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(文字コードの関係で、「烘」はほかの書式に変換されなかったようです)
溪橋觀楓 玄齋 (上平聲一東韻) 夕 暉 橋 畔 照 江 楓,
霜 落 西 山 紅 欲 烘。
秋 水 滔 滔 望 幽 澗,
倚 欄 青 女 讃 名 工、
書き下し文: 題:「渓橋(けいきょう)にて楓(かえで)を観(み)る」 夕暉 橋畔の江楓を照らし、 霜は西山に落ちて 紅 烘えんと欲す。
秋水 滔々たる 幽澗を望み、
欄に倚りて青女の名工なるを讃えん。
現代語訳:
題:「谷川に架かった橋から楓(かえで)を観賞する情景です」 夕日が橋のそばで、川のほとりに生えている楓(かえで)の木々を照らし、 西にある山には霜が降りて、山が燃えるように紅(くれない)に
染まっていました。
秋の澄み切った水が勢いよく流れている、静かで奥深い谷川を眺めて、
橋の欄干(らんかん: 手すり)にもたれかかりながら、
霜を降らせて山を紅葉に染める青女(せいじょ)という天女(てんにょ)が、 自然の変化をもたらす、すぐれた職人であることを、 ほめたたえていました。
語注: ※夕暉(せっき): 夕日のことです。 ※橋畔(きょうはん): 橋のほとり、橋のそばのことです。
※江楓(こうふう): 川のほとりの楓(かえで)のことです。
※西山(せいざん): 西の山です。西は昔の五行説(ごぎょうせつ)で
秋を示します。竜田山(たつたやま)が平城京の西にあることを 意識してのことです。 ※竜田山(たつたやま): 大阪と奈良の県境の辺りの、奈良県生駒郡の
西の辺りに位置する生駒山地(いこまさんち)の南と 信貴山(しぎさん)の南の辺りの大和川(やまとがわ)の北岸の 竜田川(たつたがわ)流域の山々の総称です。 古来より紅葉の名所として有名でしたので、その山の美しさに、 秋の女神が住むと言われていました。この山を祀る神として、 龍田比古神(たつたひこのかみ)・龍田比女神(たつたひめのかみ) の男女二柱の神が龍田大社(たつたたいしゃ)に祀られています。 龍田比女神(たつたひめのかみ)は紅葉をもたらす女神である 龍田姫(たつたひめ)として、多く和歌にも詠まれています。 ※烘(もえる): 「燃える」と同じです。山が紅葉に染まることを
「山が燃える」とたとえて表現しています。 ※秋水(しゅうすい): 秋の澄み切った水のことです。
※滔々(とうとう): 水が勢いよく流れることです。
※幽澗(ゆうかん): 静かで奥深い谷川(たにがわ)のことです。
※倚欄(らんによる): 橋の欄干(らんかん: 手すり)に
もたれかかることです。 ※青女(せいじょ): 秋に霜を降らせて葉を紅葉にする天女(てんにょ)の
ことです。龍田姫(たつたひめ)の代わりに使いました。 ※名工(めいこう): 腕前のすぐれた職人のことです。
解説:
橋の上から紅葉の景色を眺める光景を詠んでみました。
霜を降らせて葉を紅葉にする「青女(せいじょ)」という
天女を思い浮かべて、それを僕のお相手の方の美しさと 重ね合わせていました。 「青女(せいじょ)」という言葉は僕が現在訳している、 『淮南子(えなんじ)』の中の「天文訓(てんもんくん)」 という巻の一節に出て来ます。 至秋三月,地気不蔵,乃収其殺,百虫蟄伏,静居閉戸,
青女乃出,以降霜雪。
(書き下し文)秋の三月に至り、地の気は蔵(ぞう)せず、
乃(すなわ)ち其(そ)の殺(さつ)を収(おさ)め、 百虫(ひゃくちゅう)は蟄伏(ちっぷく)し、 居(きょ)を静かにして戸を閉じ、 青女(せいじょ)乃(すなわ)ち出(いで)て、 以(もっ)て霜雪(そうせつ)を降らす。 (私訳)秋の三ヶ月間には、大地の気は隠れることがなく、
殺気(さっき)、つまり草木を枯らせる寒冷の気が集まってきて、 多くの虫たちは冬ごもりのために地中に籠もり、 人々は家の中で静かに居て戸を閉じて、 その後に青女(せいじょ)という天女がやって来て、 霜と雪を降らせるのです。 霜が降りてきて、それをもとに紅葉になっていく、 何とも美しい光景だと思います。 このような自然の変化がとても美しいです。 日本の和歌では青女に近い存在として龍田姫(たつたひめ)があります。 奈良の平城京の都の西にある山、竜田山(たつたやま)は
古来より紅葉の名所として知られておりまして、
そこに祀られている女神様のことです。
古来より和歌に詠まれていました。その一つを挙げますと、
山姫に千重のにしきを手向けても散るもみぢ葉をいかでとどめむ 『千載集』 巻五 秋下 0359 藤原顕輔 (私訳)山姫(やまひめ)、つまり龍田姫(たつたひめ)に錦の織物を
何枚お供えしたところで、紅葉した木の葉が散っていくのをどうして 止めることなどできるでしょうか。 こういう和歌の景色を参考にして漢詩を作っていました。 自然の美しさと、それをもたらす自然の変化の見事さを思い、 その紅葉の美しい光景を女神や天女にたとえていて、 それをお相手の方の美しさと重ね合わせていました。 お相手の方のことを日々考えながら、美しい漢詩もきちんと
作っていければいいなと思います。 これからもきちんとがんばっていきます。 |
漢詩
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おはようございます。この素晴らしい漢詩に応援の☆ポチですよ!
2011/11/2(水) 午前 10:23 [ 清水太郎の部屋 ]
清水太郎さん、コメント + 傑作ポチ、ありがとうございます。
お相手の方を思い浮かべて紅葉の漢詩を作っていました。
これからもきちんとがんばります。
2011/11/2(水) 午前 10:39
ここでも紅と青がよいコントラストを出していますね。
深い渓谷の鮮やかな紅葉に霜が降って季節が変わっていく様子がとても綺麗に描かれていると思います。傑作。
2011/11/2(水) 午前 11:49
ひろちんさん、コメント + 傑作ポチ、ありがとうございます。
奥深い谷から紅葉が始まって山が染まる、その美しさを
お相手の方を思い浮かべながら作っていました。
自然の変化をうまくとらえて漢詩にできればいいなと思います。
これからも日々きちんとがんばります。
2011/11/2(水) 午後 0:06
こんにちは〜♪
もみじの紅葉の写真と
漢詩が相まっていいですね。。。。
紅葉は天女がなせる業なんですね^^^
今日も素敵な日を。。。。。。。。
ぽち。
2011/11/2(水) 午後 0:21
青女・・・私もとても気に入っています。
写真の透明感のある美しい紅色が
詩とぴったりですね〜。 P!
2011/11/2(水) 午後 1:39
吉祥天さん、コメント + 傑作ポチ、ありがとうございます。
生駒山地か信貴山の紅葉の写真を探していましたが、
見つけられなかったのでイメージに近い画像を探してきました。
天女が紅葉の美しい光景を作り出す所にお相手の方を思い浮かべていました。
自然の美しい情景をきちんと漢詩にしていければいいなと思います。
これから今日一日もがんばります。
2011/11/2(水) 午後 1:52
ある おかんさん、コメント + 傑作ポチ、ありがとうございます。
お相手の方を青女(せいじょ)と重ね合わせて考えていました。
紅にきれいに染まった紅葉の写真を選んでみました。
お相手の方を想って作った漢詩にどんな写真を組み合わせるか
ということを考えるのも楽しいです。
これからも日々きちんとがんばっていきます。
2011/11/2(水) 午後 1:55
こんばんは✿
玄さんの綺麗な漢詩と
お写真がとてもよく合っていて
素敵ですね。
青女、素敵な表現ですねっ
傑ポチッ♫☆。.:*:・'°★°'・:☆*゜・+♬*゜・+✿
2011/11/2(水) 午後 9:34
ゆーみんさん、コメント + 傑作ポチ、ありがとうございます。
和歌に出てくる龍田姫(たつたひめ)にあなたを思い浮かべていました。
漢詩では青女(せいじょ)で表現できると思いました。
ちょうど勉強していた『淮南子(えなんじ)』の中にこの言葉を見つけました。
いろんな事が作用して僕の漢詩になっている不思議さを思いました。
真剣に学んでいれば、不思議な偶然が重なってくると思っています。
あなたを想って漢詩を作っていく中でのいろんな変化なのです。
日々努力をしていきながら、あなたを大切にしていこうと思います。
2011/11/2(水) 午後 9:49
玄様。 11*2 謎 C1=モミの木。<マッーサジ師は患部を揉む。 C2=アジサイ=紫陽花。共に正解です。
2011/11/2(水) 午後 10:48
紅葉の頃、しみじみとした漢詩を読ませていただきました。玄さんの漢詩がどんどん素晴らしくなっていきますね。人を思う気持ちが文字となって現れるからでしょう。
お体を大切に、良き秋でありますように。
傑作ポチ★
2011/11/2(水) 午後 11:10
えすちゃんさん、コメントありがとうございます。
クイズも時々挑戦していきます。またよろしくお願いいたします。
2011/11/3(木) 午前 11:43
Ruri さん、コメント + 傑作ポチ、ありがとうございます。
僕のお相手の方のことを想って漢詩を作り、日々努力をしていく、
常にその中に僕自身の幸福を感じています。
その想いをそのまま詩句に載せられればいいなと思っています。
そのためにもきちんと努力していきたいなと思います。
気温の変化が激しいので、風邪にも気をつけていきます。
2011/11/3(木) 午前 11:46
美しい方と素適な恋、秋の紅葉が燃えるような玄様の恋を祝福します。
2011/11/5(土) 午前 11:23
はせさん、コメントありがとうございます。
お相手の方を想って漢詩を作っているうちに、
僕自身の気持ちがずいぶん変わってきたのを感じます。
常に幸せの中にいて、前向きになってきています。
お相手の方に感謝しながら、これからも日々向上していきたいなと思います。
2011/11/5(土) 午後 8:47