玄齋詩歌日誌

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陽明学

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Parazzo Reale (パラッツォ・レアーレ(ナポリの王宮))
Photo by : Amano Kazaoto


今回は陽明学の概念である「心即理」について解説していきます。
これまたとても誤解の多い概念です。

私がこの概念をきちんと理解できたのは、
安岡正篤先生の『王陽明研究』を読んでからです。

この中に載っていたたとえ話によって、きちんと理解出来ました。

これは受験勉強を一度した方ならよくわかるたとえですので、
図書館等で読んでいただければと思います。

私は受験勉強をしたことがない方にも理解できる、
より実生活に密着したたとえを話すことにします。

まずは一般的な説明から。


「心即理」、これは一見しますと、心がすなわち理である、
まるで心の中には道理がそのまま備わっているので、
余計なことを学ぶ必要はない、そんな風に思いがちですが、

それは間違いです。まずは少し具体的に説明しますと、

日常の中でどうしてもそうしなければならない、
そうすべきだと思っていろんな事を学び工夫しながら、

それによって自分の心が道理に近づいていく、ということです。
例えば両親の冬の寒さに対処する場合には、


天気予報などを見て雪国の郷里を思い出し、
今年は寒さがきつく積雪も多いことに思いを致し、

きちんと寒さに備えるものを携えて、
雪下ろしがキチンとされているかどうかを見に行くというように、

両親の寒さに対処したいという自分の動機に従って、

いろんな情報を手に入れたり勉強したりする中で、
さあこれで両親も安心して過ごせるだろう、

そんな手だてを講じていく、ということです。


さて、更にもっと生活に密着したとえを
ある一般的な家族のたとえ話として話していきますと、

案外エアコンのない家庭も多く、そんな家では子どもから、
「何でうちにはエアコンがないの?」とか文句を言われるわけです。

しかし親の立場からすればエアコンの購入はかなりの出費であり、
相当に家計を切り詰める必要があります。

でも今年の夏はとても暑いと、気象予報などを見て分かるとすると、
そんな暑い中で家族全員が過ごすのもたまらないと、
ついに親も一念発起するわけです。

家電量販店のチラシやポイントカードを使って
出来る限り安く買えるように工夫したり、 

実際に家計を切り詰めるための工夫や、
時には勉強をしたりするわけです。

今までつけなかった家計簿をつけるようになったりして、
そんな状況を子どもも助けてくれるわけです。
何せエアコンは是が非でも我が家に欲しいわけです。


そうして家計を切り詰め、工夫を凝らした結果、
ついに我が家にエアコンがやってきて、

「やっぱりエアコンは良いなあ」と家族で涼むわけです。
その結果家計のやりくりを工夫する方法などを会得することが出来て、

より家族が過ごしやすい態勢を整えやすくなる、ということです。
この一連の過程によって行き着いた結果が、「心即理」なのです。


儒学の経書も、このような生活の必要性、
是非ともそうしなければという気持ちを持って、

その経書の言葉の一つ一つを自分の具体的な場面に照らして考え、
そうして自分の中にきちんとした知恵が息づくようになる、

こうなることこそ「心即理」だということです。


もちろん先ほどのたとえ話のように経書に限った話ではなく、

あらゆる学問や詩歌、さらにあらゆる生活の場面についても言えるのです。

一体自分は何のためにこの勉強をしているのか、
何のためにもならなかったとしても、
少なくともしっかりと自分の楽しみになっているのか、

その自分にとっての動機をきちんと把握した上で、

いろんな事を学び、行動していく、
努力精進していくことが必要になる、ということなのです。

私の学問も私にとってはとても楽しく、
その上で誰かにとっての役に立てばいいなと、

そんな風に思っています。これからもしっかりと学んでいきます。(了)

閉じる コメント(6)

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こいいうふうにしなければ〜と思いながら、どうすればよいか学んだり工夫したりしないままボーッと過ごしている日々…反省です。

2013/5/2(木) 午後 11:34 ひろちん。

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何処に道理の基準があるか・・・など考えると心の問題は難しいですねー・・・
易しく解説してくれてありがとう

2013/5/3(金) 午前 8:33 [ 夢想miraishouta ]

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『日常の中でどうしてもそうしなければならない、
そうすべきだと思っていろんな事を学び工夫しながら、
それによって自分の心が道理に近づいていく、ということです。』

『心がすなわち理である、
まるで心の中には道理がそのまま備わっているので、
余計なことを学ぶ必要はない、そんな風に思いがちですが、
それは間違いです。』



すばらしい御解説、ありがとうございます。

「心即理」ウィキペディアの記事では意味不明でした。

≪人間は、生まれたときから心と理(体)は一体であり、心があとから付け加わったものではない。その心が私欲により曇っていなければ、心の本来のあり方が理と合致するので、心の外の物事や心の外の理はない。よって、心は即ち理であると主張した。≫

2013/5/3(金) 午後 8:05 [ 56rinyahoo ]

ひろちんさん、おはようございます。温かいコメントをありがとうございます。

『王陽明研究』でも、極端に無理な事を要求していないことをたとえ話を元に述べています。
ある哲学の研究者の部屋には哲学書があり、小説があり、冷蔵庫にジュースがあるとします。
もちろん本業は哲学なのですから哲学書を読むのはもちろんだとしても、
気晴らしに小説を読むことも、本当に喉が渇いていたらジュースを飲んでも良いというわけです。

常に哲学書を読んで小説やジュースは厳禁、そんな厳しいことまではいわれないわけです。
きちんと自分の目標、志を失わない限りは、気分転換や療養も大切だということです。

無理をしないで元気に過ごしていくのが大切、そんな風に思います。
私もしっかりと療養しながら、引き続き学んでいきます。
今日も良い一日をお過ごしくださいね。

2013/5/4(土) 午前 10:03 白川 玄齋

夢想miraishouta さん、おはようございます。温かいコメントをありがとうございます。
心を養うためには、自分が直面している問題を解決しようという意思を持ち、
その問題に即した形でいろんな事を学び、工夫していく中で次第に高められる、
心即理はそういう意味の言葉です。心という抽象的なことを思い浮かべるというよりは、
自分の意思に基づいて解決に向けて努力していくことが大切だと、
そんなことを教えてくれる考え方だと思っています。
今日も早朝から元気に学んでおります。今日も良い一日をお過ごしくださいね。

2013/5/4(土) 午前 10:07 白川 玄齋

56rinyahoo さん、おはようございます。温かいコメントをありがとうございます。
早朝のツイッターで、その Wikipedia の内容はどんなことを述べているのかを、
先ほど延々とツイートしておりました。その内容を次のブログ記事にしております。
この記事での解釈の方がためになるのですが、私がしっかり理解していることも
解説していこうと思います。さっそく作業に取りかかっています。
今日も良い一日をお過ごしくださいね。

2013/5/4(土) 午前 10:10 白川 玄齋


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