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●原文
初冬偶吟 玄齋 (上平聲十灰韻)
菊 老 初 冬 勿 告 哀,
閑 談 縱 酒 笑 顔 開。
暫 成 醉 夢 窺 蓬 島,
茲 召 仙 娥 受 獻 杯。
●書き下し文
題「初冬(しょとう)、偶々(たまたま)吟(ぎん)ず」
菊(きく)の老(お)ゆる初冬(しょとう)、
哀しみを告げること勿(なか)れ、 閑談(かんだん)して酒(さけ)を縦(ほしいまま)にすれば
笑顔(しょうがん)開(ひら)かん。
暫(しばら)く酔夢(すいむ)を成(な)して
蓬島(ほうとう)を窺(うかが)い
茲(ここ)に仙娥(せんが)を召(まね)きて
献杯(けんぱい)を受(う)けん。
●現代語訳
題「冬の初めにたまたまできた詩です。」
菊の花がしおれてくる冬の初めに、
この哀しみを告げる必要はないのです。
世間話をして飲み放題に酒を飲めば、笑顔になっていくのです。
お酒に酔った頃にはしばらくの間、仙人が住むという伝説がある
「蓬莱島(ほうらいとう)」の夢を見て、
ここに仙女を招待して、酒を注いでもらおうという気持ちになるのです。
●語注
※初冬(しょとう): 冬のはじめのころのことです。
※即事(そくじ): その場の光景を詩に詠むことです。
※勿(なかれ): 「〜するな」という意味です。
※縦酒(しょうしゅ、さけをほしいままにす): 飲み放題に
酒を飲むことです。
※閑談(かんだん): 世間話のことです。
※笑顔(しょうがん): 笑顔(えがお)のことです。
※蓬島(ほうとう): 蓬莱島(ほうらいとう)のことです。
渤海(ぼっかい)にあり、仙人が住んでいると言われる
伝説の島のことです。
※酔夢(すいむ): 酒に酔ったときに見る夢のことです。
※仙娥(せんが): 仙女(せんにょ)のことです。
※献杯(けんぱい): さかずきに酒をつぐことです。
●解説
冬の初めにお相手の方を想って作る漢詩を、曹植の漢詩の『洛神賦(らくしんふ)』を訳し終えたあとに作ろうと思っていましたが、訳している最中なのにすぐにできてしまいました。
僕はお酒が好きな方ですが、あまり飲まないのです。何かの集まりで年に何回か飲むだけです。健康な時でも年に十回もないです。今は健康のために飲んでいません。酒の味を知ったことで、お酒を飲んで楽しい気持ちになることを知ったことで、お酒に酔う人の気持ちが少しはわかるようになりました。
夢の中で仙人の島へ行き、仙女のようなお相手の方と酒を酌み交わしてみたい、洛神賦の川の女神をイメージしながら、いつの間にか漢詩の形になりました。
日々の努力がこうしてふっとした時に形になるのは、とても楽しいことだと思いました。お相手の方を思い浮かべるだけで、こういう状況になっているのが心底嬉しいです。これからもお相手の方を大切にして、日々向上していきたいなと思います。これからもきちんとがんばっていきます。
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2011年11月18日
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