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東郊踏青 玄齋 (上平聲六魚韻)
逍 遙 田 畝 雨 晴 初 逍遙す 田畝 雨晴るるの初め
雙 燕 尋 來 歩 自 徐 双燕尋ね来れば歩自ら徐なり
歳 歳 去 追 楊 柳 影 歳歳去りて追う楊柳の影
東 風 乘 興 過 君 廬 東風興に乗じて君が廬を過らん
現代語訳:
雨上がりの初めに、田んぼのあぜ道を気ままにぶらついていた。
つがいの燕が尋ねてやってくるのを見て、私の歩みは自然とゆっくりになった。
毎年春が去るごとに柳の影を追いかけて、
東から吹く春の風が興に乗って、君の庵(いおり)を過ぎることだろう。
語注:
※東郊(とうこう): 東の郊外です。ここでは春の郊外を示しています。
※踏青(とうせい): 「青い草を踏む」という意味で、春に郊外へ出歩くことを
言います。その時期は旧暦一月・二月・三月など諸説があります。
※逍遙(しょうよう): のんびりと気ままにぶらつく様子を示しています。
※田畝(でんぽ): 田んぼのあぜ道のことです。
※双燕(そうえん): つがいのつばめのことです。
※徐(おもむろ): ゆっくりとすることです。
※歳歳(さいさい): 「毎年」のことです。
※廬(ろ): 「庵(いおり)」と同じ意味です。つまり質素な家のことです。
※東風(とうふう): 東から吹く風、春に吹く風のことです。
解説:
春の雨上がりに、郊外の田んぼのあぜ道を散歩する様子を詠んでみました。
今週になって晴れて暖かくなってきましたので、
外出するには良い時期になりました。
家のベランダでは工事をしており、足場が組んでいて外が見えませんので、
外に出て春の空気を吸うことにしています。
転句は「折柳(せつりゅう)」という故事を思い浮かべました。
古代中国の漢の時代では、長安の都から旅立つ人を見送る際に、
長安の郊外にある覇橋(はきょう)へ行って、柳の枝を折って、
その旅立つ人に手渡すというものです。
そこで「柳の影を追う」という言葉で毎年の別れの場面を
暗に表現してみたつもりです。
当時、遠く中国に旅立った友人(ピンパパさん(後にピン太郎に名前を変えております))に、
手紙を出してみようかと、そんなこともいろいろと考えながら、漢詩を作っていました。
推敲(2009/3/27):
結句を以下のように改めます。
風 暄 麗 日 百 花 舒 風暄 麗日 百花 舒(の)ぶ
訳: 風が温かくなったうららかな日に、
多くの花がのびやかに広がっていた。
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こんにちは〜♪
春を詠ったいい詩ですね^^^
柳が真っ先に緑の葉をつけるんですね。
田んぼのあぜ道はもう東京ではなくなってしまいましたね^^^
そんな郷愁を感じました^^
今日もいい日を。。。。
ぽち。
2009/3/17(火) 午前 11:37
吉祥天さん、コメント + 傑作ポチ、ありがとうございます。
春の陽気に出かける風景を詠んでみました。
柳の木は春の愁いの気持ちが起きますね。
田んぼのあぜ道は、大阪でも近所にはないようです。
郷愁を感じる光景ですか。そうなっていれば嬉しいです。
またブログを訪問いたします。
2009/3/17(火) 午後 0:10
青を踏む。風情がある言葉。季節の言葉ですね。
春の風にのって、君の家をたずねるよ、という結句に、恋の匂いを感じてしまうのは、考えすぎでしょうか。。。とにかく、春ですね。
2009/3/19(木) 午前 10:30
起句で、何となく水戸黄門を思い浮かべてしまいました。逍遥したり、田んぼの麦踏をしたりなど、昔読んだ伝記の内容を思い出しました。いろんなことが想像できると楽しいですね。
2009/3/19(木) 午後 2:04
ピンパパさん、コメントありがとうございます。
「踏青」青草を踏むという言葉には、とても春を感じますね。
「双燕」つがいのつばめというところから、友人の家族を思い浮かべていました。
恋という解釈も素敵ですね。いろんな解釈ができるところも、
詩の面白いところだと改めて思いました。
今週はずいぶん暖かくなって、春だなと思います。
工事が終わって、窓からも春景色を楽しめる時を待っています。
2009/3/19(木) 午後 5:42
akiko さん、コメントありがとうございます。
水戸の黄門様を思い浮かべられましたか。いろんな伝記があるようですね。
吉川英治の『梅里先生行状記』という本があるのを知りました。
こちらもきちんと読んでみることにします。
漢詩をもとにいろんなことを想像して学んでみるのも楽しいと実感しています。
これからもいろいろと勉強していきます。
2009/3/19(木) 午後 6:05
さわやかな感じが伝わってきますね。
でも、今の季節、花粉だけでなく、
黄砂までも飛んでますから外出は危険ですね(笑)
2009/3/19(木) 午後 10:46
おはようございます。
春を詠まれた情景を掲載のお写真とともに何度も拝読させて戴きました。色のつき始めた待ち望んでいた春ですね。
中国の旅立つ人に 柳の枝を渡すというのは本当に優しさこもった相手を思うこころからなのですね。
素晴らしい漢詩にまたまた感動を戴きましたよ。ありがとうございます。傑作です!!
ベランダの工事が済んで良かったですね。春の空気は軽くてこころ浮き立ちますもの。
わたしも久しぶりに手書きのお手紙を書きたくなりました・・・
2009/3/20(金) 午前 8:29
ウィルさん、コメントありがとうございます。
ようやく穏やかな春がやってきた感じが出せていれば良いなと思います。
爽やかな感じになっていれば嬉しいです。
黄砂は毎年この時期に風に乗ってやって来ますね。
花粉より粒子が細かいというのはニュースを見て初めて知りました。
晴れた日の外出の際は花粉症も含めて、マスクをかけることが
重要なのでしょうね。
2009/3/20(金) 午後 3:56
y5812y さん、コメント + 傑作ポチ、ありがとうございます。
暖かい春を待ち望んでいます。今日は結構暖かいですが、
来週になるとまた寒くなりますね。寒暖の差には気をつけたいです。
柳を折るという故事は、長安から西方へ夫が出征するときに、
妻が別れの際に柳を折るという場面が出て来ます。
相手を想う優しさがこめられているのでしょうね。
いろんな故事を調べてみるのは楽しいですね。
ベランダの工事は二・三日延びましたが、
来週初めにはようやく足場が外されるようです。
春の景色を窓からも楽しめるようになるのが嬉しいです。
遠方の友人から便りが来るのも懐かしく嬉しいですね。
2009/3/20(金) 午後 4:11
玄様が暖かいベランダでそよ風に髪を弄らせながら、本を読んでおられる姿を想像します。
暖かさが定着するといいですね。
勿論、ポチ!
2009/3/20(金) 午後 4:43
はせさん、コメント + 傑作ポチ、ありがとうございます。
実際にベランダに向って本を読むのは楽しいですね。
工事の間はずっとカーテンを閉めて蛍光灯を点けていましたので、
ようやく開放されたような気分です。
来週は寒さが戻るので、温かい日が続く時を待っています。
週一回は漢詩が詠めるように勉強中です。
いつもありがとうございます。これからもがんばります。
2009/3/20(金) 午後 5:03
漢詩を訓読で少し解かるようになりました。
これは七言絶句というのでしょうか?
この詩の春愁の叙情に感動です。ポチ!
チョコサロンへいつも川柳ご投句有難うございます。
2009/3/21(土) 午後 2:40 [ チョコ ]
choco3784 さん、コメント + 傑作ポチ、ありがとうございます。
訓読で理解されたのですね。わかりやすいブログを心掛けていきます。
この詩は七言絶句ですね。一句七文字で四句の二十八文字で構成されています。
この詩は唐の時代に確立された詩の形式である「近体詩(きんたいし)」の一つで、
三句目以外の七文字目で韻を踏む「押韻(おういん)」と平仄の規則を守っています。
規則については以下のページに載っています。
近体詩 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%BF%91%E4%BD%93%E8%A9%A9#.E8.BF.91.E4.BD.93.E8.A9.A9.E3.81.AE.E8.A6.8F.E5.89.87
春の愁いの気持ちが出ていたら嬉しいです。これからもがんばります。
2009/3/22(日) 午後 3:17
拝見しました。さらに綿密に語句と対決して下さい。特に結句の考え方、まとめ方。
本当に難しいですね。これはお互いですけどね。
2009/3/22(日) 午後 7:08 [ f u k o ]
東 風 乘 興 過 君 廬 東風興に乗じて君が廬を過らん
なんだかいいですね。
春の旅情と、思いを感じます。傑作です。
2009/3/23(月) 午前 8:31
不孤さん、コメントありがとうございます。
結句ですね。少し草摘みの情景にそぐわない終わり方かなと思いました。
結句はいつも頭を悩ませています。もう少し一人で考えてみます。
語句がもっと自然にいくように、これからも精進いたします。
2009/3/23(月) 午後 2:27
Ruri さん、コメント + 傑作ポチ、ありがとうございます。
結句は春の興趣に乗って友人の家を訪れてみた、そんな気持ちを考えていました。
春に感じた気持ちが伝えられればいいなと思います。
詩題との関連、全体とのバランス等も考えて作っていこうと思います。
いつもありがとうございます。これからもがんばります。
2009/3/23(月) 午後 2:34
折柳(せつりゅう
春夜洛城聞笛 李白
誰家玉笛暗飛声 散入春風満洛城
比夜曲中聞折柳 何人不起故園情
http://www.k2.dion.ne.jp/~osafune/kansi/gyokuteki/gyokuteki.htm
遠くに旅立った友人に、手紙を出してみたいですね。今は、友人にe-mailで、連絡しましょう。
2009/4/9(木) 午後 5:23 [ pure taiwan ]
pure さん、コメントありがとうございます。
「折楊柳」という曲があって、それを聴くとどんな人も故郷を思い出す、
そんなしみじみとした歌を思い出す李白の詩ですね。
現代の日本であれば、「涙そうそう」でしょうか。
僕はずっと大阪にいますので、故郷というものを歌などで想像しています。
pure さんにもメールを出しますね。
懐かしい人の便りはとても嬉しいですね。
2009/4/10(金) 午後 6:49