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山寺觀楓 玄齋 (上平聲五微韻)
漫 歩 禪 林 望 落 暉 漫(そぞろ)に禅林を歩きて落暉を望み
經 霜 楓 澗 著 秋 緋 霜を経て楓澗 秋緋を著く
素 風 嫋 嫋 吹 愁 處 素風 嫋嫋 愁を吹く処
群 雁 嗷 嗷 衣 錦 歸 群雁 嗷嗷 錦を衣(き)て帰らん
現代語訳:
禅宗の寺院を気ままに歩いて日が沈む様子を見ていると、
楓の木々が生えている谷では、霜が降りた時期を過ぎて、
秋の鮮やかな紅葉になっていた。
秋の風がそよそよと、秋を愁うように吹いているところを、
雁の群れが、がやがやと騒ぎ立てながら、錦のような
紅葉の背景を背負って、雁が飛んで帰っていくことだろう。
語注:
※漫歩(まんぽ、そぞろにあるく): あてもなく気ままに歩くこと、
または散歩のことです。
※禅林(ぜんりん): 禅宗の寺院のことです。
※落暉(らっき): 沈んでいく太陽の光のことです。
※楓澗(ふうかん): 楓の木々が生えている谷のことです。
※秋緋(しゅうひ): 秋の鮮やかな紅い色、つまり紅葉のことです。
※素風(そふう): 秋の風のことです。「素」は白で、
五行(ごぎょう: 天地を構成する五つの元素)の考え方では
秋の色を示しています。
※嫋嫋(じょうじょう): 風がそよそよと吹く様子を示しています。
※群雁(ぐんがん): 雁(かり)の群れのことです。
※嗷嗷(ごうごう): がやがやと大声で騒ぐ様子を示しています。
※衣錦(にしきをきる): 美しい紅葉の背景を背負う様子を表現したつもりです。
「故郷に錦を飾る」という意味では今回は用いてはおりません。
解説:
漢詩の会のもう一つの課題です。
山にある禅寺で、夕方の紅葉を見るところを詠んでいました。
後半の転結は対句にしてみました。
今回は勉強のためにこのように作ってみました。
秋風が吹く夕日の紅葉の中を、雁の群れが騒がしく鳴きながら飛んでいく、
そんな場面を想像して詠んでおりました。
秋の紅葉の雰囲気が出せていればいいなと思います。
紅葉の写真は以下のサイトのフリー素材を利用いたしました。
フリーフォトボックス
http://www.freephotobox.com
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禅宗の寺院というのが秋らしい静けさを感じます、そこへ雁が大きく鳴いて飛ぶ。いい対比だと思います。傑作。
2009/11/22(日) 午後 10:52
はせさん、コメント + 傑作ポチ、ありがとうございます。
ブログの背景にも合っている漢詩が出来たのが嬉しいです。
日々少しずつ勉強していますので、
なんとか少しでも成果が出せるようになればいいなと思います。
これからもどんどん学んでいかないとと思っています。
もっと身を入れていこうと思います。いつもありがとうございます。
2009/11/23(月) 午前 11:31
choco3784 さん、コメント + 傑作ポチ、ありがとうございます。
雁と紅葉の取り合わせがうまくいっていればいいなと思います。
美しい漢詩を少しでも作ることが出来ればいいなと思います。
これからもがんばります。いろいろと勉強します。
2009/11/23(月) 午前 11:31
ほしさん、コメント + 傑作ポチ、ありがとうございます。
目を閉じて、光景が浮かぶような漢詩が作れたらいいなと思います。
紅葉の山を描こうと苦心していました。
少しずつうまくなっていければいいなと思います。もっと勉強します。
2009/11/23(月) 午前 11:32
ひろちんさん、コメント + 傑作ポチ、ありがとうございます。
お寺の詩語を探していますと、「禅林」がぴったり来そうだなと思いました。
禅宗の考え方もきっちり学んだ上で、
お寺の出てくる漢詩を作るのが今後の課題だと思いました。
紅葉の漢詩に雁が出てくるものがありましたので、
それを参考にしてみました。
これからも課題をこなせるように学んでいこうと思います。
2009/11/23(月) 午前 11:33
玄さま。やはり、すばらしい。「楓澗 秋緋を著く」こういう表現が、ボクには逆立ちしてもできない。こういうのは、まさに修練の積み重ねが生む言葉でしょうね。
転句も好きです。『楚辞』湘夫人(?)に、嫋嫋たる秋風、洞庭 波立って 木葉下る、というような表現があったと記憶します、それを思い浮かべました。
2009/11/24(火) 午前 11:19
ピンパパさん、コメントありがとうございます。
「秋緋を著く」は『だれにもできる漢詩の作り方』に載っていましたので、
この言葉を何とか使おうと、ひたすら試行錯誤していました。
屈原の『楚辞』の湘夫人の、湘水の女神が男神を想う歌ですね。
「嫋嫋兮秋風,洞庭波兮木葉下」という部分ですね。
寂しい表現がいいなと思いました。
秋の風には「嫋嫋」、ということが作詩の本に載っていました。
他にも「蕭蕭」「漠漠」「飄飄」などもありました。
僕もこういうところを着実に覚えていきたいなと思います。
これからもがんばります。
2009/11/24(火) 午後 2:28
こんにちは〜♪
秋の紅葉を詠んだ漢詩ですね^^^
「禅林」は太宰治のある三鷹のお寺が
「禅林寺」といい、桜桃忌には線香を挙げに行きます。
「群雁」も好きな感じですね@@@@@@@@
この語彙は短歌でも使いますね。
擬音の効果が効いた詩ですね^^^^
今日も素敵な日を。。。。。
ぽち。
2009/11/24(火) 午後 2:56
吉祥天さん、コメント + 傑作ポチ、ありがとうございます。
禅林寺ですか。森鴎外の遺言碑もあるのですね。文人ゆかりのお寺ですね。
短歌でも使う語句が時々あるのですね。
新しい言葉に出会うのはいつも嬉しいです。
同じ文字を続ける擬音語は効果的に使っていきたいです。
擬音語をうまく使えるようにこれからも学んでいきます。
2009/11/24(火) 午後 5:19
今日は漢字のみでイメージがつかめたのでうれしかったです。「素風」が秋風を意味することは初めて知りました。白秋ですものね。情趣たっぷりの作品にポチ!
2009/11/26(木) 午前 11:43
akiko さん、コメント + 傑作ポチ、ありがとうございます。
今回はあまり難しい言葉を使わないように作ってみました。
「素」は白の意味で使われる言葉が結構あることに気づきました。
花鳥風月を詠むのはいつも苦心しています。
これからもきちんと作っていければいいなと思います。
2009/11/26(木) 午後 1:37
お久しぶりです。
桃花です。
引き越すブログがまだ決まってないです…なぜなら、今年の九月から日本にきました。この間、つい安定する感じがするから、またお邪魔に来ます。
玄さんの新作もいいですね。
しかし、「嗷嗷」以外のこういう感じを表せる言葉がありますか。
私今日も鎌倉に寺を見に行くつもりです。
2009/11/28(土) 午前 7:47 [ 茶々 ]
また、
先日、宝塚の「うたたかの恋」という歌を中国語に翻訳した。
ちょっと詩的のように翻訳したから、玄さんにご覧になりたいです。
どうかご指導ください。
翻訳の文:
濡草深深处
纤纤一支蓝
此花即为卿
朝夕林作声
梢動群鸟惊
此風即为君
狂風如作梗
分若牛女星
此情意更深
雪静鸡初鸣
倘作梁祝别
此情意愈坚
思卿灼灼意不断
此情切切非一般
黄粱一梦今如是
谁道此情皆云烟
2009/11/28(土) 午前 8:21 [ 茶々 ]
桃花(茶々)さん、コメントありがとうございます。
お久しぶりです。今年の九月から日本に来られたのですね。
新しいブログが決まりましたら、又知らせていただけると嬉しいです。
少なくとも月に三つ位は漢詩を詠めればいいなと思います。
「嗷嗷」以外であれば、
鳴き声なら平仄を換えれば「噭噭(きょうきょう)」があり、
あとは「翩翩」や「行行」で飛ぶ姿の表現を用いるなどがありますね。
その中からうまく選べていればいいなと思います。
これからもがんばって作っていきます。
2009/11/28(土) 午後 1:26
(つづき)
うたたかの恋ですか。はかない恋の歌もいいものですね。
雰囲気が良く出ていると思います。
前半を中国語の新韻に合わせてみようと思います。
新韻は勉強中なので、間違っている箇所は又教えて下さいね。
濡草幾千茎 濡草 幾千茎
纤纤一枝青 纤纤 一枝青し
此花即为卿 此の花 即ち卿が為なり
朝夕林間風 朝夕 林間の風
揺條動群鶯 条を揺らして 群鶯を動かす
此風即为卿 此の風 即ち卿が為なり
若使遭狂風 若使(たとい) 狂風に遭い
遠離牛女星 牛女星のごとく遠離するとも
更深憶君情 更に深し 君を憶うの情
雪日初鸡鸣 雪日 初鸡鳴き
若聴離别声 若(も)し離別の声を聴くとも
愈坚憶君情 愈々堅し 君を憶うの情
思卿灼灼意腸断 卿を思いて灼灼 意 腸断
此情切切非一般 此の情 切切 一般に非ず
黄粱一梦今如是 黄粱一炊 今是の如し
谁道此情皆似烟 誰か道(い)わん 此の情 皆な烟に似たるを
桃花さんの作った者の雰囲気が残せていればいいなと思います。
僕ももっと勉強しようと思います。
2009/11/28(土) 午後 1:44
さらに、後半部分の韻を少し直してみました。
濡草幾千茎 濡草 幾千茎
纤纤一枝青 纤纤 一枝青し
此花即为卿 此の花 即ち卿が為なり
朝夕林間風 朝夕 林間の風
揺條動群鶯 条を揺らして 群鶯を動かす
此風即为卿 此の風 即ち卿が為なり
若使遭狂風 若使(たとい) 狂風に遭い
遠離牛女星 牛女星のごとく遠離するとも
更深憶君情 更に深し 君を憶うの情
雪日初鸡鸣 雪日 初鸡鳴き
若聴離别声 若(も)し離別の声を聴くとも
愈坚憶君情 愈々堅し 君を憶うの情
思卿灼灼意不堪 卿を思いて灼灼 意 堪えず
此情切切非一般 此の情 切切 一般に非ず
黄粱一梦今如是 黄粱一炊 今 是の如し
谁道此情皆似烟 誰か道(い)わん 此の情 皆 烟に似たるを
押韻は、前半の五言は新韻の十七庚陰平の韻で、
後半の七言は新韻の十四寒陰平の韻にしました。
もっともっと勉強していこうと思います。
2009/11/28(土) 午後 2:28
玄さんの返事を見ると、なるほどの感じをしました。どうもありがとうございます。
特に「濡草幾千茎」を気に入ります。
しかし、「朝夕林作声」のほうが風が梢を揺れるの声を感じれると思います。
また、「意不断」の方が「求めつづけ」の感じが出ると思います。
やはり玄さんの方が上手ですよね。「初鸡鸣」も私が気に入ります。
そして、玄さんの方がもっと日本の感じをすると思います。
今日、鎌倉の大仏と長谷観音を拝見して、大変感動しました。
八藩宮で伝統の結婚式も拝見して、嬉しいです。
2009/11/28(土) 午後 6:30 [ 茶々 ]
桃花(茶々)さん、コメントありがとうございます。
僕は韻を合わせるのに少々無理をしたために、
「朝夕林作声」や「意不断」のような言葉を生かせなかったなと反省しています。
「濡草幾千茎」などは少しうまくいったかなと思いました。
同じ言葉を繰り返し使ったほうが雰囲気が出そうだと考えて、
詩の形にしてみました。僕ももっと勉強していこうと思いました。
大仏様を見ると感動しますね。僕も年始には少し出かけてみようと思いました。
僕も神社などで偶然誰かが結婚式をしている時であることがあります。
そんな光景を見るのも厳かで上品な感じがして良いなと思います。
2009/11/30(月) 午後 2:26
そうですね〜
私も和風の結婚式のほうが上品と思います
2009/12/1(火) 午後 8:59 [ 茶々 ]
桃花(茶々)さん、コメントありがとうございます。
和風も時にはいいものだと思いました。
2009/12/2(水) 午後 1:41