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●原文:
春日閑居 玄齋 (上平聲七虞韻)
寄 信 呵 文 筆、 苦 吟 春 日 娯。
玄 天 想 仙 女、 白 屋 似 蓬 壺。
依 舊 親 梅 朶、 開 心 忘 藥 爐。
少 痊 新 句 就、 隔 海 與 君 倶。
●書き下し文:
題: 「春日閑居(しゅんじつかんきょ)」
信(しん)を寄(よ)せんと文筆(ぶんぴつ)を呵(か)して、
苦吟(くぎん)するは春日(しゅんじつ)の娯(たの)しみなり。
玄天(げんてん)に仙女(せんにょ)を想(おも)えば、
白屋(はくおく)も蓬壺(ほうこ)に似たり。
旧(きゅう)に依(よ)りて梅朶(ばいだ)に親しめば、
心を開きて薬炉(やくろ)を忘(わす)る。
少(すこ)しく痊(い)ゆれば新句(しんく)就(な)り、
海(うみ)を隔(へだ)てる君と倶(とも)にせん。
●現代語訳:
題: 「春の日に家にいたときのことを詩に詠みました」
あなたに手紙を送ろうと、凍った筆に息を吹きかけて文章を書いて、
苦心して詩を作るのは、春の日の楽しみなのです。
遥か北の空に仙女のような美しいあなたを思い浮かべていると、
私の粗末な家までが、まるで仙人のいる島のように思えてくるのです。
以前と同じように梅の枝に親しんでいると、気持ちが晴れてきて、
私が病気の療養をしていることまで忘れるほどなのです。
そして少し病気が治ってきたら、新しい詩句(しく)ができました。
この詩句を、海の向こうにいるあなたと一緒に味わいたいのです。
●語注:
※寄信(きしん、しんをよせる): 手紙を送ることです。
※呵(か する): 筆先が凍った筆に息を吹きかけて、
使えるようにすることです。この言葉は冬に筆を使う際に
漢詩によく出て来ます。
※文筆(ぶんぴつ): 文章や詩句を書く筆のことです。
※苦吟(くぎん): 苦心して詩を作ることです。
※娯(ご、たのしみ): 「楽しみ」と同じです。
※玄天(げんてん): 北の空のことです。
※白屋(はくおく): あばら屋のことで、詩人が自分の家を
謙遜する表現です。
※蓬壺(ほうこ): 仙人が住むという島の蓬莱島(ほうらいとう)のことです。
※依旧(いきゅう、きゅうによる): 「昔通りに」という意味です。
※梅朶(ばいだ): 「梅の枝」のことです。「朶(だ)」は枝のことです。
※薬炉(やくろ): 薬を入れる炉のことで、闘病生活のたとえです。
※少痊(しょうせん、すこしくいゆ): 病気が少し治ることです。
※新句(しんく): 新しい詩句のことです。
●解説:
春の日の僕の想いを、今度は五言律詩(ごごんりっし)にしてみました。
五言律詩も前回の七言のものと同じで、平仄(ひょうそく)という
発音のルールを守って作ることと同時に、
三句目&四句目、五句目&六句目を対句(ついく)という語呂合わせの
句にしないといけないという、制約の多いものです。
律詩を読む際には、この対句の所にも着目していただけると嬉しいです。
語呂合わせになるように、書き下し文も工夫しています。
春の日にお相手の方を想いながら漢詩を作ることが、
僕の楽しみの一つです。
それを律詩という形でも表現していくことに、これからも挑戦していきます。
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漢詩
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この寒さの中、春が恋しくなる詩ですね
2012/1/26(木) 午後 5:13 [ - ]
なつめさん、コメントありがとうございます。
お相手の方への想いを律詩で詠む、今年はこれを
課題にしていこうと思っています。
梅が咲く季節も待ち遠しいです。
これからもきちんと詠んでいこうと思います。
2012/1/26(木) 午後 5:21
春桜の咲く頃が楽しみですね。
寒さを元気で乗り越えて春を待ちましょう。
色々の制約が多いのですね。私も読みながら学んでいきます。ポチ
2012/1/26(木) 午後 7:24
ほしさん、コメント + 傑作ポチ、ありがとうございます。
梅や桜が咲いていく時期が待ち遠しいです。
今が一番寒いときですので、風邪には気をつけていこうと思います。
制約の多い律詩の形式に、もっと慣れていこうと思います。
2012/1/26(木) 午後 8:04
今晩はいつも特に嬉しいコメントこの記事に応援の☆ポチですよ!この素晴らしい五言律詩に応援の☆ポチですよ!海の彼方の人も喜ばれるでしょうね!
2012/1/26(木) 午後 8:21 [ 清水太郎の部屋 ]
清水太郎さん、コメント + 傑作ポチ、ありがとうございます。
これからもきちんと律詩も詠んでいこうと思います。
毎日がんばっていきます。
2012/1/26(木) 午後 8:47
<忘 藥 爐>体調がいいと薬を飲み忘れることがありますね。
このところ忘れず飲んでいるようできれいに無くなります〜幾分不調です。
明日は朝イチで通院です、寒そう。傑作。
2012/1/26(木) 午後 11:59
漢詩は本当に難しいが良い学びになりましょう。
春の日に相手を思い漢詩を作るのが楽しみとは素敵なことですね・・・・。ぼち☆
2012/1/27(金) 午前 6:09 [ - ]
ひろちんさん、コメント + 傑作ポチ、ありがとうございます。
体調がよくても飲まなければならない薬がありますので、
薬は欠かさずに飲むようにしています。
明日は通院ですか。お大事になさって下さいね。
僕は今日は午後にリハビリです。
2012/1/27(金) 午前 11:28
みなよさん、コメント + 傑作ポチ、ありがとうございます。
できる限りわかりやすくブログ記事を書いていきたいと思っています。
きちんと季節ごとにお相手の方への漢詩を詠んでいきたいなと
改めて思いました。これからもきちんと詠んでいきます。
2012/1/27(金) 午前 11:30
想いは空間を超える!
お体に無理のないように、思いをあたためて、したためて下さい。
ポチ。
2012/1/27(金) 午後 0:14 [ 澤木淳枝 ]
私の住む地方は 雪の中ですが、
この詩をよんで 春が近い事を感じています。
梅もほころんでいるかも知れません。
玄さんの大好きな彼女が 私の前にも現れてくれそうな
気がする詩です。P。
2012/1/27(金) 午後 1:25
澤木淳枝さん、コメント + 傑作ポチ、ありがとうございます。
お相手の方への漢詩をきちんと作っていこうと思います。
健康にも気をつけながら、きちんと日々を過ごしていこうと思います。
2012/1/27(金) 午後 1:50
漢詩って夢を語るのにいいのですねー
のどかでほのぼのの雰囲気ですね・・・
ポチ
2012/1/27(金) 午後 2:06 [ 夢想miraishouta ]
ある おかんさん、コメント + 傑作ポチ、ありがとうございます。
早く梅の花の咲く時期になって欲しいなと僕も思います。
僕の心情を詠む漢詩に、どんどんと熟練していきたいなと思います。
これからもきちんと詠んでいこうと思います。
2012/1/27(金) 午後 2:14
夢想miraishouta さん、コメント + 傑作ポチ、ありがとうございます。
僕自身の気持ちを漢詩になんとかできるようになってからは、
漢詩を作るのも楽しくなってきました。
僕もこれからもきちんと学びながら漢詩を作っていこうと思います。
2012/1/27(金) 午後 2:16
自分で出来るようになるとそのものに対してごろっと見方、考え方が変わりますね
私も書をするようになってからは線の美しさってどういうものなんだろうなんて考えますものね
2012/1/27(金) 午後 9:25 [ 夢想miraishouta ]
夢想miraishouta さん、コメントありがとうございます。
禅や老荘の本を読んでいても、悟りや道というものは、
僧侶として修行をする人以外には、
具体的なものを通して少しずつわかるものではないかと思っています。
その手がかりとしての具体的なものは、
仮に僕にとってのその手がかりが漢詩だとすると、
夢想さんには書道もその手がかりの一つなのではないかと、
夢想さんのコメントを読んで、改めてそう思いました。
僕の漢詩もそんな風になるようにと、がんばっていこうと思います 。
2012/1/27(金) 午後 9:35
2012/1/27(金) 午後 9:50 の鍵つきの内緒さん、コメントありがとうございます。
そちらのゲストブックに鍵つきでコメントいたします。
2012/1/28(土) 午後 0:29