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石垣島の御神崎灯台
Photo by (c)Tomo.Yun
南海遊島 玄齋 (下平聲五歌韻)
覓 涼 南 嶼 養 沈 痾
結 夢 灣 頭 夕 日 波
幾 上 蓬 莱 摘 靈 草
醒 來 少 癒 對 娑 婆
書き下し文: 「南海にて島に遊ぶ」 玄齋 (下平声五歌韻)
涼を南嶼に覓めて沈痾を養い
夢を結ぶ 湾頭 夕日の波に 幾たびか蓬莱に上りて霊草を摘み 醒め来りて少しく癒ゆれば娑婆に対わん 現代語訳: 涼を求めて南方の島々に向かい、
長いことかかっている病気を治そうとし、 海の入り江のほとりで、夕日に照らされた波を見て、眠りについていた。
何度も仙人が住むという蓬莱山(ほうらいさん)に登って
めでたい不死の薬草を摘み、
目が覚めてきて病気が少し治り始める頃には、
人間が苦しみを堪え忍んでいるこの世と向き合っていこうと思った。 語注: ※覓(もと める): 「求める」と同じ意味です。
※南嶼(なんしょ): 南の小さな島々の集まりです。
※沈痾(ちんあ): 長い間治らない病気、長患いのことです。
※結夢(けつむ、ゆめをむすぶ): 夢を見ること、あるいは
眠りにつくことです。
※湾頭(わんとう): 海の入り江のほとりのことです。
※夕日(せきじつ): 「夕日(ゆうひ)」のことです。
※蓬莱(ほうらい): 東海の島にある、仙人が住むという
想像上の山の名前です。
「蓬壺(ほうこ)」「蓬島(ほうとう)」とも言います。 ※霊草(れいそう): めでたい草のことです。不死の薬草のことです。
※醒(さ める): 目が覚めることです。
※少癒(しょうゆ、すこしくいゆ): 病気が少し治り始める頃を
指して言います。
※対(むか う): 対象と向き合うことです。
※娑婆(しゃば): 仏教語で、梵語の(sah?: サハー)の音を
写したもので、人間が煩悩の苦しみに耐える
この世を指して言います。
「忍土(にんど)」とも言われます。 解説: 漢詩の会の七月の課題です。
南の島で過ごす光景を漢詩にしてみました。 唐の時代の漢詩で「島」、特に海の島を主題にしたものは、
秦の始皇帝や前漢の武帝が仙人の術を使う道士に命じて 蓬莱島へ不老不死の薬を取りに行くことを詠んだものが多いです。 僕は療養という意味で南の島の情景を考えてみました。
実際には僕は検査入院を前にしていて、仙人の不死の薬草でなくて
実際に病院で西洋医学的な検査と治療をするわけですが、 病院の治療によって、世の中ときちんと向き合っていく力が 得られればいいなと思いました。 山で薬草を摘むという光景は昔の漢詩では隠者を
イメージするものです。
結句も隠者風に終わろうかなと思いましたが、 作っていくうちにやや仏教的になりました。 やはり僕もこの世への未練を持っている人間だなと 当時の気持ちを詠んでいました
退院後ももっといろいろと漢詩や漢文を学んでいきたいなと思います。 まだ入院まで日があれば、もう一つくらい漢詩を作ろうかなと
思っています。
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漢詩
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guutaratei さん、コメントありがとうございます。
御神崎は「ウガン崎」と読むのですね。
実際に行かれたことがあるのですね。いいところですね。
釣りをするにも良いところなのですね。イメージがふくらみました。
いつも台風の通り道にあるように思います。
南の島では心身を養えそうに思いました。
僕はうまく想像していければいいなと思いました。
guutaratei さんの実際の経験を通したコメントを頂けて、
本当に嬉しいです。とても参考になりました。
2011/7/5(火) 午前 10:21
yukari42 さん、コメントありがとうございます。
周囲の環境に活かされている間は、僕も生きていていいのかなとぼんやり思っています。
生きている限りは少しでも自分なりに生きてみたいなと改めて思いました。
終わりがまだ決まっていない以上、自然に終わりが来るまでは
きちんと生きようと思いました。
気持ちを漢詩に伝えて詠むことが、少しずつでもできはじめているのが嬉しいです。
これからも、療養しながら少しずつでも作っていこうと思います。
2011/7/5(火) 午前 10:27
たしかに海に落ちる夕日は壮大ですね
それを見て眼むルとは、この人の気心も大した度量
オイラのところは夕日は山に落ちるから、あっけないです。
2011/7/6(水) 午前 6:41 [ taiyo ]
taiyo さん、コメントありがとうございます。
夕日が波にゆらゆら揺れている様子に、
眠りを誘われるのではないかと想像していました。
海に沈む夕日は良い光景だと思います。
taiyo さんの処は山に沈む夕日ですか。夜が早くやってくるのですね。
お月さんもきれいに眺められそうに思いました。
僕の近所は川に沈む夕日が見られます。橋の間に落ちる夕日は
結構美しいなと思います。
2011/7/6(水) 午前 7:27
ふと、竹取物語を思い出しました^^;
#すいません、不惑の学生ですので、古文がはなれませんーー;
人間、ないものねだり、なのかもしれません。
「いかによりよく生きるか、どういう終焉を迎えるか」は、人間が社会的生物である為に、よく考えなければならない事だと思います。
#倫理で習った事の受け売りですがーー;
自分と向き合う玄様にポチ☆
2011/7/6(水) 午前 7:53 [ 澤木淳枝 ]
澤木淳枝さん、コメント + 傑作ポチ、ありがとうございます。
竹取物語ですか。かぐや姫も別世界の住人ですね。
僕も自分が足りないものにばかり目がいくように思います。
いかに生きて死んでいくか、僕にも本当に厳しい問いですが、
なんとか僕もきちんと考えていこうと思いました。
自分と向き合って漢詩を作りながら、きちんと考えようと思います。
2011/7/6(水) 午前 11:09
まだ入院まで日があれば、もう一つくらい漢詩を作ろうかなと思っています>せっかくなのでお作りください。
結句この方がいいと思いますよ。未練というより立ち向かう姿勢で。
2011/7/6(水) 午後 2:11
玄さんの「南海遊島」を詠んで、
「天にましますわれらの神よ。天にとどまりたまえ。
地上にはわれらが残ります」というプレヴェールの詩を思い出しました。
つらいことがあっても、地上は時たま美しいです。
娑婆で少しでも楽しみましょう。
2011/7/6(水) 午後 2:45 [ - ]
薫少将さん、コメントありがとうございます。
ありがとうございます。今回は二作いっぺんに作りましたので、
二つともいっぺんに UP するか、いい方を選ぶか判断しようと思います。
何とか現実世界と向き合いたいなという気持ちを詠みました。
できる限りがんばって生きていこうと思います。
2011/7/6(水) 午後 4:48
まーるさん、コメントありがとうございます。
プレヴェール、検索してみますと二十世紀のフランスの詩人なのですね。
「この世のすべてのすばらしさは地上にあります」という句も印象に残りました。
僕もこの世の中に素晴らしいものを捜していこうと思いました。
いろいろと学びながら楽しもうと思います。
2011/7/6(水) 午後 4:56
どんどん医学が進歩しています。
願うことは、生きてください。
聖地の地で、そう願いました。
いろいろと学びながら頑張る玄さんに。。。ポチ☆
2011/7/6(水) 午後 11:03 [ さんぼうやま ]
さんぼうやまさん、コメント + 傑作ポチ、ありがとうございます。
医学が進歩していることは確かですが、
以前、主治医に僕の病気を治す方法がありますかと聞いたら、
はっきりと「ない」と言われました。
それでもできるだけ長生きする方法や設備などがいろいろありますので、
これは病院の指示に従っていこうと思っています。
生きている限り、いろいろと努力をしていきたいなと思います。
2011/7/7(木) 午前 10:32
こんにちは♪
訪問、コメントありがとうございました。
本当に今年は暑い夏です。
関東はあまり雨も降らず、このままでは節電に節水となるかもしれませんね。
ご病気根本的には治らなくても
症状が出なかったり
そんなにパワフル元気でなくてもいいから
自分のことが自分で出来て、
ゆっくりでいいから自分の足で自分の行きたいところへ行ける
そんなように生きて行けるといいですね。
初めての症状は不安と恐怖があり
慣れた症状にも今回も乗り越えられるのか?と・・・
それでも・・・
来年も再来年もその次も桜の花が見られるように
お互いに病気と仲良くいきましょう。
2011/7/7(木) 午後 1:39 [ 甘夏 ]
あまなつさん、コメントありがとうございます。
大阪も今年は節電だと思います。
時々こちらでも地震があるので、油断できない状況ですね。
あまなつさんも持病をもっておられるのですね。
せめて身の回りのことができるだけ自分でできる状況になりたいなと思います。
まずは持病以外の諸々の病気を何とかできればいいなと思います。
僕も入院が続いて桜の花が見られない状況が続いています。
何とかこれからも見ていきたいなと思います。
日々の不安と何とか戦っていきたいなと僕も思います。
2011/7/7(木) 午後 5:45
蓬莱って、かぐや姫の「蓬莱の玉の枝」のやつと同じやつですかね?
考えっていろんなことから影響を受けますが、
僕は学生なのでいろんな影響を受けますね。
学校や友達、そしてブログ。
良い影響も悪い影響もありますが、
彼が今の僕になってるのでいいと思います。
2011/7/7(木) 午後 8:43 [ - ]
いい詩ですね。
環境があり、状況が変わり、心情が変化する様子でしょうか。
つらい時に読めば、とても元気が出そうです。
2011/7/8(金) 午前 0:51 [ Kapok ]
都会の蟷螂さん、コメントありがとうございます。
『竹取物語』のかぐや姫の台詞、
「東の海に蓬莱といふ山あるなり、それに白銀を根とし黄金を
茎とし白き珠を実として立てる木あり、それ一枝、折りて賜はらむ」
ですね。この蓬莱も同じく「蓬莱山」ですね。
僕もまだいろんなところから影響を受けています。
きちんと受け止めたり受け流したり、
常にどうすればよいのか、まだ手探りの状況です。
僕自身はまだ成長途中なのかなと反省させられます。
何とか苦手なところをなくしていきたいなと思います。
2011/7/8(金) 午前 8:19
Kapok さん、コメントありがとうございます。
環境が変わると、気持ちも変わっていくのを実感しています。
病院で身体を養って、少しでも現実と向き合いたいなという気持ちを詠みました。
この詩を読んで元気が出る人がいれば嬉しいです。
僕ももう少し元気になっていこうと思いました。
2011/7/8(金) 午前 8:22
最近読んで行って来ました
ハンセン病の隔離された方の苦しみを思い出しました。
昔は酷かったですね。
その方たちの詩、俳句感動します。
玄さんの漢詩も心に染みます、素晴らしいですよ。
つづけて拝見していきますね。ポチ
2011/7/8(金) 午後 8:56
ほしさん、コメント + 傑作ポチ、ありがとうございます。
ハンセン病はひどい偏見との戦いの歴史ですね。
厳しい中で言葉を紡いでいるから、
隔離された方々の作る詩歌が人の心を動かすのかなと思いました。
僕も自分の心の中から漢詩を作っていければいいなと思います。
これからもじっくりとがんばっていきます。
2011/7/9(土) 午前 9:13