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江上納涼 玄齋 (下平聲十一尤韻)
日 中 三 伏 苦 河 岸 泛 扁 舟
醉 客 追 涼 去 群 魚 成 隊 游
一 江 浮 夕 照 萬 點 看 螢 流
晩 景 消 長 夏 病 夫 偏 待 秋
日中 三伏の苦
河岸 扁舟を泛(うか)べる
酔客 涼を追うて去り
群魚 隊を成して遊ぶ
一江 夕照を浮かべ
萬点 螢流を看る
晩景 長夏を消し
病夫 偏に秋を待つ
※三伏(さんぷく): 夏至のあとの三番めの庚(かのえ)の日(初伏)と、
四番めの庚の日(中伏)と、立秋後の最初の庚の日(末伏)のこと。この時期は最も暑いとされています。
※扁舟(へんしゅう): 小舟のこと。
※一江(いっこう): 川じゅうに広がる、という表現です。
※夕照(ゆうしょう): 夕日の照り返し、夕映え。夕焼け。
※萬点(まんてん): 多くの蛍の光。
※螢流(けいりゅう): 螢の飛ぶ様子。
※長夏(ちょうか): 陰暦六月。夏の長い日。
「消長夏(長夏を消す)」で、夏の暑さを消す、という意味です。
※病夫(びょうふ): 病気の人。病人。
訳
三伏の時期の、日中の暑さに苦しんでいた。
そこで、川岸に小舟を浮かべて舟遊びをすることにした。
酔った旅人は、涼しい場所を求めて去っていき、
魚の群れは悠々と、隊列をなして遊泳していた。
(夕方になれば、)川面の一面に夕日の光が輝き、
(夜になれば、)螢の飛ぶ光があちこちに見えていた。
夜の景色は、すでに夏の暑さを消しているようだ。
私はこの(暑さにやられた)病の身で、ひたすらに秋を待っている。
解説
漢詩の本に、七言絶句の次は五言律詩に進めと書かれていたので、
僕も五言律詩を初めて作ってみました。
律詩は八句で構成される詩で、三句目と四句目、五句目と六句目が対句になっています。
対句になっているところの対応具合も見ていただければ、嬉しいです。
今年は七言絶句と五言律詩を、もっと勉強していきます。
夏の暑さに耐えきれずに、川岸に舟を浮かべて楽しむ光景を詠みました。
お盆のころ、私は夏の暑さに少し体調を崩していました。
その頃の、秋を待ち望む雰囲気を、舟遊びの光景とともに出せるように、詩を作ろうと思いました。
修正(9/2)
三句目と四句目の、
裙 屐 追 涼 去 裙屐 涼を追うて去り
小 鮮 攜 友 游 小鮮 友を攜(たずさ)えて遊ぶ
を、
醉 客 追 涼 去 酔客 涼を追うて去り
群 魚 成 隊 游 群魚 隊を成して遊ぶ
に修正しました。対句が不完全な部分を変えて、漢詩でよく使われる表現に改めました。
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