕らはそこで歌を届けることができるかな」 いつものようにもの寂しげにぼそっと黒木は呟いた 「そんなこと言っても仕方ないさ、今やれることをやって 楽しもうよ」 リュカはいつも能天気だ、きっとこいつには苦労はなかったろう 「じゃあ明日に備えて今日は休もうか」 僕がそう切り出すと皆頷き部屋に戻っていった
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