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苦熱遣悶 玄齋 (下平聲七陽韻)
難 堪 三 伏 自 無 方 偏 愛 朝 暉 逐 晩 涼
靜 讀 消 閑 窺 一 境 虚 心 半 日 已 斜 陽
堪え難き三伏 自ら方無し
偏に朝暉を愛し晩涼を逐う
消閑せんと静に読みて 一境を窺い
虚心にして半日 已に斜陽なり
※苦熱(くねつ): ひどい暑さのこと。又は、暑さに苦しむこと。
※遣悶(けんもん): 憂さを晴らすこと。
※三伏(さんぷく): 夏至のあとの三番めの庚(かのえ)の日(初伏)と、
四番めの庚の日(中伏)と、立秋後の最初の庚の日(末伏)のこと。この時期は最も暑いとされています。
※無方(むほう、ほうなし): 一定の決まりがない。詩中では「何ともしがたい」という意味で使用しています。
※朝暉(ちょうき): 朝日の光のこと。暉は、日光を意味します。
※消閑(しょうかん): ひまつぶし、退屈しのぎのこと。
※一境(いっきょう): 「ある一つの境地」を意味しています。解説を参照。
※虚心(きょしん): 心をからにして受け入れる。わだかまりのない心。
※斜陽(しゃよう): 夕日のことです。
訳
堪えがたい三伏の時期の暑さは、私はどうすることもできない。
私はひたすらに朝日の昇る時を愛し、晩の涼しさを待っている。
退屈をしのぐために静かに本を読み、一つの境地をうかがい知ると、
(暑さによる)心のわだかまりもさっぱりして半日が過ぎ、もう夕日が出てきた。
解説
暑さを何とか乗り越えようとする、そんな情景の漢詩を詠みました。
ここ数日はものすごい暑さが続いています。
とても暑い最中に何かをすることは難しく、重要なことは早朝の涼しい間にして、
日の入りを待つ、そんな数日間が続いています。
暑い最中には汗を拭きながら読書をすると、その本に集中して暑さも忘れてしまう、
そんな境地を少しでも味わってみたいと思いました。
おそらくそのような境地を味わう本は、人それぞれにあると思います。
そこで「一境(ある一つの境地)」という表現を使いました。
僕の場合は、漢文や漢詩を読んでいるときがややそれに近いでしょうか。
皆さんもそんな本を持っているのではないかと思います。
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PURE さん、コメントありがとうございます。
暑中見舞いに最高の詩ですか、うれしいです。
この詩の中で、暑い中で涼しさをどのように作り出すかを考えてみました。
「虚心」は漢和辞典を引くと、日本語でも漢語でもほぼ同じ意味でした。
結句はより現代語に近づけると、
「虚心な気持ちで半日を過ごしていると、もう夕日になった」となり、
試しに英語で書いてみると、
"Passing a half day open-mindly, the sun set already."
という意味になるように想定しました。「過ごす(pass)」が隠れているわけです。
今日は立秋ですか。こちらはこれから本格的に暑くなります。
今月は夏の漢詩を書いていきます。
2007/8/7(火) 午前 9:30
先日、日盛りの道を二時間ほど歩き回り、ダウン。まさに「堪え難き三伏」。朝晩の涼しいひと時、古典の世界にひたるのもいいですね。見習いたいです。
2007/8/7(火) 午前 9:53
ピンパパさん、コメントありがとうございます。
家の中にいても、汗がじっとりと流れてきます。
朝晩は落ち着いて読書ができますが、日中はなかなか難しいですね。
詩の中のように、日中でも本の世界に没頭して、気がついたら夕方、
という境地に達してみたいです。
昔の涼しい詩を読んで、僕の漢詩の参考にしていきます。
2007/8/7(火) 午前 10:17
最近の私は、朝の涼しいうちに少し散歩。それ以後に外出するともう暑さでだめになりますね。うちの中でもクーラーはあまり使わないようにしているので、暑さを忘れさせてくれる本はなかなかありませんねえ。
2007/8/7(火) 午後 1:38
akiko さん、コメントありがとうございます。
早朝は読書にぴったりですが、数時間ですぐに汗でじっとりとしてきます。
僕は昼間はエアコンをつけないようにと、我慢比べの状態です。
できる限り団扇や扇風機で我慢して、汗を拭いて本を読む状況です。
しかしもっと暑くなると、昼間だけはエアコンをつけてしまうと思います。
川辺や雨の漢詩を読んで、少しでも涼めるようになりたいです。
2007/8/7(火) 午後 2:11
説明していただきありがとうございます。
私なら、代わりに”悠然”、”悠悠”などの言葉を使います。しろうとの私の意見ですが、すみません。
2007/8/7(火) 午後 9:10 [ pure taiwan ]
今、akikoさんのブログを拝見してきました。漢詩は約束事のあまりにも厳しいので虚構にならざるを得ません。短歌は虚構が過ぎると感動が薄れます。感動があれば虚構も結構。漢詩だって写実が出来ればそれに越したことはない、そこらが研究する所だとおもいます。
2007/8/8(水) 午前 1:57 [ f u k o ]
PUREさんとの中には入って済みません。「虚心」の代わりに悠然・悠悠。これも良いですね。僕は「虚心」も良いと思います。
僕は転句「靜讀消閑」靜讀と消閑との間の省略が気にはなりますがこれも良しとします。
これは余計なことですが、漢詩を勉強する者は謙虚に生きなければなりません、自分は謙虚のつもりでも現在社会とのギャップが将来を危惧するのです。僕はその内この世からおさらばですが若い君が心配でなりません。
2007/8/8(水) 午前 2:14 [ f u k o ]
PURE さん、コメントありがとうございます。
僕は質問のポイントをつかめていなかったのかなと反省しています。
「悠悠半日已斜陽」ですね。こちらの方が詩的な印象がありますね。
僕は常に謙虚であるべきだと思っていますが、実際の行動に移すと
それがどこかへ飛んでいるのかもしれません。反省します。
2007/8/8(水) 午前 9:29
不孤さん、コメントありがとうございます。
「靜讀 消閑」の間ですね。「書を読む」という部分が少し曖昧かなと思いました。
僕は常に謙虚に生きているつもりですが、人にとって鼻につくところ
があるならば、常に反省しようと思います。
三十で職に就いていない僕が、傲慢になれるはずもないのです。
そんな権利もないのは知っています。むしろ卑屈に生きるべきなのです。
漢詩でお金を稼ぐ立場になろうとを志すこと自体も、すでにそれ自体が世の中とのギャップを
示していて、世の中をなめているととらえられても仕方のないことではないかと思っています。
障害で働く口がなく、なすすべもない原状で、切実に漢詩を学習しています。
もっと謙虚に生きようと思います。反省します。すみません。
2007/8/8(水) 午前 9:55
あの〜、なんだか、雰囲気が重くなりました。
漢詩につて、勝手に現代中国語の文法を考え、意見をだして、ごめんなさい。m(_ _)m
玄さんは謝る必要がないです。私は全然平気ですよ。自分はいつも、言いたいことを素直に言いました。だから、玄さんもなにか言いたいことがあったら、遠慮なく、素直に言ってほしい。
不孤さんのりっぱなコメントを拝見しました。私も謙虚の人になりたいと思います。
2007/8/8(水) 午前 10:29 [ pure taiwan ]
PURE さん、コメントありがとうございます。気を遣わせてしまって、すみません。
僕は、僕の漢詩への疑問や意見は、とても歓迎しています。
他の方がどう考えているのかもわかりますので、どのコメントも嬉しいです。
漢詩と名がつくのだから、少なくとも台湾や中国の方が理解できる
漢詩であるべきだ、という考えがあります。僕もそう考えています。
ですから PURE さんのご意見はとても貴重だと思っています。
僕は自分の意見を出すのに不慣れなところがあります。
率直に自分の意見を出すことと、礼を失さないことのバランスを
取っていけるように努力していきます。
2007/8/8(水) 午後 4:04
いろいろと「暑中見舞い」についてコメントがあり愉しいブログになりましたね。オメデトウございます
2007/8/9(木) 午後 2:42
ma45gen さん、コメントありがとうございます。
少しずつブログを閉じる前の様子に戻していけたらと思います。
この漢詩が「暑中お見舞い」になることができたら嬉しいです。
2007/8/9(木) 午後 3:21
夏の暑さを忘れるような本(読書)を味わった記憶がありません。もちろん、夢中になれる本には数多く出会っているのですが、たまたま夏でないのか、それとも、、、
2007/8/12(日) 午後 10:13
コナン王子さん、コメントありがとうございます。
僕もなかなか読書で暑さを振り払うのは難しいです。
昔の夏の漢詩を眺めて、そのような雰囲気を味わっていましたが、
昼以降になると厳しくなってきて、エアコンをつけてしまうことも多いです。
今年の暑さは、特に厳しいですね。
2007/8/13(月) 午前 0:42
こんにちは。
「苦熱」初めて目にする言葉でした。
とにかく猛暑!苦熱、この言葉がピッタリ当てはまる暑さが続いています。。。でも昨夜は日中は37度に近かったのですが、秋風のような虫の鳴き声と共に窓から涼風が吹いてきました。
暦の上では立秋、でもやはり秋が少しづつ近づいて来ているようです。 子供の頃は親の手伝いもしないで本ばかり読んでいましたが大人になってからは積ん読状態(汗)恥ずかしいばかりです。
2007/8/13(月) 午前 9:22
y5812y さん、コメントありがとうございます。
ここ最近は、「苦熱」という字も似合うような猛暑ですね。
そちらはすごく高い気温なのですね。夕方には秋の気配がするのですか。
真夏の漢詩にも秋の気配を感じさせる言葉があります。
それが似合うような気候なのですね。立秋という暦も理解できそうです。
少年のころはコンピュータの書籍を中心に読んでいましたが、
この頃は以前読んだ漢文を読み返すことが多いです。
昔の積ん読の地層を発掘している日々を送っています。
2007/8/13(月) 午前 9:37
玄さんこんばんは。
暑いのに読書それだけでも凄いです!
海の風の色を探して散歩しています〜暑くて本は読めません・・
玄さんの本は読めます解りよくて・・ポチ>^_^<
これからも宜しくお願いします。
2007/8/14(火) 午後 10:40
ほしさん、コメント + 傑作ポチ、ありがとうございます。
また見ていただいて嬉しいです。よろしくお願いいたします。
とうとう読書するときにエアコンをつけてしまいました。すごい暑さです。
海の写真はきれいですね。また訪問します。
次回は海の漢詩を作ってみようと思います。
2007/8/14(火) 午後 11:51