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梅雨田家 玄齋 (下平聲一先韻)
霏 霏 梅 雨 作 瓊 田 霏霏たる梅雨 瓊田を作(な)し
新 筍 早 秧 同 帶 烟 新筍 早秧 同(とも)に烟を帯ぶ
日 暮 輕 雷 巣 燕 噪 日暮の軽雷 巣燕噪ぎ
童 兒 庶 幾 霽 玄 天 童児庶幾す 玄天霽るるを
現代語訳:
ちらちらと梅雨が降って、玉のような美しい田んぼを作りだし、
筍(たけのこ)や田に移し替えた苗は、(雨で)どちらも靄(もや)がかかっていた。
夕暮れの雷には、巣にいる燕たちが騒ぎ出し、
燕の子供たちは空が晴れるのを願っていた。
語注:
※田家(でんか): 農村や田舎を指して言います。
※霏霏(ひひ): 雨がちらちらと降っている表現です。
※瓊田(けいでん): 「玉のように美しい田んぼ」という意味です。
※新筍(しんじゅん): 筍(たけのこ)のことです。
※早秧(そうおう): 田んぼに移し替えられた新しい苗のことです。
※烟(えん、けむり): 「煙」の異体字です。ここでは靄(もや)を指しています。
※日暮(にちぼ): 夕方のことです。
※巣燕(そうえん): 巣にいるつばめのことです。
※庶幾(しょき): 「希望する」という意味です。
※玄天(げんてん): 大空のことです。「玄穹(げんきゅう)」とも言います。
※霽(せい、はれる): 「晴れる」という意味です。「晴」とは平仄の関係で使い分けます。
解説:
梅雨時の農村の風景を詠みました。画像は雨の田んぼの写真です。
前回は当時の梅雨時の悲しい情景を詠んでいましたので、
雨の中のもう少し明るい情景を狙ってみました。
少しは牧歌的な気分が出せていればいいなと思います。
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玄さんへ
これぞ日本の農家の風景ですね。
写真が白黒に見えました・・・そういうことです
ね・・。化学的に見る農家のあり方・・生産との
兼ね合い、家族形態の多様化で純粋な農業の姿が
消えつつあります。生産ルートの変化もあります。
今先を見ると、食料のことは大問題と思います。
良き漢詩をありがとうございました。
青の田んぼは、人の命でしたね。傑作ポチです
2008/6/17(火) 午後 6:02
Ruri さん、コメント + 傑作ポチ、ありがとうございます。
農家の雰囲気が出せていればいいなと思います。
「化学的に見る農家のあり方」・・・難しい問題ですね。
無農薬を取るのか生産量を取るのか、虫食いの野菜にクレームがつく、
農薬は健康にどのくらい影響するのか・・・等、ジレンマがつきまといますね。
何を本当に欲しているのか、ということも考えないといけなくなっているのでは、
そんな風にも思います。本当に大問題ですね。
この梅雨でよく稲穂が実るといいなと思います。
2008/6/17(火) 午後 6:24
雨って嫌いなんですけど、こういう漢詩になると、雨もいいもんかなと思えます。
写真もい感じですね。
2008/6/17(火) 午後 9:31
ウィルさん、コメントありがとうございます。
ゆったりとした気持ちで雨を眺めている農村の情景、
そういう部分を狙ってみました。もしうまくできていれば嬉しいです。
この頃は素材の画像を検索して探すのも楽しくなってきました。
少しずつブログも進歩させていきたいなと思います。
2008/6/17(火) 午後 10:12
この漢詩を読んですぐに“牧歌的な雰囲気だなぁ”と感じていたら、玄さん自身の解説の最後に、『牧歌的な気分が出せていればいいなと思います』とありました!!
うん、出てます。とてもいい詩ですね。
田舎で生まれ育ったわけでもないのに、こういう情景というのは、なぜだかノルタルジックな想いに浸れます。
僕はまだ子供で、近所の友達と一緒に泥だらけになって遊んでいた。突如降りだした雷雨にしばし遊びが中断され、雷に怖がりつつも興奮して、雨の降る田んぼを皆で眺めているといった情景が浮かびます。
雷が落ちると豊作になるそうですね。
美しい日本の田園風景をありがとう。ポチです^^
2008/6/18(水) 午前 0:10 [ - ]
モカコクーンさん、コメント + 傑作ポチ、ありがとうございます。
梅雨の中の牧歌的な雰囲気を出したいなと思っていました。
少しでもできていれば嬉しいなと思います。
僕は子供の頃の田舎での光景を思い出していました。
家に雷が直撃して停電になり、しばらくろうそくの明りで過ごしていました。
晴れたらいいなという気持ちなどもちらっと思い出していました。
何とか子供の頃の記憶を探って、詩を作っているところです。
夏の光景も、同様にして作っていきたいなと思います。
2008/6/18(水) 午後 3:27
ないしょさん、ありがとうございます。
僕も少しずつがんばっていきます。
2008/6/18(水) 午後 3:27
かっての田舎の風景が目に見えるようです。
もうお亡くなりになりましたが、週刊新潮の表紙画を描いておられた
谷内六郎さんの絵を見ているような気分になりました。
誰か玄様の詩にメロディを付けてくれる方があれば、素晴らしい童謡になると思いますが・・・。
2008/6/21(土) 午後 1:18
傑作ポチ!!
2008/6/21(土) 午後 1:21
はせさん、コメント + 傑作ポチ、ありがとうございます。
谷内六郎さんを検索してみますと、かわいらしい童謡の絵が出てきました。
昔の田舎の風景が出ていますね。
こんな風景を少しでも詩に表せたらいいなと思いました。
昔の時代の絶句は節を付けて歌っていたそうですね。
詩にメロディを付けるとどんなになるかなと、想像してみました。
2008/6/21(土) 午後 5:55
漫言 不孤散人
梅天風景見双眸、心緒漸知詩派流。期待億千衰叟意、玄齋一是白雲儔。
よく学び上手くなりましたね。古詩も良くできていましたよ。
2008/6/23(月) 午前 1:38 [ f u k o ]
3、4句目がいいですね。
雷で燕が騒ぎ、
子供たちが夕立が止むのを
待っている。。。。。。。。。
そんな幼い頃を想い出しました。
日本の原風景でしょうね。
傑作のぽち!!
2008/6/23(月) 午後 1:03
不孤さん、コメント + 一首、ありがとうございます。
「白雲儔」は「白雲(仙境)のともがら(仲間)」という意味ですね。
少しでも仙人の境地を手に入れられるように、
これからも精進に励んでいこうと思います。
古詩も見ていただいて、ありがとうございます。
古詩もそろそろ解説を書いて UP しようと思います。
2008/6/23(月) 午後 2:23
吉祥天さん、コメント + 傑作ポチ、ありがとうございます。
転句と結句は夕立の雨の光景が表現できていれば嬉しいなと思います。
日本の昔の農村風景を想像しながら作っていました。
このような光景も見てみたいなと思っています。
2008/6/23(月) 午後 2:28