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●原文:
春芳鶯語 玄齋 (下平聲九青韻)
雨 餘 黄 鳥 隔 窓 聽 草 舎 春 來 不 少 停
梅 朶 僅 窺 籬 落 處 佳 人 過 否 夢 無 醒
●書き下し文:
題: 「春芳(しゅんほう)鶯語(おうご)」 雨餘(うよ)の黄鳥(こうちょう) 窓を隔(へだ)てて聴き
草舎(そうしゃ)の春の来(きた)るは少(すこ)しも停(とど)まらず
梅朶(ばいだ) 僅(わずか)に籬落(りらく)を窺(うかが)う処(ところ)
佳人(かじん)の過(す)ぐるや否(いな)や 夢(ゆめ) 醒(さ)むること無し
●現代語訳:
題: 「春の花の中でウグイスの鳴き声を聞いているときの様子を
漢詩にしました」
雨上がりに、ウグイスの鳴き声を窓越しに聴いていました。
この私の草ぶきの粗末な家に春がやってくることも、
少しもとどまることはないのです。
梅の枝がほんの少し垣根を窺うように垂れているところに、
ひょっとしたら美人が通り過ぎたのでしょうか。
私の夢も、まださめることがないのです。
●語注:
※黄鳥(こうちょう): ウグイスのことです。正確に言えば、
ウグイスよりも少し大きいチョウセンウグイス、
あるいはコウライウグイスという別種の鳥のことですが、
漢詩の中では単に「ウグイス」を指していると考えても
差し支えはないです。
※草舎(そうしゃ): 草ぶきの家のことです。
※梅朶(ばいだ): 梅の枝のことです。「朶(だ)」は木の枝のことです。
※籬落(りらく): 垣根のことです。
※佳人(かじん): 美しい女性のことです。
※否(いなや): 「〜したのかどうか」という意味です。
●解説:
これは先月の漢詩の会の課題です。
春の花の中でウグイスの鳴き声を聞いているのですが、
この花は梅ですので、少し時期を外していますね。
桜の時期なので桜に改作しようかと思いましたが、
木に竹を接ぐような無理のあるものになりそうでしたので、
もとのものをそのまま UP することにしました。
昔の建物の垣根に生えている梅の木の中から
ウグイスの鳴き声を聞いていると、
そんな中でふっと見た美人の影、あれはあの人だろうか、
そういう想像をしていた、そんな一首です。
こういう想像で作る一首でも、きちんとお相手の方を思い浮かべて
ようやくできる一首だと改めてそう思いました。
こういう気持ちをきちんと大切にしていこうと、改めて思いました。
最近急に春がやってきたように思います。
桜も咲いて、いろんな花も咲いていく、これからの時期が楽しみです。
そんな中で、これから桜の漢詩も作っていこうと思います。
これからも元気にがんばっていきます。
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漢詩
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おはようございます。いつも特に嬉しいコメントありがとうございます。土曜日が仕事で函南まで行き、鶯の鳴き声を聞けました!このすばらしい漢詩に応援の☆ポチですよ!
2012/4/9(月) 午前 11:52 [ 清水太郎の部屋 ]
こんにちは〜♪
いまは桜の時期ですが、
梅にはうぐいすですね。
万葉集では桜よりも
梅の歌の方が多いんですよ^^
ふと、通り過ぎる佳人が効いていますね^^
ぽち。
2012/4/9(月) 午後 0:53
日本でもかつては梅でした、桜が頻繁に詠われるのは平安期以降ですからね、それもいまのソメイヨシノとはずいぶん趣も違ったでしょうし、古典文学に組み込む難しさがありそうです。傑作。
私は相手がいないので女子高生が通れば詠んでしまうかも(笑
2012/4/9(月) 午後 0:55
清水太郎さん、こんにちは。コメント + 傑作ポチ、ありがとうございます。
静岡県の函南町ですか。箱根の南で、景色の良いところでしかも
東京からも近いという、良いところですね。ウグイスの鳴き声も
とても美しくて感動しますね。季節が少しずれていますが、
梅とウグイスの漢詩を UP しました。
これからもしっかりとがんばっていきます。桜の漢詩もがんばります。
2012/4/9(月) 午後 1:06
吉祥天さん、こんにちは。コメント + 傑作ポチ、ありがとうございます。
漢詩でも中国では桜といえばユスラウメになってしまいますので、
桜の漢詩の言葉を探すときにも、日本人の漢詩を参考に言葉を探します。
万葉集でも梅の方が多いのですね。梅の花から春の美しい季節を詠んでいるのですね。
ふっと前を通る佳人、こういう気持ちをきちんと思い浮かべられるようにと、
日々過ごしていきたいなと思います。今日もしっかりとがんばっていきます。
2012/4/9(月) 午後 1:35
ひろちんさん、こんにちは。コメント + 傑作ポチ、ありがとうございます。
平安期以降が桜なのですね。こういうところもしっかりと調べていきます。
昔と今の桜の趣を比較してみるのも面白いなと思いました。
いろんな場面からも詩歌を思い浮かべることができるのですね。
これからもしっかりと漢詩を詠んでいきます。これからもがんばります。
2012/4/9(月) 午後 1:36
金沢は今ちょうど 梅の季節です。
雨上がりに梅と鶯・・・暖かで、希望がかんじられますね。
外を憧れの人が通ったような感じがして
ふと心がトキメイタ・・・若々しく 春らしく良い詩ですね。P
2012/4/9(月) 午後 2:16
ある おかんさん、こんばんは。
コメント + 傑作ポチ、ありがとうございます。
金沢はちょうど梅と鶯の季節ですか。良い時期なのですね。
今回、桜に改作をしなくてよかったです。
枝から枝へ飛び移りながら鳴く鶯に、
お相手の方を思い浮かべていました。
そういう心情をきちんと漢詩にできるように、
これからも日々しっかりとがんばっていこうと思います。
2012/4/9(月) 午後 7:58
≪昔の建物の垣根に生えている梅の木の中から
ウグイスの鳴き声を聞いていると、
そんな中でふっと見た美人の影、あれはあの人だろうか、
そういう想像をしていた、そんな一首です。≫
↑
こんばんは。
玄齋さんの注に≪きちんとお相手の方を思い浮かべてようやくできる一首≫とありますので、夢が現か迷っています(^^ゞ
56rinとしては、雅な源氏物語の世界にいざなわれます(^^)。ポチ☆ポチ☆ポチ☆
2012/4/9(月) 午後 9:50 [ 56rinyahoo ]
窓越しに聞こえる鳥の声、春を感じますね〜
赤い梅の花もきれいですね。
私の庭には普通の梅ノ木しかないのですが、紅梅も植えたら良かったなぁと思います。
そういえば中国には桜がなくて、最近は富裕層中国人たちが日本にお花見に来るんだって!
こないだTVでやってましたw
2012/4/10(火) 午前 8:59
56rinyahoo さん、おはようございます。
コメント + 傑作ポチ、ありがとうございます。
> 玄齋さんの注に≪きちんとお相手の方を思い浮かべて
> ようやくできる一首≫とありますので、
> 夢が現か迷っています(^^ゞ
56rinyahoo さんが指摘していただいていることは、
他の方にもわかりづらいことでもありますので、
56rin さんのご指摘を受けてきちんとした説明が
できるのが嬉しいです。いつも丁寧に読んでいただいて、
深く感謝します。
(その2に続く)
2012/4/10(火) 午前 9:37
(その2)
確かにこのままでは矛盾したように聞こえてしまいますね。
僕が述べたかったことは、この詩自体は想像の世界ですが、
その詩句の中の「佳人」は実在の人を、今回でいえば僕のお相手の方を
直接思い浮かべることによって、きちんと漢詩になる、ということです。
これは僕だけなのかもしれませんが、完全に想像では決してできない
ということに気づきました。昨年の夏までこのような漢詩は
決して作れなかったのが、こうして作ることができるようになってきたのが
とても嬉しいです。こういう気持ちを常に大切にしながら、
これからも漢詩を作っていこうと思います。今日もがんばります。
2012/4/10(火) 午前 9:38
M's さん、おはようございます。コメントありがとうございます。
紅梅も白梅も綺麗ですね。天満宮の紅梅も見事ですね。
梅の間にウグイスがどこかで鳴いている、
そういう春の風景を思い浮かべることができます。
桜も富士山も、中国からの観光客のツアーが組まれていますね。
中国は桜といってもソメイヨシノを指すことはなくてユスラウメですから、
おそらく桜の木自体もあるとしても少ないのかなと思います。
日本もそういう名所を保存していくことが大切だと改めて思いました。
2012/4/10(火) 午前 11:01
ご無沙汰して申し訳ありませんm(__)m
ゆっくりと拝見していきます。
ポチ☆
2012/4/13(金) 午後 6:35 [ 澤木淳枝 ]
澤木淳枝さん、こんばんは。コメント + 傑作ポチ、ありがとうございます。
そちらのブログを見ますと、冠句の会で選者というのはすごいですね。
僕もきちんとがんばっていこうと思います。
2012/4/13(金) 午後 7:47
この漢詩は、玄さんのこれまでの作品の中で一番好きかも? 素人なので良し悪しはわかりませんが、特に結句が素敵です。我が家の庭ではまだ寒かった3月半ばからもうウグイスが鳴き始め、今でもさかんに鳴いています。ずっと春を感じられてうれしいです。ポチ。
2012/4/14(土) 午前 9:18
akiko さん、おはようございます。コメント + 傑作ポチ、ありがとうございます。
結句はかなり苦心しました。全国的にはまだ梅の所もありますので、
この漢詩の時期として遅すぎることがなかったというのが安心なところです。
今週は大阪は桜の時期です。見ごろはこの日曜日くらいが最後だと思います。
近所の桜の花をせめて眺めてみようと思います。
これからもがんばって漢詩を作っていきます。
2012/4/15(日) 午前 9:44