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初冬偶吟 玄齋 (上平聲五微韻)
早 朝 鶏 犬 噪 早朝 鶏犬噪ぎ
籬 落 凛 霜 威 籬落 霜威凛たり
秋 盡 丹 楓 散 秋尽きて丹楓散じ
寒 凝 素 霰 飛 寒凝りて素霰飛ぶ
空 看 憐 野 興 看るに空しく野興を憐れみ
懶 出 被 衾 衣 出ずるに懶(ものう)く衾衣を被る
短 日 無 人 訪 短日 人の訪う無く
閑 庭 欲 落 暉 閑庭 落暉ならんと欲す
現代語訳:
早朝から鶏や犬が騒いで、垣根では、凛とした厳しい霜が降りていた。
秋はもう尽きて紅い楓は散ってしまい、
寒さが凝り固まったように白い霰が降っていた。
外を見るのもむなしくなって、素朴な野の趣を憐れみ、
外出がおっくうになって、寝間着を被った。
この日の短い時期には人が訪ねてくることもなく、
静かで寂しい庭では、もう夕日が照ろうとしていた。
語注:
※籬落(りらく): 垣根のことです。
※霜威(そうい): 霜が厳しく降りていることを指しています。
※丹楓(たんふう): 紅葉した楓のことを指します。「紅楓(こうふう)」とも言います。
※素霰(そさん): 白い霰(あられ)のことです。
※野興(やきょう): 素朴な野の趣のことです。
※衾衣(きんい): 寝間着のことです。
※短日(たんじつ): 日の短い時期を指しています。
※閑庭(かんてい): 静かで寂しい庭のことです。
※落暉(らくき): 夕日のことです。
解説:
当時の初冬のもの寂しい景色を思い浮かべて詠んでいました。
ここ数日、急に寒くなってきました。早朝に布団から外へ出るときは寒さがこたえます。
初冬は紅葉が散った後で、雪が降ることもなく、ただ初冬の寂しい風景が見えておりました。
その年の冬は日が沈むのも早いだけに、少し初冬の空しい気分になっていたことを詠んでおりました。
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素敵なブログですね(*^_^*)
懐かしいです ぽち凸
2008/11/22(土) 午後 2:54
まいさん、初めまして。コメント + 傑作ポチ、ありがとうございます。
素敵なブログですか。ありがとうございます。
漢詩は懐かしいですか。中学や高校の授業でもありますね。
僕は始めてからそろそろ二年が経過するくらいです。
まだまだ漢詩を少しずつ勉強している者です。
これからもよろしくお願いいたします。
2008/11/22(土) 午後 4:19
冬の朝の寒さの厳しい叙景に
凛とした詩世界を感じました。
いつもながら下二句が効いていますね。
わたしも晩秋の陽の釣瓶落としを歌にしています。
傑作のぽちり。
2008/11/23(日) 午前 5:58
この短い日には、人は訪問することがない。冬は寒いし、寝巻きを着て過ごそうか・・・。
そういう冬の心象風景がうかがえます。
もしかして、秋より冬が心の中がよく見詰められる
のかもしれません。
傑作ポチです。
2008/11/23(日) 午後 1:32
吉祥天さん、コメント + 傑作ポチ、ありがとうございます。
寒さが厳しくなって凛とした風景を詠んでみようと思いました。
そういう雰囲気が出ていればいいなと思います。
終わりの二句は初めの二句と同様に何度も推敲しました。
律詩の初めの二句は力強く、終わりの二句は余韻を残すようにというところは、
いつも苦心をしています。終わりの二句が効いていれば嬉しいです。
吉祥天さんも初冬を短歌にされているのですね。
本当につるべ落としという言葉のように、日が落ちるのが早いですね。
いつもありがとうございます。感謝しています。
2008/11/23(日) 午後 1:45
Ruri さん、コメント + 傑作ポチ、ありがとうございます。
訪問する人も少なくて寒い中、寝間着をかぶったままというのは、
この季節に思ってしまうことですね。
先週くらいから、朝起きるときには気合いを入れて布団から出るようになりました。
冬の方が寂しい景色しか見られない中で、より自分を見つめるように
なるのかなと、そんな風に思いました。
いつもありがとうございます。
2008/11/23(日) 午後 1:53
午後 1:33 の鍵さん、コメントありがとうございます。
意識の中では孤独と向き合うことが重要なのですね。
僕もたまに寂しい時でもきちんと努力を継続できるようにしていきたいです。
お互いに風邪を引かないように気をつけましょう。
いつもありがとうございます。
2008/11/23(日) 午後 1:58
すがすがしい寒さを感じる詩ですね。
でも、最近寒くなってくているのはいやですねぇ(笑)
2008/11/23(日) 午後 11:57
漢詩に鶏犬が出てくるとそれは平和な農村を意味するんだよね、老子あたりから出てきているのでしょね。
僕もなりがちですが平板にならないように研究されますように。
2008/11/24(月) 午前 0:39 [ f u k o ]
ウィルさん、コメントありがとうございます。
先週辺りから急に寒さを感じるようになりましたね。
もうじき炬燵から出にくくなる季節になっていくのが
少し難儀に思います。
2008/11/24(月) 午前 11:23
不孤さん、コメントありがとうございます。
老子の「小国寡民」の章に、「隣国相望み、鶏犬の声相聞こゆるも、
民は老死に至るまで相往来せざらん」という一節がありますね。
この言葉は去年の詩にも使っていたことを思い出しました。
平板にならないようにもっと工夫していこうと思います。
いつもありがとうございます。感謝しています。
先週見ていただいた古詩も、もう少し後にアップしようと思います。
2008/11/24(月) 午前 11:31
<<平板にならないようにもっと工夫していこうと思います。
>>難しいですね。
日が暮れるのが早いし寒いから余計淋しく感じます。お炬燵がほしくなりましたね、ポチ
2008/11/25(火) 午後 6:34
ほしさん、コメント + 傑作ポチ、ありがとうございます。
平板にならないようにというのも、わかりやすい詩を作りながらも
きちんと気をつけていかなければならないところなので、
これからも精進していこうと思います。
寒くて日が落ちるのが早いので、何とも寂しい季節ですね。
今日はとうとうストーブとハロゲンヒーターを出しました。
どんどん寒くなりますね。風邪を引かないように気をつけたいです。
2008/11/25(火) 午後 6:44