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●原文:
想 佳 人 玄齋 (上平聲四支韻)
一 生 男 子 勿 傷 悲 奈 何 佳 人 隔 海 離
受 禄 無 縁 陳 壯 語 積 憂 多 病 淪 焦 思
切 要 老 子 通 玄 學 自 養 忠 心 言 志 詩
不 如 曾 参 詠 商 頌 高 吟 北 海 爲 君 辭
●書き下し文:
題: 「佳人(かじん)を想(おも)う」
一たび男子に生まれれば傷悲(しょうひ)すること勿(なか)れ
奈何(いかん)せん佳人(かじん)と海を隔てて離るるを
禄(ろく)を受(う)けること無縁(むえん)にして壮語(そうご)を陳(の)べ
憂(うれ)いを積(つ)む多病(たびょう)にして焦思(しょうし)に淪(しず)む
切(せつ)に老子(ろうし)に要(もと)む玄(げん)に通(つう)じる学
自(みずか)ら忠心(ちゅうしん)を養(やしな)いて志(こころざし)を言う詩
曾参(そうしん)の商頌(しょうしょう)を詠(えい)ずるに如(し)かざれども
高(たか)らかに北海(ほっかい)に吟ず君が為(ため)の辞(ことば)
●現代語訳:
題: 「当時の美しい人のことを想って漢詩を詠んでいました」
一度男に生まれた以上は、憂い悲しむようではいけないのです。
当時の美しい人と海を隔てて離れている状況をどうするのかを
考えておりました。
職業に就くことに無縁であるのに勇ましいことを述べて、
悲しみの積み重なる病気がちな中で、
焦る気持ちで深く考え込んでしまっておりました。
切実に『老子』の本に、物事の道理の奥深くまで通じる学問を求めて、
自分で真心を養って、心に思うことを述べる詩を作っておりました。
その詩は、『荘子』の中で孔子の弟子の曾参(そうしん)が、
ボロボロの外見でも気高い志を持ち、殷(いん)の国の
徳をたたえる商頌(しょうしょう)の詩を歌うと、
天地に響くような美しい歌声だった、そういうものには及ばないですが、
北の海に向かって声高らかに歌います。あなたのための言葉を。
(そんな当時の気持ちを詠んでおりました。)
●語注:
※傷悲(しょうひ): 憂い悲しむことです。
※勿(なかれ): 「〜してはいけない」ということです。
※奈何(いかんせん): 「〜をどうするのか」ということです。
※佳人(かじん): 美しい女の人のことです。
※受禄(じゅろく、ろくをうける): 給料を頂ける職業に就くことです。
※壮語(そうご): 勇ましく偉そうな言葉のことです。
※積憂(せきゆう、うれいをつむ): 悲しみが積み重なることです。
※多病(たびょう): 病気がちなことです。
※焦思(しょうし): 心配したり焦ったりして気持ちがいらだつことです。
※切要(せつよう、せつにもとむ): 切実に必要とするということです。
※玄(げん): もともとは全ての色を混ぜ合わせた黒に近い色のことで、
道の合わさったところ、道の始まりの奥深いところを指す言葉です。
※忠心(ちゅうしん): 真心のことです。
※言志(げんし、こころざしをいう): 心に思うことを述べることです。
※曾参(そうしん): 孔子の弟子の一人で、孔子の孫の子思(しし)に
聖人の教えを伝えた人とされています。
※商頌(しょうしょう): 儒学の四書五経の五経の一つ『詩経』の中に
出てくる、商(しょう)の国、つまり殷(いん)の国の徳をたたえた
詩のことです。『荘子』雑篇(ざつへん)の譲王(じょうおう)第二十八
の一節に、孔子の弟子の曾参(そうしん)がボロボロの外見で
商頌の詩を歌うと、天地に響くような美しい歌声だった
という話があります。
※高吟(こう、たからかにぎんず): 声高らかに歌うことです。
※北海(ほっかい): 北の海のことです。
※辞(ことば): 言葉のことです。
●解説:
私の当時のお相手の方への想いを、七言律詩(しちごんりっし)の 漢詩にしておりました。 七言律詩は七文字の句が八つで構成されていて、 発音のルールである平仄を守ることの上に、
三句目&四句目、五句目&六句目が
対句(ついく)という語呂合わせの句になっていないと
いけないというものです。
大変ルールの厳しいものですが、昨年から作ることができてきています。 七言律詩という形式を、きちんとものにしていきたいなと思っておりました。
ちょっとしたことで焦ってしまう気持ちを改めていかなければ、
そんな気持ちで詠んでおりました。
漢詩を詠んでいると、自然に私自身が反省されて、
気持ちが前向きになる、そういう気持ちをもっと
大切にしていかなければ、そう思っていました。
『荘子』雑篇(ざつへん)の譲王(じょうおう)第二十八の一節で、
孔子の弟子の曾参(そうしん)がボロボロの外見でも気高い志を持ち、
古代中国の殷(いん)の国の徳をたたえる商頌(しょうしょう)の詩を歌うと、
天地に響くような美しい歌声だった、
そういう曾参(そうしん)の姿には及ばなくても、
ちょっとしたことで心揺れてしまう現状を
しっかり改めなければと、更に思っていました。
もっとゆったりとした気持ちを持ちながら、 よりしっかりと学んでいこうと思っています。
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夢想miraishouta さん、こんにちは。コメントありがとうございます。
僕自身の心も成長させて、お相手の方への想いを大切にしていこうと思います。
これからもしっかりとがんばっていきます。
2012/5/27(日) 午後 3:55
2012/5/27(日) 午後 3:49 の鍵つきの内緒さん、コメントをありがとうございます。
その件につきましては、先ほどメールいたしましたので、
よろしくお願いいたします。言葉の意味もきちんと調べていきます。
2012/5/27(日) 午後 4:00
いつも気持ちは前向きに行きましょう!!!
2012/5/27(日) 午後 6:11 [ 夢想miraishouta ]
≪『荘子』雑篇(ざつへん)の譲王(じょうおう)第二十八の一節で、孔子の弟子の曾参(そうしん)がボロボロの外見でも気高い志を持ち、古代中国の殷(いん)の国の徳をたたえる商頌(しょうしょう)の詩を歌うと、天地に響くような美しい歌声だった、≫
↑
詩の内容を理解して歌うことの大切さを思ってしまいました。ポチ☆ポチ☆ポチ☆
口先の技巧だけでは人を感動させることはできない・・・厳しいですね(^^ゞ
2012/5/27(日) 午後 9:30 [ 56rinyahoo ]
すばらしい漢詩を鑑賞させていただいております。
御病気勝ちとは、ご自愛ください。
ポチ
2012/5/27(日) 午後 11:11
先日観たNHK「日曜美術館」の木村晋氏の作品は
モデルの方たちのつらい浮世ながらも魂の高潔さ持ち続ける
美しさと苦難を見事に表現されていました。
恋文ながらもその世界に通じるものがあるなあと思います。
力強く生きることはとても大切な事ですね。
2012/5/28(月) 午前 9:24 [ - ]
夢想miraishouta さん、おはようございます。コメントありがとうございます。
今日も元気に明るく過ごしていきます。今週もよろしくお願いいたします。
2012/5/28(月) 午前 9:59
56rinyahoo さん、おはようございます。
コメント + 傑作ポチ、ありがとうございます。
殷の国の末裔の国が宋で、曾参は孔子と同じく魯の国の人なのに、
どうして殷の徳を讃える商頌なのか、これを調べていきますと、
荘子自身が宋の国の王族であることから、祖先の殷の徳を讃えたかった、
そんな願いがあるのではと思いました。あるいはこの篇は雑篇に
収録されていて、荘子自身の著した部分ではない可能性が多いですので、
この一節の作者はこういう所を調べてあえてこういう話にしたのでは、
そういう風に思っています。しかし僕が『荘子』のなかで、
この一節が最も感動した箇所です。こういう志を持って学んでいきたい、
そう思っています。今日もしっかりとがんばっていきます。
2012/5/28(月) 午前 10:06
強くありたいと願う気持 大切で尊いと思います。
そして玄さんを 暖かく、理解してくださる
ステキな方が どんな方なのか想像しています。
体調に気を配り 前向きに頑張る玄さんには
勇気をもらいます。 P!
2012/5/28(月) 午前 10:12
大珠さん、おはようございます。コメント + 傑作ポチ、ありがとうございます。
七言律詩は昨年五月からようやく作ることが出来ました。
本当に色んな形で七言律詩を詠むことができるのも、
お相手の方のおかげだと感謝しています。
その気持ちをしっかりと大切にしなければと改めて思いました。
しっかりと療養もしながら、これからもがんばっていこうと思います。
2012/5/28(月) 午前 10:17
まーるさん、おはようございます。コメントをありがとうございます。
その画家さんもモデルの方への思いと、画家さん自身の信念を感じました。
お相手の方のためにも、心を強く持って、穏やかに日々を過ごしていきたいと、
改めてそう思いました。これからもしっかりとがんばっていきます。
2012/5/28(月) 午前 10:21
ある おかん さん、おはようございます。
コメント + 傑作ポチ、ありがとうございます。
お相手の方のためにも心をしっかりと持っていかなければならない、
改めてそう思いました。
漢詩というのは空想の文学ではなく、そういう気持ちや認識がなければ、
しっかりとしたものは作れない、そのように実感しています。
きちんと健康に気をつけて、心を改めて落ち着けて過ごしていかなければと、
そう思いました。これからもしっかりとがんばっていきます。
2012/5/28(月) 午前 10:42
玄さん
おはようございます!
徳利や盃につける銘をいくつか考えてくれませんか?
箱書きしようと思っているのです・・・
今日もお元気で!
2012/5/29(火) 午前 7:27 [ 夢想miraishouta ]
夢想miraishouta さん、おはようございます。
出来れば写真などがあった方が考えやすいかなと思います。
今回もしっかりと考えていきます。
今日も元気に学んでいきます。
2012/5/29(火) 午前 7:44
こんばんは。今日中に『老子』第十章の翻訳を UP しようと思いましたが、
間に合いませんでした。何とか明日には仕上げて UP します。
2012/5/29(火) 午後 10:00
短歌や詩などとは違う厳しい学びですね。
このような学びは若いからこそ出来るのです。
私も六十位までは覚えようと必死でしたが、七十の声を聞いては覚えるより忘れる方が多いです。
しかし己の命とした短歌だけは死ぬまでやるつもりていますが、此方に参りますと彼方さまの学ぼうとされる強い意志が嫌でも感じさせられ感動致します。惚けがかったばあさんこれ位でお許し下さい。
ぽち☆〜〜〜
2012/5/30(水) 午前 9:36 [ - ]
みなよさん、おはようございます。
コメント + 傑作ポチ、ありがとうございます。
いろんな漢詩の形式をものにできればいいなと思っています。
今の色んな勉強ができる状態になってよかったと思いました。
私自身の心も強く保っていければと思いました。
これからもしっかりと勉強をしていきます。
2012/5/30(水) 午前 10:58
今日はいつも特に嬉しいコメントありがとうございます。この素晴らしい漢詩に応援の☆ポチですよ!
2012/5/30(水) 午後 2:38 [ 清水太郎の部屋 ]
清水太郎さん、こんばんは。コメント + 傑作ポチ、ありがとうございます。
ようやく『老子』第十章の翻訳が終わりました。明日に UP します。
その時にそちらのブログにも訪問いたします。
明日もしっかりとがんばっていきます。
2012/5/30(水) 午後 9:56
こんばんは。
ようやく『老子』第十章の翻訳が終わりました。
二万文字近いですので、工夫して記事を分けます。
明日に UP いたします。本当にほっとしました。
2012/5/30(水) 午後 9:58