玄齋詩歌日誌

アメーバブログを退会しました。ヤフーブログだけ続けます。よろしくお願いいたします。

漢詩

[ リスト ]

イメージ 1
地図とボトル
Photo by : clef
 
 
イメージ 2
●原文

 冬日閑居(讀黄帝内經)  玄齋  (上平聲六魚韻)
 
閉 門 燈 下 愛 三 餘,
 
繙 卷 軒 轅 訪 獨 居。
 
終 日 退 藏 陽 氣 裏,
 
來 治 未 病 一 芳 書。
 
 
 
●書き下し文
 
 
 題:「冬日閑居(とうじつかんきょ)
    (黄帝内経(こうていないきょう)を読む)」
 
門を閉ざして灯下(とうか)に三餘(さんよ)を愛し、
 
巻(かん)を繙(ひもと)けば 軒轅(けんえん) 独居(どっきょ)を訪(と)う。
 
終日(しゅうじつ) 陽気(ようき)を退蔵(たいぞう)するの裏(うち)、
 
来(きた)りて未病(みびょう)を治(なお)す一芳書(いちほうしょ)。
 
 
 
●現代語訳
 
 
  題「冬の日に、一人静かに過ごしていたときのことを詠みます
   (『黄帝内経(こうていないきょう)』を読んでいたときのことを
    詠みます)」
 
家の門を閉じて、机の明かりの下で読書をするのによいとされる
三餘(さんよ)の一つである冬の日を愛し、
 
一人で、大昔の医学書の『黄帝内経』の中に出てくる
古代の帝王の黄帝(こうてい)と同じ時間を過ごしていた。
(本を読んでいたことを比喩的に言っています)
 
本に書かれている通りに心身の活力となる
陽の気をしまい込んで冬の一日中を過ごしていた中で、
 
病気の原因は身体の中にあるけれども、まだ発病していない段階である、
未病(みびょう)の段階であった私を癒しにやってきてくれたのは、
一通のあなたからの手紙でした。
 
 
 
●語注
 
 
※冬日(とうじつ): 冬の日のことです。
 
※閑居(かんきょ): 俗世間を離れて心静かに暮らすことです。
 
※黄帝内経(こうていないきょう): 大昔に書かれた医学書です。
   古代の帝王の黄帝(こうてい)が学者のが岐伯(きはく)たちに
   日常の疑問を問うという形で書かれています。
 
※灯下(とうか): 机の明かりの下で、という意味です。
 
※三餘(さんよ): 読書するのによい三つの暇な時期のことです。
  一年の余りで農作業が忙しくない冬、
  一日の余りで働いていない夜、
  時の余りで外の仕事ができない雨降りの時の三つです。
 
※与(と: 二句目の二文字目です): 「〜と」という意味です。
 
※繙巻(かんをひもとく): 巻物の紐を解くことから、書物を開くことです。
 
※軒轅(けんえん): 古代中国の伝説上の帝王の黄帝(こうてい)の
   別名です。
 
※黄帝(こうてい): 古代中国の伝説上の帝王の一人です。
  文学や暦や音楽や医薬などをはじめてつくった人とされる人です。
  別名を「軒轅(けんえん)氏」といいます。
 
※倶(ともに): 「一緒にいる」ということです。
 
※終日(しゅうじつ): 一日中、という意味です。
 
※陽気(ようき): 生命の成長などをつかさどる陽の気のことです。
 
※退蔵(たいぞう): 奥深くにしまい込むことです
 
※未病(みびょう): 病気の原因は身体の中にあるけれども、
   未だ発病していない段階のことです。
   聖人(人格・知恵の優れた人)はこの段階で自分の病気を
   治しているという一節が『黄帝内経』の本文にあります。
 
※芳書(ほうしょ): 相手からの手紙を、尊敬を込めて言う言葉です。
 
 
 
●解説
 
 
冬の昼間に一人でいるときに、昔の医学書である
『黄帝内経(こうていないきょう)』を読んだときの情景を詠んでいます。
 
 
僕のお相手の方への漢詩を作る参考に老荘の書物をいろいろと
読んでいく中で、自分の身を修める、自分の健康を気遣うという所にも、
さらに興味が出て来て、それで最古の医学書と言われる
『黄帝内経』を読んでみようと思いました。
 
日本語の現代語訳のあるものもあるそうですが、
三分冊で『淮南子(えなんじ)』よりも高いので、
原文の載っているサイトを探して自分で書き下し文を付けて
訳して読んでいます。
 
僕が現在読んでいるのは『黄帝内経』の中の「素問(そもん)」
という巻です。
 
「素問」の「素(そ)」は「本(もと)」、つまり根本のことで、
「問(もん)」は太古の伝説上の帝王である黄帝(こうてい)が、
大臣の岐伯(きはく)・伯高(はくこう)・兪?(ゆふ)・
少師(しょうし)・少兪(しょうゆ)たちに医療や健康の根本を
問いかけるという内容のもので、天と地を形作る陰と陽の気、
万物の五つの元素である木・火・土・金・水の五行(ごぎょう)などで
解説されている所などは、とても興味深いものです。
 
こういうものを迷信に陥らずに丁寧に読んでいこうと思います。
 
テレビのコマーシャルに出て来た一節もありますね。
女性は七の倍数の歳に、男性は八の倍数の歳に肉体の変化が現れる、
という一節も、この「素問」の「上古天真論(じょうこてんしんろん)」
という章に出て来ます。
 
(この一節には一部、ブログに掲載するにはあまり適切でない
表現もありますので、これについては今回はこれ以上は書きません)
 
 
今回関係してくるのは、この「素問」の
「四気調神大論(しきちょうしんだいろん)」の章です。
 
こちらには春夏秋冬のそれぞれの身を養う過ごし方について
書いてあります。今回は冬の一節を抜き出して説明してみます。
 
 
冬三月,此謂閉藏,水冰地?,無擾乎陽,早臥晩起,必待日光,
 
使志若伏若匿,若有私意,若已有得,去寒就温,無泄皮膚使気亟奪,
 
此冬氣之應養藏之道也。逆之則傷腎,春爲痿厥,奉生者少。
 
 
冬の三月(さんがつ)、此れを閉蔵(へいぞう)と謂(い)う。
水は氷りて地は?(さ)け、陽(よう)を擾(みだ)すこと無(な)く、
早くに臥(が)して晩(おそ)くに起き、必ず日光を待ち、
志をして伏(ふく)すが若(ごと)く匿(かく)すが若(ごと)くせしめ、
若(も)し私意(しい) 有るとも、已(すで)に得る有るが若(ごと)くにして、
 
寒を去り温に就きて、皮膚を泄(もら)す無くして
気をして亟(すみ)やかに奪わしむ、
 
此れ冬の気の応(まさ)に養蔵(ようぞう)の道なるべし。
之に逆(さか)らえば則ち腎(じん)を傷(やぶ)り、
春に痿厥(いけつ)を為(な)し、生(せい)を奉(ほう)ずる者は少なし。
 
 
(私訳)
 
の三ヶ月間は閉蔵(へいぞう)と言い、
天地の間の万物を養い育てる生気(せいき)が閉じこもって
外に出て行かない時期なのです。
この時期には水は凍ってしまい、地は裂けるような状況なのです。
 
そういう時期にはつまり心身の活力となる陽(よう)の気を
蓄えてしまい込んで乱れないように気をつけて、
夜は早くに寝て朝は遅くに起き、必ず日の光が出てくるのを待ち、
 
志(こころざし)をしまい込むように、あるいは隠すようにして、
もし自分の考えがあったとしてもそれはすでに達成されたように考えて、
寒い状況を避けて暖かい状況を保ち、
 
皮膚を直接外に出すことの無いようにして、
陽の気を自分の手元から逃さないようにする必要があります。
 
これままさしく冬に陽の気をしまい込んで身を養う自然の道理なのです。
これに逆らうと腎臓を傷つけてしまい、
春には身体が弱くなって陽の気の動きが乱れてしまい、
命を大切に保つことができる者は少ないのです。
 
(ここまでが訳です)
 
 
春夏秋冬、それぞれに気をつける所があると言った上で、
有名な「未病(みびょう)」という言葉の出てくる
一節でこの章をしめくくっています。
 
「未病(みびょう)」とは、病気の原因は身体の中にあるけれども、
まだ発病していない段階のことです。
 
 
故陰陽四時者,万物之終始也,死生之本也,
 
逆之則災害生,従之則苛疾不起,是謂得道。
 
道者,聖人行之,愚者佩之。
 
従陰陽則生,逆之則死,従之則治,逆之則乱。反順為逆,是謂内格。
 
是故聖人不治已病,治未病,不治已乱,治未乱,此之謂也。
 
夫病已成而後薬之,乱已成而後治之,譬猶渇而穿井,
 
闘而鋳錐,不亦晩乎。
 
 
故に陰陽(いんよう)・四時(しじ)は、
万物(ばんぶつ)の終始(しゅうし)なり、死生(しせい)の本(もと)なり、
 
之(これ)に逆(さから)わば則(すなわ)ち災害(さいがい) 生じ、
之に従わば則(すなわ)ち苛疾(かしつ) 起(お)こらず、
是(こ)れ道(みち)を得(え)ると謂(い)う。
 
道は、聖人(せいじん)は之を行い、愚者(ぐしゃ)は之を佩(は)く。
陰陽(いんよう)に従(したが)わば則(すなわ)ち生じ、
之(これ)に逆(さから)わば則(すなわ)ち死し、
之に従わば則ち治(おさ)まり、
之に逆わば則ち乱(みだ)る。
 
順(じゅん)に反(そむ)くを逆(ぎゃく)と為(な)し、
是(これ)を内(うち)に格(つか)えると謂(い)う。
 
是(こ)の故(せいじん)に聖人(せいじん)は
已(すで)に病(や)むるを治(おさ)めず、未(いま)だ病まざるを治む。
已に乱(みだ)るるを治めずして、未だ乱れざるを治むとは、
此(こ)の謂(いい)なり。
 
夫(そ)れ病(やまい)の已(すで)に成りて
而(しか)る後(のち)に之を薬(いや)さんとし、
乱(みだ)れの已に成りて而る後に之を治(おさ)めんとするは、
譬(たと)うれば猶(な)お渇(かわ)きて井(せい)に穿(うが)たんとして、
闘(あらそ)いて錐(きり)を鋳(い)るも、亦(ま)た晩(おそ)からずや。
 
 
(私訳)
 
ですから天地を構成する陰と陽の気の、春夏秋冬に従う移り変わりは、
あらゆる物事が始めから終わりまでをすべて含んでいて、
あらゆる生き物が生まれたり死んだりする根本なのです。
この時の移り変わりによる陰と陽の気の変化に逆らうと災いが生まれて、
その変化に従うと大きな病気にかかることがないのです。
 
道、つまりあらゆるものが従う自然の道理というものは、
聖人(せいじん)、つまり高い徳と知恵を身につけたものは
その道理に従って物事を行うことができ、
愚かな人もその自然の道理のおかげで生きており、
ほかの者たちからの教育によって身につけていくものです。
 
自然の道理が導く陰と陽の気の変化に従って物事が生まれてきて、
その変化に逆らうと死んでしまい、
その変化に従うと物事をうまく治めることができ、
その変化に逆らうと乱れてしまうのです。
 
その変化の自然な流れに従わないことを「逆(そむ)く」と言い、
「内(うち)に格(つか)える」、つまりその陰と陽の気の変化にたいして、
気持ちの中に引っかかりがあって従うことができないと言います。
 
(愚かな人もこの引っかかりを取り払って、
自然の道理を身につけるべきなのです)
 
ですから高い徳と知恵を身につけた聖人は、
すでに起こってしまった病気を治すのではなく、
あらかじめ病気が発生する以前の段階で病気を予防してしまうのです。
すでに戦乱が起こってからそれを治めるのではなく、
あらかじめ戦乱が起こる前に戦乱の原因となるものを
取り除いておくのです。
 
そもそも病気がすでに起こってしまった後でこれを治療しようとし、
すでに戦乱が起こってからそれを治めようというのは、
たとえるならば喉が渇いてきたから井戸を掘ろうとして
争うように穴を空ける錐(きり)を鋳造(ちゅうぞう)して
作ろうとするようなもので、
対処をするタイミングとしては遅すぎるのではないでしょうか。
 
(ここまでが訳です)
 
 

病気は未然の段階でくい止めるべきだ、
ということをしみじみと感じていました。
 
インフルエンザの予防接種も、来週の病院の診察の折に
ついでに済ましておこうと思います。
インフルエンザはかかったことがありますが、とても辛いものです。
しっかり予防しようと思います。
 
この部分を読んでいるときに、お相手の方からの手紙(メール)が
届きました。もう未病もなおったのかもしれない、
そんな心の明るくなる瞬間なのです。
 
結句はちょっと唐突かもしれませんが、そういう気持ちを詠んでいます。
 
いろんな事を学んでいきながら僕の当時のお相手の方への想いに
つなげていきたい、当時は毎日そう思いながら過ごしていました。
 
これからもきちんとがんばります。

 

閉じる コメント(14)

顔アイコン

今晩はいつも嬉しいコメントありがとうございます。この嬉しい漢詩に応援の☆ポチですよ!

2011/11/30(水) 午後 6:32 [ 清水太郎の部屋 ]

清水太郎さん、コメント + 傑作ポチ、ありがとうございます。
日々きちんと努力をしていこうと思います。
これからもがんばります。

2011/11/30(水) 午後 9:26 白川 玄齋

アバター

太平洋側だと冬は窓際の日だまりという陽の気が集まる場所がある?
日本海側だと日差しがなくてひたすら暗く冷たい。
大陸はもっと寒さが厳しいのでしょうね。傑作。

2011/12/1(木) 午前 2:03 ひろちん。

ひろちんさん、コメント + 傑作ポチ、ありがとうございます。
北京も夏と冬の温度差がすごいですね。
今日はマイナス六度ですね。ものすごく寒そうです。
日本の冬でも、場所によって寒さがずいぶん違いますね。
日本海側や、僕のお相手の方のいる北の方はぐっと寒いのかなと思います。
今日は寒いですが今日も一日きちんとがんばっていきます。

2011/12/1(木) 午前 9:28 白川 玄齋

顔アイコン

こんばんわ。天気の日は散歩で日光になるべくあたろうとしています。冬になると夏の日光が懐かしくなります。
病気は未然の段階で食い止めるべきだと言う事は、最近実感として
思います。

2011/12/1(木) 午後 10:13 [ 栗の木童子 ]

顔アイコン

おはようございます。

四季折々に身体の働きも合わせなければとお話しから感じ取りました。それは・・・未病に繋がるのですよね。
>万物を養い育てる生気・・・この冬を伺ったとおりに逆らわずに過ごしていきたいです。
玄さん、いつもありがとうございます。 ポチです。

2011/12/2(金) 午前 9:59 風花

栗の木童子さん、コメントありがとうございます。
大阪は今日もすっかり曇ってきました。日の光を浴びると心地良いですね。
夏のものすごい暑さから、日光の恋しい季節になりましたね。
僕も持病以外のものについては、きちんと未病のうちに防いでおいて、
お相手の方や周囲の方々をきちんと安心させるように
していきたいなと思います。これからもがんばります。

2011/12/2(金) 午前 10:05 白川 玄齋

y5812y さん、コメント + 傑作ポチ、ありがとうございます。
『黄帝内経』のこの章では、四季の移り変わりとともに、
心身の対処の仕方が異なっているのがわかります。
今回は冬の所だけを取り出して書いていました。
あらかじめこのような所に気をつけておけば、
未病につながるのではないかと僕も思います。
僕もきちんと健康に配慮して、お相手の方や周囲の方々を
安心させるようにつとめていきたいなと思います。
今日も一日がんばっていきます。

2011/12/2(金) 午前 10:10 白川 玄齋

顔アイコン

冬日閑居・・・穏やかで良い詩ですね〜。気持のユッタリとした
ほかほかした気分になります。
私も 健康に気を配りがんばろうと思います。 P!

2011/12/2(金) 午前 10:12 ある おかん

ある おかんさん、コメント + 傑作ポチ、ありがとうございます。
ゆったりと身体を養いながら、勉強をしていこうと思います。
健康に気を配りながら、お相手の方や周囲の方々を安心させるように、
日々向上していこうと思います。これからもきちんとがんばります。

2011/12/2(金) 午前 11:08 白川 玄齋

顔アイコン

僕も台湾で五行に基づく占いをしていただいたり、帰国後写経や禅セミナーなどとちょっと古い文化を学んでますが、なかなか原典に当たるまでは。

凄いですね。ポチ。

2011/12/2(金) 午後 8:55 mit*mus**i

薫少将さん、コメント + 傑作ポチ、ありがとうございます。
五行占いに写経や禅ですか、台湾も面白そうですね。
黄帝内経はほかの漢文よりは難しい言葉を使っていないので、
読んでみると比較的わかりやすい文章が多いと思いました。
この部分もきちんと勉強していって、お相手の方を想う漢詩に
きちんとつなげていこうと思います。これからもがんばります。

2011/12/2(金) 午後 9:53 白川 玄齋

顔アイコン

健康が一番の幸せです。
どうか今のお気持ちを大事に勉強してくださいね。ポチ
素晴らしいです。

2011/12/2(金) 午後 10:57  HOSI 

ほしさん、コメント + 傑作ポチ、ありがとうございます。
僕のお相手の方のおかげで、毎日元気に過ごすことができています。
きちんと日々大切にしていきたいです。
そのためにも今日一日もがんばっていきます。
常に今の気持ちを保っていきます。

2011/12/3(土) 午前 8:30 白川 玄齋


.

ブログバナー

白川 玄齋
白川 玄齋
男性 / 非公開
人気度
Yahoo!ブログヘルプ - ブログ人気度について
検索 検索

詩歌関連

写真・画像関連

文学・語学・その他

殿堂入り

自由律俳句

登録されていません

1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31

よしもとブログランキング

もっと見る

[PR]お得情報

ふるさと納税サイト≪さとふる≫
実質2000円で好きなお礼品を選べる
毎日人気ランキング更新中!
数量限定!イオンおまとめ企画
「無料お試しクーポン」か
「値引きクーポン」が必ず当たる!

その他のキャンペーン


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事